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「BOOX Note Air3 C」と「BOOX Tab Ultra C Pro」が発売!10.3インチのカラーE Ink搭載新型Androidタブレット

ONYX Internationalが手掛ける、E Inkディスプレイ(電子ペーパー)搭載Android端末「BOOX」シリーズの日本市場での正規販売代理店であるSKTは、10.3インチのカラーE Inkディスプレイを搭載する新製品2機種を発売した。

左から順に「BOOX Note Air3 C」、「BOOX Tab Ultra C Pro」
<▲画像:左から順に「BOOX Note Air3 C」、「BOOX Tab Ultra C Pro」>

一つ目は「BOOX Note Air3 C」で10月27日に販売開始となっている。二つ目の「BOOX Tab Ultra C Pro」は11月2日に発売。

どちらも10.3インチの「Kaleido 3(4,096色)フラットカバーレンズ付き Carta 1200 ガラススクリーン」を搭載するという点は同じ。解像度はグレースケール側(白黒)が2,480 x 1,860(300ppi)、カラー側が1,240 x 930(150ppi)。カラー対応のE Inkディスプレイは、グレースケール層とカラー層の2層構造になっていて、Kaleido 3ではカラー側が150ppi。

ディスプレイの構造は下図を参照して欲しいが、BOOX Note Air 3Cのみスタイラス(ペン)の書き心地を紙に近づけるためのフィルムが貼られている。

「BOOX Note Air3 C」のディスプレイの構造
<▲画像:「BOOX Note Air3 C」のディスプレイの構造>

両モデルともOSのベースはAndroid 12で、もちろん過去のBOOXシリーズと同様「Google Playストア」からのAndroidアプリのインストールに対応する。

「BOOX Note Air3 C」と「BOOX Tab Ultra C Pro」は大型で多機能な高額モデルということもあり、高速なCPUに大容量メモリを搭載し、システムそのものがスピーディに動く上、E Inkディスプレイの描画処理自体も高速に行えるよう、独立GPUの「BOOX Super Refresh」(略称「BSR)を搭載している。これらによって電子書籍リーダー用途やデジタルノート用途のみならずウェブブラウザの本格利用、オフィス文書作成など、幅広い用途で使える製品へと進化しつつある。

両モデルともスタイラスは標準で付属する。

「BOOX Note Air3 C」には「BOOX Pen Plus」が、「BOOX Tab Ultra C Pro」には「BOOX Pen2 Pro」が付属する。後者は頭の部分で消しゴム機能を利用できるもの。

フィルムがあることからも分かるが、BOOX Note Air3 Cはデジタルノート及び電子書籍リーダーがメイン用途の端末。もちろんブラウザなども快適に動くだろう。一方のBOOX Tab Ultra C Proは、トラックパッド付のキーボードが用意されていることからも分かるように、PCライクの用途を重視するユーザー向けの端末。また、ペンを使わないのであれば、PC用途中心でなくともBOOX Tab Ultra C Proの方がフィルムの違いから視認性は良いかもしれない。

販売価格は参考までにAmazonでは「BOOX Note Air3 C」が86,800円(税込、以下同)で「BOOX Tab Ultra C Pro」は109,800円。SKTの公式ストアの他、Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングのSKTストアでも販売される。

下はAmazonでの商品リンク。



BOOX Note Air3 Cについて

概要

BOOX Note Air3 Cは、モノクロE Inkディスプレイ搭載の「BOOX Note Air2 Plus」からいくつかの点で進化し、カラー化した新機種。

BOOX Note Air2 PlusのCPUは2.0GHzのオクタコアだが、BOOX Note Air3 Cは2.4GHzのオクタコア。OSもAndroid 11からAndroid 12に、高速なパフォーマンスを実現するBSRも搭載する。また、最近のBOOXは再びmicroSDカードスロットを搭載し始めているが、BOOX Note Air3 Cも最大2TBまでのmicroSDXCカードに対応する。

ディスプレイは前述したように4096色、150ppiのKaleido 3で、グレースケール側は300ppi。新しい特殊な保護フィルムによって紙のような書き心地も実現し、ペン入力の遅延の少なさも寄与し、デジタルノートとしての仕上がりが増しているようだ。

「BOOX Note Air3 C」における画面分割機能の使用イメージ
<▲画像:「BOOX Note Air3 C」における画面分割機能の使用イメージ>

また、パッケージには保護ケースがセットされるので、BOOX Note Air3 Cの購入者は別途ケースを購入する必要はない。加えて、SKT公式通販サイトであるSKTNETSHOPでの販売のみ、替えのペンチップ(ペン先)が追加される特典がある。保護ケースについては、Amazonや楽天などで購入しても付いてくる。

主な基本スペックを見ていくと、CPUは前述したようにQualcomm製 2.4GHz(8コア)、メモリはLPDDR4Xの4GB、ストレージは64GB、スタイラスは4096段階の筆圧感知、フロントライトは暖色及び寒色調整できるCTM付フロントライト、Wi-FiはIEEE802.11b/g/n/ac準拠、Bluetoothは5.0、バッテリー容量は3,700mAh、電源ボタンには指紋認証センサー搭載、USB Type-C端子は充電やデータ転送だけでなくOTG対応、デュアルステレオスピーカー搭載、microSDカードスロット搭載、マイク搭載、Gセンサー搭載となっている。

