<▲画像:「Anker 535 Power Bank」> |
同社によればAnker 535 Power Bank(PowerCore 20000)の製品固有の設計が起因し、製造過程において発生した不備が十分に確認されないまま出荷されていたことが判明したという。事故等が発生しないよう、該当製品の回収を実施する。
なお、Anker 535 Power Bank(PowerCore 20000)の発売日は2022年11月17日なので、まだ買って間もない方もいるかもしれないが、安全のため回収の手続きを行おう。回収では同じ製品の正常品との交換ではなく、返金措置が採られることになる。
<▲画像:対象製品の確認方法> |
そのため、同クラスのモバイルバッテリーを望む方は、回収手続きと並行して代替品の検討/購入を行った方が良いかもしれない。
Anker 535 Power BankはUSB PD対応、最大30W出力対応、容量20,000mAhのモバイルバッテリーだが、もちろん似た仕様の製品は他にもある。ただ、Anker 535 Power Bankの場合、モバイルバッテリー自体への充電に関しても最大30Wでできるので、入出力どちらも高出力かどうかを確認する必要はあるだろう。
また、本体サイズや重さもメーカー、製品によってマチマチなので、その点も購入の際の判断基準の一つになると思う。
ちなみにAnker 535 Power Bankの事故に関してだが、1月にAnkerグループ本社より発火事象が数件発生したという報告があったというが、日本での発生は少なくとも2023年2月7日時点では無いとのこと。グローバルで該当製品の販売は停止となっていて、もちろん日本でもAnker公式サイトやAmazonなどで販売停止、販売ページ削除などの措置が採られている。
本件の原因は、温度を検知するための部品、NTCサーミスタの接着剤が完全に硬化しきる前に本体の組み立てが行われたこと。バッテリーセルと外装ケースの間にNTCサーミスタが挟まれてしまい、固定位置のズレが起こりえる状況が発生する。しかも、Anker 535 Power BankはAnkerの他の製品と設計が異なり、NTCサーミスタの配置が背面にある。そのため、適切な位置からのズレが起きやすく、目視での網羅的な検品が不十分であった一部個体において、内部短絡が起こりえる状態で出荷されてしまったという。
Ankerは、同社の他のモバイルバッテリーでは本件の再現性はないとコメントしているので、それらの製品を使っている方は心配する必要はないだろう。
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