<▲図:アラート画面のイメージ例> |
プライバシー対策のため、「Scan Detection」はオフラインで実行され、通話内容が保存されることもない。もちろん、インターネットを介してGoogleのサーバーに通話内容が送信されることもない。また、機能が標準設定で勝手にオンにされるようなこともない。
「Scan Detection」は、ユーザーのスマートフォンに搭載された処理能力のみで実行し、詐欺に頻出する、もしくは関連する会話パターンがないかどうかをリアルタイムで検出する。
昨今は、というか、かなり昔からではあるが、電話による振り込め詐欺をはじめとする詐欺は非常に多い。振り込め詐欺に限らず、怪しい電話着信はどの家にもよく掛かってくるのが今や普通の日常だと思う。
このような詐欺電話、迷惑電話は日本に限った問題ではなく、米国など海外でも同様なようだ。実際、Googleの発表によれば、今や全世界で年間で1兆ドル以上もの金額が詐欺によって盗まれているという。
今回Googleが開発したAI活用のリアルタイム検知機能は、前述したように、まずは米国で「Google Pixel 6」以降の「Google Pixel」シリーズのユーザーのうち、「Phone by Google」(Google純正電話アプリ)パブリックベータテストの参加者を対象に提供開始となり、今後、Androidスマートフォンの対応機種が追加されていく予定。ただし、今の所、対応言語は英語のみ。
日本での導入予定は現時点では不明だが、早期の登場を期待したいところ。
うっかり迷惑電話の着信に応答し、電話に出てしまう、ということは誰しも一度や二度はあると思う。そうした時、いきなり切断することもあるだろうし、ほんの僅かな時間でも話をしてしまうこともあるかもしれない。万一、話をしたとしても、この機能があれば、通話中にAIが詐欺かどうか、その懸念を感じれば教えてくれる、というのはありがたい。特に高齢の方にとっては尚更だろう。