<▲画像:総務省の資料より> |
700MHz帯の電波は、楽天モバイルが現在使用中の1.7GHz帯などと比べて回折能力が高く、都市部など障害物の多い場所、屋内などにおいて繋がりやすい。いわゆる「プラチナバンド」と呼ばれる周波数帯の一つ。
通信キャリアとして先行するNTTドコモ(以下、ドコモ)、au(KDDI/沖縄セルラー)、ソフトバンクは勿論プラチナバンドでの通信サービスを展開しており、都市部だろうが屋内だろうが繋がりやすいことが、大きなPRポイントの一つとなってきた。
しかし、後発の楽天モバイルも新たに700MHz帯の電波を使えるようになることで、先行3キャリアにある程度追いつくことが可能になる。「ある程度」に留まる理由は、先行3社の方が帯域幅が広く、エリアカバーも進んでいるため。とはいえ、今までよりも良くなることは間違いないだろう。
筆者は複数キャリアのサービスを利用しているが、楽天モバイルもその一つ。特に外出中に比較的大きな通信をするときは楽天モバイルのスマホでテザリングしている。それでも不満を感じたことがないのは筆者の生活圏がたまたま電波環境が良いだけかもしれないが、それでも改善は嬉しいニュースだし、口コミを調べれば筆者と違って不満を感じているユーザーも十分いる。そうしたユーザーにとっては700MHz帯の整備はより重要だろう。
楽天モバイルが割り当てられた周波数は具体的には715MHz-718MHz、770MHz-773MHzで、3MHz幅の周波数帯が2つ。前者は端末側で後者は携帯電話基地局側向け。
ただし、今回の電波の発射はあくまでも商用化に向けた試験であり、我々一般ユーザーが700MHz帯のサービスを利用できるようになるのは先。
今後、試験電波による検証を経てから早期の商用サービス提供を目指すという。
また、気になるのはどのエリアから順次整備していくのか? という点だが、これに関しては、ユーザー数及びトラフィックの多い都市部において残っているカバレッジホールを優先するという。すなわち、都市部で今まで繋がりにくかった場所からだ。
料金プラン、割引施策の面では学割や家族割も追加されて充実してきた楽天モバイルだけに、700MHz帯の整備による電波品質/エリアの改善にも期待したいところ。
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