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「Duolingo」、AIと自由に話せる「リリーとビデオ通話」機能が登場!過去の会話を覚えて本当の友人のように!

世界は勿論、日本でも人気の語学学習アプリ「Duolingo(デュオリンゴ)」を提供する米Duolingoは25日、日本語話者ユーザー向けに新しい有料プラン「Duolingo Max」を提供開始した。

<▲画像:「Duolingo」に新プランと新機能が登場!>

料金は、「個人プラン」が年額22,800円(税込、以下同)なので一月換算では月々1,900円、ファミリープランとなる「ファミリー割引」(最大6人まで)が年額30,000円で、ひと月あたり2,500円。また、月々払いの「月額プラン」もあり、その場合は月額4,490円なので、圧倒的に年払いの方が安い。また、2週間の無料トライアルも提供されているので、ひとまず無料で試すことができる。

Duolingoは基本的に無料でも使える語学学習アプリだが、レッスンが1回終わるごとに広告が30秒程度流れたり、その後に有料プラン「Super Duolingo」の紹介広告が表示されたりと、それなりの頻度で広告表示がある。かくいう筆者も無料ユーザーだが、タダで使わせてもらっているので、それくらいは仕方無いと思いつつも「Super Duolingo」に入ろうかとも考えていた。

同様に、ヘビーユーザーになればなるほど「Super Duolingo」への加入を検討、もしくは実際に入る方が多いのではないかと思う。「Super Duolingo」には広告が非表示になる特典以外にも、幾つかの特典/機能がある。

そして今回新たに登場した「Duolingo Max」は、「Super Duolingo」の上位プランとなり、「Super Duolingo」の全ての特典/機能に加え、新しいAI機能「スマート解説」と「ロールプレイ」、そして「リリーとのビデオ通話」というコンテンツを利用することができる。

これらの新機能には、OpenAI社の生成AI「GPT-4」が活用されている。

「スマート解説」は、各レッスンの問題ごとに解説をAIが自動的に生成し、それをユーザーに表示してくれる機能。正解の場合でも間違えた場合でも「スマート解説」のボタンをタップすれば、自動生成された解説文を見ることができる。Duolingoのレッスンでは、通常は細かな解説のようなものはないが、「スマート解説」があれば文法学習も各レッスンの中で行っていくことができるようになるので、Duolingoで文法学習もしたい、というニーズに答える機能だと言える。

<▲画像:「スマート解説」のイメージ画面>

次に「ロールプレイ」だが、対話型AIチャットボットを活かしてDuolingoのキャラクターと想定シーンごとの会話ができる機能。「日常生活」「仕事&学校」などいくつか予め用意されたシーンで会話できる。

<▲画像:「ロールプレイ」のイメージ画面>

最後に「リリーとビデオ通話」だが、この機能は、24日にDuolingoの年次カンファレンス「Duocon 2024」において発表されたばかりの最新の高度なAI活用機能で、GPT-4/GPT-4oが使われている。

前述した「ロールプレイ」では、想定シーンでのキャラクターとの会話となり、基本的なシナリオ設定がなされているが、「リリーとビデオ通話」では、そのようなシナリオ設定、ロールプレイはなく、フリートークができる。

すなわち、あたかも友人と会話するかのように、リリーと自由な対話を行うことができる。

この機能に向けて、リリーの性格設定に基づいたAIモデルが訓練/準備され、実際にリリーと会話しているかのような体験ができるという。しかも、ビデオ通話風の設計なので、実際にビデオ通話しているかのようなUIで会話を楽しめる上、表示されるリリーのキャラクターモデルは、表情を変えたり、口を動かしたりなどの豊富なアニメーションもする。

<▲画像:「リリーとビデオ通話」の利用イメージ>

また、「リリーとビデオ通話」では、ユーザーの英語の発音や文法的な誤りなどを指摘することない。コミュニケーションそのものに重点を置いた機能。というのも、学習要素を導入し、間違いを正すようなことをし始めると、どうしても間違えることを恐れ、発言しにくくなる懸念があり、総合的に学習を妨げる事になりかねないためだという。学習要素、間違いの修正などをしたいのであれば「ロールプレイ」などを利用すればいいだろう。

AIとの会話といえば、OpenAI社も出資するSpeakeasy Labs, Inc.のアプリ「Speak」が有名だし人気だが、今回新たに登場した「リリーとビデオ通話」によって、DuolingoにもSpeak的な魅力が増したことになる。Duolingoの既存ユーザーはもちろん、これから始める人にとっても楽しく学べる魅力的なコンテンツといえそうだ。

しかも、リリーはユーザーとの会話を覚えてくれるので、会話を重ねれば重ねるほど、まるで本当にリリーが友人になったかのような没入感ある体験に進化していくようだ。さらに、「リリーとビデオ通話」は、中級者や上級者に限った機能ではなく、初心者でも十分に楽しめる機能になっているようだユーザーのスピーキングスキルに応じて難易度が自動調整されるということで、まだ英会話の初歩しかできない、といった感じで自信のない状態でもリリーとの会話を始め、楽しめるようだ。

なお、最後になるが、非常に重要な注意点がある。「Duolingo Max」は本記事執筆時点ではAndroid版では対応していない。今のところiOS版のみなので、Androidユーザーは注意して欲しいし、導入を待つしかない。とはいえ、先行提供されている地域(米国、英国など)でもiOS版のみの対応なので、まだ時間が掛かるのかもしれない。

また、既に「Super Duolingo」に加入済みの方が「Duolingo Max」に切り替える場合については、「Super Duolingo」からのアップグレードが可能となっている。この際、「Super Duolingo」の料金は、残り期間分については日割り計算されて返金されるので、「Duolingo Max」との重複課金がなされることはないという。そして「Super Duolingo」同様、ファミリープランも用意されている。

※追記:筆者は普段AndroidでDuolingoを利用していますが、試しにiPhoneにもインストールしてログインした所、iOS版アプリでは、すでに「Duolingo Max」への加入が可能でしたので、ひとまず無料トライアルで入ってみました。できれば、実際に使った感想を後日レポートしたいと思います。Duolingoは、「Super Duolingo」も「Duolingo Max」も公式サイトのヘルプなどでは料金記載がないなど、正直、サービス紹介の面では分かりづらく情報が不足していると思いますし、「Duolingo Max」のAI活用3機能の詳細も、いまいち分からないと思うので、試用して確認してみます。

情報元、参考リンク
Duolingo公式サイト
Duolingo/プレスリリース

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