<▲画像:2022年7月5日15時36分に完全復旧宣言> |
今回のau通信障害の影響を受けたユーザーは個人・法人問わず多岐に渡り、回線数は最大3,915万回線に及ぶ。しかも、約61時間25分と、かつてないほど長時間に渡る障害ということもあり、テレビ、新聞各紙など様々なメディアでも大きく取り上げられた。
<▲画像:影響回線数の概要> |
また、ユーザーからの今回の障害に関する申告件数は5日13時時点で96,723件に上っている。
前述したように通信障害時間は約61時間25分だが、これは5日までではなく4日(月)15時までの時間。
というのも、通信障害自体は4日15時に回復し、音声通話・データ通信の利用に問題がない状態に戻っているため。それ以降は監視を継続し、事故対策本部会議を5日に開催し、個人・法人ユーザーのサービスの利用状況及びネットワークのトラフィック正常性に問題がないことが最終的に確認されたのが5日15時36分で、それをもって「完全復旧」が宣言された形。
実際の復旧から宣言までに丸一日を要した理由は、トラフィックが多い時間帯も含めて状況を24時間に渡って確認したかったためだという。
なお、通信インフラ自体は完全復旧しているようだが、万一スマートフォン、タブレット等のモバイル機器が依然として通信しづらい場合には、端末の電源オフ・オンを試してほしいと案内されている。「ホームプラス電話」の場合はアダプタをコンセントから抜いて、もう一度差し込んでみる。端末の電源をオフにすることで残った通信セッションをクリアできるという。
今回の通信障害の概要は下記の通り。
au通信障害(2022年7月2日~4日)
ユーザーへの影響期間
2022年7月2日(土) 01時35分頃 ~ 2022年7月4日(月)15時00分対象サービス
au携帯電話、UQ mobile携帯電話、povo、au回線利用事業者の通信、ホームプラス電話、ホーム電話、auフェムトセル、SMS送受信影響エリア
全国原因
2022年7月2日(土)未明の設備障害によりVoLTE交換機でトラフィックの輻輳が生じたため。KDDIの対応内容
①VoLTE交換機の負荷低減対処②加入者DBの負荷低減
③データ不一致修正対処
④VoLTE交換機の切り離し
対応の時系列は下図の通り。
<▲画像:障害対応の時系列1> |
<▲画像:障害対応の時系列2> |
なお、KDDIは今回の障害について今後補償を検討するという意向を示している。