<▲画像:「Lenovo Chromebook Duet 11 Gen 9」> |
なお、今回レノボはAmazon.co.jp向けには特別仕様モデルを用意している。Amazon.co.jp限定モデルではメモリが8GB、一般の量販店向けモデルでは4GBとなっている。型番はAmazon.co.jp限定モデルが「83HH000TJP」で、一般の量販店向けモデルは「83HH000UJP」。
<▲画像:「Lenovo Chromebook Duet 11 Gen 9」の基本スペック> |
価格はAmazon.co.jp限定モデルが69,300円(税込、以下同)で、ポイント還元は通常693ポイント、ヨドバシやビックカメラでは65,780円で、ポイント還元は通常6,578ポイント。ポイント還元を考慮すると実質的なコストは約1万円異なるため、どちらを選ぶのかは悩みどころかもしれない。
なお、製品名は「Chromebook Duet 11 Gen 9」だが、10インチ台のディスプレイを搭載するレノボの2-in-1タイプ、キーボード脱着タイプのChromebookとしては第三世代に当たる。
最初の世代は世界的にヒットした「IdeaPad Duet Chromebook」で、ディスプレイサイズは10.1インチ、解像度は1,920 x 1,200ドット、CPUはMediaTek製の「P60T」、メモリは4GB、ストレージは128GBだ。このIdeaPad Duet Chromebookは筆者も愛用しているが、世界的に大ヒットしたし、未だに普通に使えている。特に10.1インチという絶妙なサイズが良い。11インチや12インチの2-in-1タブレットだとショルダーバッグのような小型バッグには入らないことも多いが、IdeaPad Duet Chromebookなら入る。しかも発売後、しばらくしてからセールでかなり安価に購入するチャンスがあったので、コストパフォーマンスも際立っていた。
次にリリースされた第2世代の製品は「IdeaPad Duet 370 Chromebook」。微妙に製品名が変わり、「370」という数字が入った。第二世代ではより大きな、13.3インチのディスプレイを搭載する「IdeaPad Duet 560 Chromebook」というシリーズ製品も新たに追加されたからだ。560は有機ELディスプレイ採用も注目点だった。そして370については、ディスプレイが僅かに大型化され、第1世代の10.1インチから10.95インチに変わった。そしてCPUもMediaTek製からQualcommの「Snapdragon 7c Gen 2」になった。その他、第1世代での不満点がいくつか改善されている。
<▲画像:上段が「IdeaPad Duet 370 Chromebook」、下段が「IdeaPad Duet 560 Chromebook」> |
第2世代から2年以上の時を経て新たに登場するのが第3世代の「Chromebook Duet 11 Gen 9」だ。また名前が微妙に変わっている。
今回は第2世代からの正常進化版と言っていいだろう。筆者の個人的な意見だが、第2世代のIdeaPad Duet 370 Chromebookのユーザーは買い替える必要はないだろう。もちろん、メモリ8GBのAmazon.co.jp限定モデルへの機種変更であればパフォーマンスは向上するだろうが、買い替えるほどではないようにも思う。一方で、第1世代のIdeaPad Duet Chromebookのユーザーは買い替えに良い機種かもしれない。先ほど、第1世代は今でも普通に使えると書いたが、実際の所、パフォーマンスに不満がないこともないからだ。
ディスプレイは10.95インチで、解像度は1,920 x 1,200ドット。
CPUはMediaTek製の「Kompanio 838」、メモリは前述したようにAmazon.co.jp限定モデルである「83HH000TJP」では8GB、一般の量販店向けモデルの「83HH000UJP」では4GB、ストレージはどちらも128GBのeMMCだ。
入出力端子はUSB 3.2 Gen 1 Type-Cが2つ。左右の側面に一つずつ搭載されている。USB端子は第2世代のIdeaPad Duet 370 Chromebookでは3.1 Gen 1だったのが3.2 Gen 1になった。もちろんUSB PD対応、DisplayPort出力(DP-altモード)対応。また、3.5mmオーディオ端子(マイクコンボジャック)も搭載されている。
<▲画像:フロントカメラには物理シャッター「プライバシーシャッター」があるため、通常時は閉じておけば意図せず自分が写ってしまう心配もない> |
