<▲画像:「TicWatch Atlas」> |
価格は49,999円(税込、以下同)だが、楽天市場やYahoo!ショッピングではユーザーによってはそれなりのポイント還元を受けられるので、実質的な負担額は少し下げられるだろう。カラーバリエーションはブラック、シルバーの2色。
TicWatchといえば「二層ディスプレイ」と「Wear OS by Google」搭載が最大の特徴。
<▲画像:「TicWatch Atlas」の特徴> |
一般的な有機ELディスプレイの上に超低消費電力ディスプレイを重ね合わせ、通常は日時や歩数などの基本情報を上層の超低消費電力ディスプレイに表示させることでバッテリー消費を抑え、ユーザーが天気予報を見たり、マップを見たりといった具合に何らかの本格的操作を行うときには上層の超低消費電力ディスプレイがクリアになり、下層の有機ELディスプレイにメイン表示を切り替える、という仕様。二層ディスプレイのイメージは「TicWatch Pro 5 Enduro」のレビュー記事などを参照して欲しい。
また、TicWatchシリーズは多機能なOS「Wear OS by Google」を採用している点も特徴。Google Playから様々なアプリをインストールし、機能を拡張できる。ただ、一般的にWear OS搭載スマートウォッチはバッテリー持ちがそれほど良くない。多機能さとロングバッテリー性能はトレードオフの関係にあり、どうしてもバッテリー持ちは厳しくなる。ところが、TicWatchは二層ディスプレイを採用することで、ロングバッテリー性能との両立を実現している。
さて、そのTicWatchシリーズだが、今回新たに登場したTicWatch Atlasの主なポイントは下記の通り。
- ヒートマップ機能
- 転倒検出、緊急SOS機能
- TicMotion健康モニタリング
- ロングバッテリー性能強化
- サファイアクリスタルガラス
- 登山・アウトドアに適したMIL規格準拠の耐久性
- Wear OS採用でGoogle Playから多種多様なアプリを利用可能
- 健康管理機能
ヒートマップ機能
ヒートマップ機能は、下に掲載した紹介画像を見れば分かるが、対応するワークアウトを行った後に、自分がどの場所で最もアクティブに動いたのか、滞在時間、距離、消費カロリーについての詳細を知ることができる機能だという。万人向けという訳でもなさそうだが、対応するワークアウトを行う頻度が高いユーザーには便利だろう。<▲画像:「ヒートマップ」について> |
具体的にはサッカー、テニス、バスケットボール、フリスビー、ラグビー、アメフト、オーストラリアンフットボールに対応しているという。今後のアップデートで対応競技は増えるという。
転倒検出、緊急SOS機能
これは非常に便利な機能かもしれない。TicWatch Atlasは、高度なセンサーとAIを活用して、ユーザーが転倒したり事故に遭うなどのトラブルで激しい衝撃を受けたことを検知すると、自動的に「119番」に発信する機能を搭載している。また、事前登録しておいた緊急連絡先のユーザーに位置情報を自動送信することもできるという。<▲画像:「転倒検出&緊急SOS」について> |
なお、119番発信については設定していた場合に条件を満たしたときに問答無用で自動発信されるわけではなく、カウントダウンがTicWatch Atlasの画面上に表示されるようだ。そのため、衝撃を受けたとしても問題がないのであれば、119番が発信される前に自分で操作を行ってキャンセルできる。
これらの機能は登山に限らず、それこそ普通にランニングをしていたリサイクリングをしている時にでも、転倒したり事故にあう危険はあり、自分で救急車を呼べない状況に陥る可能性もあるので、安心だろう。
ただ、電話発信や緊急連絡先のユーザーへのメッセージ発信にはスマートフォンが必要なので、この機能をキチンと使うには、連携しているスマホを携帯しておく必要がある。
TicMotionの進化
TicMotionは、AIインテリジェントジェスチャー認識アルゴリズム。何のことかというと、ユーザーがワークアウトを行ったときにTicWatch Atlasが自動的に認識し、記録してくれる機能。ワークアウトはユーザーが自分で手動で開始・終了の操作を行って正確に記録することもできるが、自動記録もできる、ということ。この機能はTicWatch Atlasだけでなく、TicWatch Pro 5 Enduroなどでも同様に搭載されているが、今回、その性能が進化したという。ウォーキング、ランニング、サイクリングといったアクティビティを先回りして検出するということで、記録漏れが起きにくいという。ロングバッテリー性能強化
二層ディスプレイによって消費電力を抑えることでバッテリー持ちを長くすることに成功しているTicWatchシリーズだが、今回のTicWatch Atlasでは、「スマートモード」で最大約90時間、「省電力モード」(エッセンシャルモード)で最大約45日間のバッテリー持ちを実現しているという。<▲画像:2層ディスプレイによるバッテリー持ちの良さについて> |
サファイアクリスタルガラス
TicWatch Atlasでは、TicWatch Pro 5 Enduroと同じく、ディスプレイをカバーするガラスにサファイアクリスタルガラスを採用している。このガラスは非常に透明度が高く、綺麗。TicWatch Pro 5 Enduroの実機レビュー記事において筆者はTicWatch Pro 5 Enduroをかなり絶賛したが、その大きな要因がこのサファイアクリスタルガラスにある。<▲画像:タフさについて> |
TicWatchシリーズの場合、メインディスプレイとなる下層の有機ELディスプレイの上には超低消費電力ディスプレイとカバーガラスが存在するので、画面の見やすさ、クリアさはガラーガラスに依存する。その点、サファイアクリスタルガラスを採用したTicWatch Pro 5 Enduroでは、非常にクリアで綺麗だった。今回のTicWatch Atlasでも同じくサファイアクリスタルガラスを採用しているので、同じように美しさを実現しているはずだ。
また、サファイアクリスタルガラスは、モース硬度が9。ダイヤモンドに次ぐ硬さで傷がつきにくく割れにくいので、登山やトレイルランニングなどでも安心だろう。
登山・アウトドアに適したMIL規格準拠の耐久性
TicWatch Pro 5 Enduroと同様、米国国防総省の物資調達基準である「MIL-STD-810H」に準拠した幾つかの耐久試験をクリアするタフネス設計となっている。耐熱性、耐衝撃性、耐水性、耐塵性、防湿性を備える。しかも、TicWatch AtlasのタフさはTicWatchシリーズ史上で最高だと謳われている。
<▲画像:MIL規格基準のタフさ、防水性能などについて> |
Wear OS採用でGoogle Playから多種多様なアプリを利用可能
TicWatch AtlasもWear OS by Google採用によってGoogle Playからスマートウォッチ向けの様々なアプリをインストールして利用できるので、汎用性は無限大。アウトドア関係でも「YAMAP」「ヤマレコ」には勿論対応していて利用可能。<▲画像:「TicWatch Atlas」のプラットフォームは「Wear OS by Google」> |
健康管理機能
TicWatch AtlasでもTicWatch Pro 5 Enduroと同様、健康管理についても様々なデータを計測し、管理できる。心拍数、血中酸素濃度、睡眠状況、ストレスなど。また、TicWatch Pro 5 Enduroから可能になった「いびき検出」にも対応する。なお、TicWatch Atlasは後日、実機レビュー記事をお届けする予定だ。