本体サイズは約226 x 193 x 5.8mm、重さは約430g。



BOOX Tab Ultra C Proについて

概要

BOOX Tab Ultra C Proも10.3インチのカラーE Inkディスプレイ搭載モデルという点では、BOOX Note Air3 Cと同じだが、こちらは「BOOX Tab Ultra C」のアップグレード版モデルという位置づけ。写真からも分かるように、よりPCライクの用途に向けた端末で、文書のスキャン用のカメラも背面に搭載されている。

キーボードカバーを装着し、ノートPCライクな使い方も可能
<▲画像:キーボードカバーを装着し、ノートPCライクな使い方も可能>

白黒からカラーへと大きな違いのあるBOOX Note Air2 PlusとBOOX Note Air3 Cの関係と比べると、BOOX Tab Ultra C ProはBOOX Tab Ultra Cとカラー端末という点では同じ。しかし、基本スペックがかなり引き上げられた上、ページめくりボタン(ボリュームキー)が追加されるなどの利便性も改善されている。

CPUは8コアの2.0GHzから2.8GHzになり、BSR搭載は継続、メモリはLPDDR4Xの4GBから6GBに増え、ストレージは容量こそ同じ128GBだが、UFS2.1からUFS3.1になりスピード面で向上。OSはAndroid 11からAndroid 12になり、本体の重さも30g軽量化された。サイズは約225 x 184.5 x 6.6mmとほぼ同じで、具体的には0.1mmだけ薄型化されている。

ただ、気になる点も一つあり、バッテリー容量がBOOX Tab Ultra Cは6,300mAhだったのが4,600mAhに減った。27%も減っているわけで正直なところ気になる。

とはいえ、パフォーマンス面の改善と利便性向上も大きいので、基本的には選択するなら、できれば新機種の方がいいだろう。前述したCPUのクロック数アップは相当大きなパフォーマンス改善に繋がり得るし、メモリも4GBと6GBとでは大きな差だ。ボリュームキーも電子書籍や資料の閲覧の際には便利と言えば便利。ただし、BOOXの電子書籍リーダーアプリはタップ操作やジェスチャー操作を細かくカスタマイズできるため、個人的にはボリュームキーが無くても困るシーンは少ないと思う。しかし、普通に音量調整キーとして使うこともできるし、繰り返しにはなるが、あった方が便利なのは確かだ。

さらに、専用キーボードケースはトラックパッド(タッチパッド)搭載。本格的なオフィス用途、PC用途をこなしたい場合には非常に大きな魅力だ。

付属するペン、BOOX Pen2 Proも、ペンの頭が消しゴム機能対応になっており相当便利だろう。

「BOOX Tab Ultra C Pro」用のキーボードカバーにはトラックパッド(タッチパッド)も搭載
<▲画像:「BOOX Tab Ultra C Pro」用のキーボードカバーにはトラックパッド(タッチパッド)も搭載>

バッテリー容量以外の要素では明らかにBOOX Tab Ultra C Proの方が上なので、今から購入するなら新機種のBOOX Tab Ultra C Proの方が良いだろう。



なお、筆者自身は「BOOX Nova Air」が現在の電子書籍リーダー端末のメイン機となっていて、非常に満足している。実はBOOX Nova Airは購入したばかりで、今なお感動中。E Ink端末は歴代Sony Reader、Kindle、Kobo、Quadernoなど色々使ってきたが、発売から時を経て今頃購入したBOOX Nova Airに最も感動した。それもあり、最近はBOOXの大型機種にも関心が強く、10.3インチモデルの新型にも強い関心がある。

少なくともBOOX Nova Airについては後日レビュー記事を作成する予定なので関心がある方は待って欲しい。

※追記:BOOX Note Air3 CをYahoo!ショッピングのSKTストアで注文しました。後日、BOOX Note Air3 Cのレビューも作成する予定です。なお、正直、BOOX公式ストアでBOOX Pen2 Proも合わせて購入することと悩みました。BOOX Pen2 Proを合わせても割引によって合計547.99ドルです。送料無料です。ペン先の替え芯も付いての価格です。1ドル149円換算だと約81,853円です。後から税が3,000円くらい請求されたとしても約85,000円です。BOOX Pen2 Proを付けなければ、替え芯付きで74,683円+関税等で約78,000円位です。

一方、Yahoo!ショッピングのSKTのストアだと86,800円で、替え芯無しです。9,000円近く違います。ただ、筆者の場合、5の付く日の1,500円割引クーポン、ポイント還元、商品券還元が合計で7,996円になったので、実質78,804円です。商品全体での違いは替え芯の有無ですが、手元にある「Quaderno」のスタイラスとBOOX Nova Airのスタイラスの芯が全く同じに見え、実際に交換もできました。私はQuadernoのスタライスの替え芯を2パッケージ購入済みで、むしろ余っているので、替え芯は追加せずとも構いません。加えて、将来BOOX Pen2 Proの消しゴム機能を利用したくなった場合でも、Quadernoのスタイラスの頭の消しゴム機能もBOOX Nova Airで使えたので、BOOX Note Air3 Cでもそれでいいかもしれない、と思い、最終的にYahoo!ショッピングで購入しました。

円安じゃなければBOOX公式ストアで購入する方が明らかに出費を抑えられると思いますが、円安の現状だと、Yahoo!ショッピングや楽天市場でそれなりのポイント還元を受けられる日であれば、近い出費で購入できると思います。

情報元、参考リンク
Amazon/SKTストアページ
楽天市場/SKTストアページ
Yahoo!ショッピング
SKT公式サイト

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