<▲図:「R-TOON」が今秋以降にサービス提供開始予定> |
R-TOONは、縦読みデジタルコミック形式のオリジナル作品を始め、様々なデジタルコミックが配信されるサービスになるようだ。毎日1話無料で読める機能の提供や、話単位でのコミック購入機能などが用意されることが現時点では明らかにされている。
本サービスの提供に向けて楽天は複数のパートナー企業と協力するという。
具体的には少年画報社、ストレートエッジ、ニトロプラスの名が挙げられている。これらパートナー企業と協力し、縦読みデジタルコミック形式におけるオリジナル作品の共同制作が行われるとのことで、すでにその取り組みは開始済みとのこと。ローンチ時点で魅力的なオリジナル作品が登場することを期待したい。
また、前述のパートナー企業の一つ、少年画報社とは共同でコミックレーベルも立ち上げるという。しかも海外展開も視野に入れ、日本の文化と海外のニーズをマッチさせた新たなコンテンツの創出に取り組む。
一方、ニトロプラス、ストレートエッジとは、昨年6月に発表されたトゥーンクラッカーとの協業を背景にR-TOON独占先行配信のハイクオリティでリッチなコンテンツ展開を目指すという。こちらも期待だろう。
パートナー各社からはR-TOONの発表に向けてコメントも寄せられている。
■各社コメント
株式会社少年画報社 取締役 大野 正拓氏
「弊社は漫画一筋78年目の会社で、時代と共に常に誕生するクリエーターと生きてきました。その力をベースに、得意とする『ターゲティング=誰が、どこで、どのタイミングでコミックを読むのか?』を追求し、楽天の想定する市場で作品を提供したいと思っています。私は楽天の国際競争力は日本の宝だと思っています。国内に留まらず、急成長を遂げるアジア、欧州・北米等で勝負できるのもチャンスだと思っています。協業するチャンスを得て、コミックの可能性を拓く一助になれればと思います」
株式会社ストレートエッジ 代表取締役社長 三木 一馬氏
「僕は常日頃から『Rakuten TV』や『楽天Kobo』などを利用させてもらっているのですが、そのユーザーファーストなサービス精神や利便性の良さについて、いつも感動していました。これもひとえに、コンテンツに対する愛ゆえなのだろう、とひしひしと感じておりました。そんな楽天と共に作品作りをできる機会をいただけてとても嬉しいです。まだ日本の縦読みデジタルコミック市場では、国産で大ヒット作品は出ていません。『R-TOON』の作品がその第一作となるように、力の限り頑張ります」
楽天グループ株式会社 エンターテインメントコンテンツ事業 ヴァイスプレジデント 高橋 宙生
「日本の伝統的なエンターテインメントコンテンツの代表格であるマンガは、そのストーリー性やキャラクター性から、世界にそのファンを広げつつあります。縦読みのデジタルコミックは、より新しい読者の層を開拓するものであると同時に、新たなマンガコンテンツの創り手が生まれるきっかけにもなりうると考えます。楽天は今後も、世界中のコンテンツ・クリエーションの担い手の皆様と共に、新時代のコミック文化の醸成に取り組んでまいります」
デジタルコミック配信サービスは非常に数が多く、競争の激しい市場だけにR-TOONがどのようなポジションを築くのか注目だが、最終的にはコンテンツの魅力、そしてラインナップ次第だと考えられるので、パートナー企業各社との取り組みの成果に期待だろう。何より面白い作品の登場を楽しみにしたい。
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