Androidニュース&アプリ情報メディア

MotoGP、見逃し配信対応で便利になったHuluでの配信形式などの詳細をチェック!

「MotoGP」(二輪ロードレース世界選手権)の日本でのインターネット配信を手掛ける「Hulu」だが、2023年シーズンは昨シーズンまでと配信形式が大きく変わった。それは「見逃し配信」への対応を果たしたこと、そして「Huluストア」でのグランプリ単位での都度課金販売がなくなったことだ。

MotoGP、2023年シーズン開幕戦ポルトガルGPの見逃し配信の画面イメージ
<▲画像:MotoGP、2023年シーズン開幕戦ポルトガルGPの見逃し配信の画面イメージ>

本記事では、2023年シーズンの開幕戦を実際に視聴したことで分かった、Huluでの配信形式の細かな点を紹介したい。

なお、2023年シーズンのMotoGPのHuluでの配信決定の報せ自体はこちらの記事を参照して欲しいが、今年も「Moto3」「Moto2」、そしてMotoGPの予選、決勝レース等の配信をHuluで楽しめる点は変わらないし、全戦が対象だ。

Hulu公式サイト

以下、項目別に列挙していきたい。

■配信形式
リアルタイム配信(ライブ配信)及び見逃し配信。Huluストアでの販売はない。定額プラン加入者であれば追加課金なく視聴できる。Huluのカテゴリメニュー内の「ライブTV」からMotoGPの配信ページへアクセスできる。

■対象グランプリ
2023年シーズンの全戦。

■対象セッション
配信されるセッションは下記の通り。

  • MotoGP:予選Q1、Q2、スプリントレース、決勝レース
  • Moto2:予選Q1、Q2、決勝レース
  • Moto3:予選Q1、Q2、決勝レース

各カテゴリのフリー走行の配信はないが、予選とスプリントレース、決勝レースはカバーしている。

■映像と音声
映像と音声に関しては2022年シーズンまでとの変化がある。 まず、MotoGP、Moto2、Moto3の予選Q1、Q2については「日テレG+」(ニッテレ ジータス)の映像ではなく国際映像のみの配信となる。しかもコメンタリー(実況&解説)はなく、バイクの走行音などの環境音のみ。一方、MotoGPのスプリントレース、各カテゴリの決勝レースについては日テレG+の映像なので、いつもの実況・解説陣の日本語コメンタリーで楽しむことができる。

また、スプリントレース、決勝レースについてはマルチアングル映像も提供されるので、それらを選択して視聴することもできる。ただし、マルチアングル映像はリアルタイム配信(ライブ配信時)のみの提供に留まり、見逃し配信はされない。

一方、メイン映像の見逃し配信はカットなどされず、土曜日、日曜日のリアルタイム配信動画が丸々対象。

■視聴時に可能なプレイヤー操作
リアルタイム配信と見逃し配信とで視聴時に可能なプレイヤー操作内容/機能が異なる。

まず、リアルタイム配信では「一時停止」「巻き戻し」等、視聴ポイントを変更するタイプの操作はできない。以前は短時間であればバッファされた分に関しては一時停止と再開ができたような気もする(※正確に覚えていないので確証はありません)。少なくとも2023年シーズンではそうした操作は一切できなくなっている。

この点に関してはやや不満で、可能ならば来シーズン以降はライブ中であっても一時停止や頭出し、巻き戻しなどの操作に対応して欲しいところ。まあ欲張りかもしれない……。

一方、見逃し配信では「一時停止」及び「再開」、そして「10秒送り」「10秒戻し」も可能だし、シークバーを使って任意のポイントに一発で移動することもできる。要するにHuluで配信されているドラマやアニメなど一般の動画と同じプレイヤー操作が可能となっている。

■見逃し配信期間
見逃し配信の期間はグランプリ毎に異なる可能性もあるので参考情報に留めて欲しい。少なくとも開幕戦の土曜日セッション、日曜日セッションの視聴期限はどちらも2023年4月11日まで。すなわち、土曜日のセッションに関しては開催から17日後まで、日曜日のセッションは16日後まで視聴可能だということになる。2週間以上視聴できるので、十分長いと言っていいと思う。

なお、見逃し配信の開始タイミングについては今回細かくは確認できなかったが、リアルタイム配信の直後ではなかった。恐らく数時間後、もしくは翌日という感じではないかと思う。より詳しく確認でき次第、情報を更新したい。

