<▲画像:「moto g53j 5G」> |
両機種の基本スペックはほぼ共通しているが、ワイモバイル向けのmoto g53y 5Gはメモリが異なる。moto g53j 5Gは8GBのメモリだが、moto g53y 5Gは半分の4GBだ。その分ワイモバイル向けモデルの通常価格設定は安価になっている。具体的には、moto g53j 5Gの価格はMotorolaの直販サイトでは34,800円(税込、以下同)だが、moto g53y 5Gは21,996円。
格安SIMサービスでキャンペーン/セールなどを利用できればmoto g53j 5Gも最安価格としては1万円台、場合によっては1万円に近い価格になると予想されるが、恐らくワイモバイル向けのmoto g53y 5Gは条件を満たすことができれば、ほとんど実質的なコスト負担なく購入できるだろう。
両機種とも低価格のエントリースマホながら一般的用途をこなせるスペックを持ちつつ、「おサイフケータイ」(FeliCa)に対応している点が大きな魅力。前ナンバリングモデルの「moto g52j 5G」が低価格でおサイフケータイ対応のスマホとして人気だったが、それに次ぐモデルとしての登場となる。ただし、絶対的なスペックとしてはmoto g52j 5Gの方が上であり、Motorolaとしては必ずしもmoto g53j 5G/moto g53y 5Gを後継機と位置付けている訳ではないようだ。
SIMフリースマートフォン市場では低価格でおサイフケータイ対応でそれなりに動く機種の選択肢が意外と少ないこともあり、恐らくmoto g53j 5G/moto g53y 5Gは売れるだろう。
moto g53y 5Gの詳細は別記事で扱うのでそちらを参照して欲しい。本記事ではmoto g53j 5Gについて見ていきたい。
moto g53j 5Gについて
moto g53j 5Gの特徴
ナンバリングとしてはmoto g52j 5Gに次ぐ後継機のイメージだが、実際にはmoto g52j 5GがQualcomm Snapdragon 695 5Gを搭載するのに対してmoto g53j 5GはQualcomm Snapdragon 480+ 5Gと、パワーに劣るCPUを積むこともあり、スペックを若干落としたモデルということになる。そのため、moto g52j 5Gも継続販売されるようだ。<▲画像:「moto g53j 5G」は5Gに対応する> |
ただ、moto g52j 5Gには指紋認証センサー関連で不具合報告が相次いでいたこともあり、発売時は分からなかったとしてもここ数カ月で購入検討した方の中には後継機を待ち、moto g52j 5Gはスルーしていた方もいると思う。
そういう方にとっては待望のmoto g53j 5Gとなるだろう。CPUがエントリーグレードのSnapdragon 480+ 5Gだが、moto g53j 5Gは「できるだけ安価で、日常用途で妥協できるパフォーマンスで、おサイフケータイに対応している」というニーズを満たせるスマホとしての魅力を持っている。
先ほども述べたが、意外と低価格帯のスマホでおサイフケータイに対応し、それなりに安定したシステムを搭載したAndroidスマホの選択肢が少ない。それだけに当面の間、moto g53j 5Gがそのニーズに応える有力候補の位置をキープすると予想される。もちろん不具合が無ければだが。
Snapdragon 480+ 5GはもちろんSnapdragon 695 5Gより絶対的な性能では劣るが、意外と普通に動く。もちろんモバイル通信では5Gにも対応している。
メモリもmoto g53j 5Gは8GBと多く、ストレージも128GB積む。
OSも最新のAndroid 13で、OSアップデートも現時点では少なくとも2回の提供が予定されているとのことで、Android 14、Android 15までは対応される見込み(※公式の保証ではない)。
ディスプレイは6.5インチのHD+解像度、120Hzのリフレッシュレートに対応したもの。
<▲画像:moto g53j 5Gのディスプレイは6.5インチ、120Hz対応> |
そしてとても魅力的な特徴として「Dolby Atmos」対応がある。海外ドラマや洋画などDolby Atmos対応コンテンツの視聴機会が多い方はもちろん、非Dolby AtmosコンテンツでもDolby Atmosをオンにするとサラウンド感が出るので普通の動画やゲームでも迫力と広がりが出る。
カメラはリアにデュアルカメラ、フロントに約800万画素のシングルカメラを搭載する。デュアルカメラは約5,000万画素のメインカメラと約200万画素のマクロカメラの構成。
バッテリー容量は5,000mAhと大容量で、最大18Wの急速充電に対応する。
件名や冒頭でも触れたようにmoto g53j 5Gは「おサイフケータイ」(FeliCa)に対応している。「モバイルSuica」「モバイルPASMO」「モバイルICOCA」といった交通系サービスの他、「モバイルWAON」や「nanaco」など、そして「iD」や「楽天Edy」など幅広いサービスを利用できる。
さらに、「マイナンバーカード」の読み取りにも対応しているし、Androidスマホでのマイナンバーカード機能搭載(スマホ用電子証明書)の利用に関しても現時点では「マイナポータル」の対応機種リストには記載されていないが、恐らく後日載るだろう(※6月下旬頃に掲載見込み)。
<▲画像:「おサイフケータイ」(FeliCa)対応> |
ボディは防水・防塵対応もしているし、生体認証では指紋認証と顔認証に対応している。
<▲画像:側面にはSIMカードスロットやボリュームキー、電源キー(指紋認証センサー搭載)> |
SIMカード対応に関してもnanoSIMとeSIMのデュアルSIM対応と、現代のスマホとして全く問題ない。
地味な所では3.5mmオーディオ端子の搭載もある。
<▲画像:moto g53j 5Gの上面と下面。「Dolby Atmos」のロゴ、3.5mmオーディオ端子、USB Type-C端子、マイク穴、スピーカー口> |
本体サイズは約162.7 x 74.66 x 8.19mmで、重さは約183g。
moto g53j 5Gの基本スペック
moto g53j 5Gの基本スペックは下表の通り。moto g53j 5Gのモデル展開は1つなので、どの家電量販店や格安SIMで購入しても基本的に同じ。メモリ/ストレージ容量別の複数モデル展開もない。それについては前述したようにワイモバイル向けにメモリを半分にした別名機種moto g53y 5Gを用意することで対応している。<▲画像:「moto g53j 5G」の基本スペック表> |
moto g53j 5Gの販売チャネル
moto g53j 5Gの販売チャネルは公式オンラインストアの「MOTO STORE」やAmazon.co.jpの他、通販各社、そして家電量販店各社、格安SIM各社。具体的なリストまでは発表されていないが、Motorolaの過去モデルを扱ったことのある主なショップや格安SIMは下記の通り。<格安SIM>
格安SIMは今後増える可能性がある。すでに「mineo」が取り扱うことは正式発表済みだが、おそらく「OCN モバイル ONE」と「IIJmio」でも販売されるだろうし、格安SIMでの最安はIIJmioかOCN モバイル ONEになると予想される(IIJmioでも16日に発売で、セール特価での提供となることが発表)。
<通販、量販店>
※販売チャネルは公式発表があり次第更新予定。
また、moto g53j 5Gは筆者も親用のスマホとして購入予定なので、実機レビューをお届けできればと思う。親は電話はガラケー、ネットはiPad miniで、スマホは持っていない。親はなかなかマイナンバーカードを取得しなかったが、今後はマイナポータルなども利用することになり、この機会に低価格のスマホを購入したいということでmoto g52j 5Gの後継機の登場を待っていた。