カメラはフロントに約500万画素のカメラ、リアに約800万画素のカメラを搭載し、フロントカメラには物理的なプライバシーシャッターがついている。レノボのPCでも搭載機種があるが、フロントカメラを物理的に遮るシャッターは、「Zoom」や「Teams」などのオンラインミーティングアプリなどの利用時に意図せずユーザーの顔や部屋が配信されてしまうトラブルを回避できるので便利だ。
ネットワーク関係ではWi-FiでWi-Fi6(11ax)対応になった点が非常に大きな進化点といっていいだろう。IdeaPad Duet 370では11acまでしか対応していなかった。
また、Bluetoothも第2世代では5.1対応だったが、今回は5.3対応となっている。
サイズと重さは各パーツ別に説明する必要がある。今回の第3世代のChromebook Duet 11 Gen 9でも、タブレット本体、脱着可能なフォリオキーボード、背面にマグネットで装着しスタンド代わりになるフォリオスタンドという3パーツで構成される。
<▲画像:左がタブレット本体のみの状態。右がフォリオスタンドとUSIペン2、フォリオキーボードを装着した状態> |
タブレット本体のサイズは約255.37 x 166.92 x 7.6mmで、フォリオキーボードとフォリオスタンドの両方を装着した状態では約255.37 x 166.92 x 17.8mmになる。すなわち、縦横サイズの変化はないが、厚みが約10.2mm増す。
重さはタブレット本体が約510gで、フォリオキーボードが約295g、フォリオスタンドが約159g。3パーツ合計だと約964g。
<▲画像:「Lenovo Chromebook Duet 11 Gen 9」ではフォリオスタンドを工夫することで縦置き(「ポートレートモード」)も可能> |
Chromebook Duet 11 Gen 9の製品パッケージにはフォリオキーボード、フォリオスタンドに加えて、「Lenovo USIペン2」も同梱される。他、ACアダプターとUSBケーブルも付属する。ちなみにフォリオキーボードはJIS配列だ。
<▲画像:「Lenovo Chromebook Duet 11 Gen 9」には「Lenovo USIペン2」が付属する。右は縦置きでペンを外した状態> |
CPUやメモリ、Wi-Fi、Bluetoothなど仕様の違いのほか、フォリオスタンドが大きく設計変更されている。今回のフォリオスタンドは従来モデルのように長辺と平行に折り曲げるのではなく、斜めに折るようになっている。これによって、Chromebook Duet 11 Gen 9を縦置きすることも可能になった。電子書籍や資料の閲覧などの際にはかなり便利かもしれない。
<▲画像:左が通常の横置き、右が縦置き> |
なお、現時点ではLenovoの公式ストアでの直販は行われていない。
直販モデルがあれば、時期によってはセールで安く購入できる機会もあると思うが、第1世代と違い、第2世代のIdeaPad Duet 370 Chromebook、IdeaPad Duet 560 Chromebookはあまり投げ売りのような極端なセールはされなかったので、第3世代のChromebook Duet 11 Gen 9でも同じかもしれない。それであれば、むしろ発売時に購入する方が買いやすいかもしれない。もちろん、初回出荷台数と、以後の生産/出荷台数次第ではあるが。
IdeaPad Duet Chromebookシリーズは、Windowsの2-in-1タブレットよりも基本的に連続駆動時間が長く、スリープ時のバッテリーの減りも少なく、スリープ解除から操作可能になる時間も短く、スマホやAndroidタブレット/iPad感覚で使えるのが非常に大きな利点。それでいてPC用途にも使える。その便利なシリーズが新たにパワーアップして帰ってきたわけだ。
過去のシリーズ同様、今回も家電量販店で広く販売されることが予想されるため、実機を触ることができる場所は多いだろう。関心がある方は発売日の10月25日以降に最寄りの家電量販店に足を運べば、置いてあるかもしれない。なお、Chromebook Duet 11 Gen 9に限らないが、Yahoo!ショッピングや楽天市場でのセール等のキャンペーンでポイント還元率が高いときに購入すれば、コストを大幅に抑えられる可能性もあるので、そうしたタイミングを待つのも一つの手だと思う。
また、端末の概要は上に掲載したChrome Unboxedチャンネルによるレビュー動画(英語)でも掴めると思う。
※追記:Yahoo!ショッピングのヤマダデンキで「5のつく日」に割引クーポン併用で、ポイント還元を考慮すると、実質的負担額が52,000円以下となることについて、新たに記事を作成しました。今のところは、これが最安級の購入場所の一つかと思います。