少なくとも2023年開幕戦の決勝レースは3月26日開催で、4月11日まで見逃し配信が行われる。視聴期間が2週間以上確保されていることが分かる
<▲画像:少なくとも2023年開幕戦の決勝レースは3月26日開催で、4月11日まで見逃し配信が行われる。視聴期間が2週間以上確保されていることが分かる>


■筆者コメント
Huluストアでのグランプリ単位での販売は無くなったが、代わりに見逃し配信に対応したので、総合的にみて大きな進化と言っていいと思う。

特に、今まではリアルタイムではMoto2、Moto3のレースまでは見られなかったという方も、見逃し配信によって手を広げられる可能性が出てきたと思う。筆者が正にその例で、今まではMoto2、Moto3のレースまで見る時間は確保できなかった。というか、MotoGPの決勝レースですら、リアルタイムで視聴できないこともあり、悔しい思いをしていた。また、レース中にトイレに行きたくなることもあるし、何かの用事などで画面から離れなければならないこともある。

ところが、見逃し配信によって、少なくとも翌日になれば約2週間はいつでも好きな時に見直せるので、とてもありがたい。見逃し配信でスタート直後のシーンを何度も見直したりもできるし、オーバーテイクシーンを細かくチェックすることもできる。そしてMoto2、Moto3のレースも見られる。

予選セッションのオーディオコメンタリーが無いことは残念だが、欲張り過ぎてもしょうがない。月額1,026円(税込)で、ドラマ、アニメ、映画などの作品に加えてMotoGP、Moto2、Moto3まで視聴できるというのは、料金の値上げが続く動画配信サービス市場の昨今の状況から考えると非常に良心的で魅力的。

今まではリアルタイムでしか視聴できなかったのでMotoGPを知らないHuluのユーザーが新たにMotoGPに触れる機会は非常に少なかったと思うが、今年から見逃し配信で少なくとも直近のグランプリについてはいつでも見られるので、新規のファンが増える可能性も十分にあると思う。

MotoGPは決勝レースの時間が45分前後と短いので、時間的な面からも手を出しやすいと思う。それでいて非常に濃密な45分間だ。スタートからゴールまで接戦に次ぐ接戦で、際どいオーバーテイク、ディフェンスのシーンをいくつも堪能できる。F1の場合はタイヤ戦略(ピット戦略)、セーフティカー、周回遅れなどによる複雑さがあり、慣れるまでは実際の順位や状況を把握できないが、MotoGPはとてもシンプル。タイヤ交換義務もないので、基本的に見たままの順位。それでいて奥深さは無いのかと言えばそうではなく、タイヤ戦略は非常に重要。タイヤをセーブし、どのタイミングで思い切り使うのかはライダー次第。上手くセーブできないこともあれば、上手く熱を入れられないこともある。根本的にグリップが少ないマシンもある。

また、MotoGPの場合、オーバーテイクをし返すということもF1などの四輪レースと比べるとやり易いこともあり、どの周回のどのコーナーで抜くかという駆け引きも非常に重要だ。数周の攻防を見越して一旦抜かれて真後ろで追走し、最終ラップの最終コーナーなど、その後抜き返されないポイントでオーバーテイクを決めるというパターンもある。途中までタイヤをセーブし、終盤5周で全力走行するライダーもいれば、残り10周くらいからペースアップするライダーもいれば、最初から飛ばして終盤失速するパターンもある。

一見シンプルなレースながら実は非常に奥深いというのがMotoGP。

個人的なコメントが長くなったが、MotoGPはとても面白いので、ぜひ見て欲しい。ホンダのエース、マルク・マルケスが大怪我をして以降、ホンダ勢は低迷が続いているし、新生スピードスターのファビオ・クアルタラロ擁するヤマハも苦戦しているし、せっかく強くなったスズキは撤退してしまったが、基本的にMotoGPの歴史を支配してきたのは日本メーカー陣。必ずトップに返り咲くはずだし、2024年シーズンの本格的復活に向けた準備シーズンとしても2023年は見所たっぷりだと思う。日本人ライダーも各カテゴリで活躍しているので、応援したい選手も見つかると思う。

情報元、参考リンク
Hulu公式サイト

(C)NTV. (C)motogp.com (C)HJ Holdings, Inc.

読者&編集部コメント欄

この記事のコメント:0 件