<▲写真:「Amazfit GTR 3 Pro」> |
Amazfit GTR 3 Proは「Amazfit GT 3」シリーズにおいて最も多機能・高性能なモデルですが、「Amazfit GTR 3」との共通点も多くあります。本記事ではAmazfit GTR 3との共通点、そして違いに焦点を当ててAmazfit GTR 3 Proを見ていきたいと思います。
あわせてAmazfit GTR 3のレビュー記事も参照頂ければ、より細かく把握できると思います。
Amazfit GTR 3 Proのレビュー
Amazfit GT 3シリーズについて
Amazfit GTR 3 ProはAmazfit GT 3シリーズの製品で、最も多機能・高性能・ハイグレードなモデルです。Amazfit GT 3シリーズには下記の3モデルがあります。価格(税込)は通常価格と現在実施中のセールでの10%オフの価格(2022年4月8日まで)を記しています(※Amazonでも10%オフのクーポン配布中。後述参照)。
- Amazfit GTR 3 Pro:39,800円 → 35,820円
- Amazfit GTR 3:34,800円 → 31,320円
- Amazfit GTS 3:28,800円 → 25,920円
Amazfit GT 3シリーズの主な違い価格の他、形状、ディスプレイ、搭載センサー、機能などです。データを管理するスマートフォン向けの「Zepp」アプリは同じです。
<▲写真:「Amazfit GT 3」シリーズ(※公式サイトより)> |
ディスプレイ/本体の形状はAmazfit GTS 3のみスクエア(角は丸い)で、Amazfit GTR 3とAmazfit GTR 3 Proは円形です。搭載センサーが多く機能が豊富なのは最上位グレードのAmazfit GTR 3 Proで、Amazfit GTR 3、Amazfit GTS 3と続きます。
バッテリー持ちは「標準的な使用」(※条件は後述参照)ではAmazfit GTS 3が最大12日間、Amazfit GTR 3が最大21日間、Amazfit GTR 3 Proが最大12日間とされています。最もバッテリー持ちが良いのは中位グレードのAmazfit GTR 3です。筆者がAmazfit GTR 3とAmazfit GTR 3 Proを試用したところ、多くのユーザーが前述の日数よりも長くバッテリーを持たせられるのではないかと感じました。
例えば寝る時にはAmazfitを外して睡眠記録はしない、日中も基本データの計測が中心、などであればAmazfit GTR 3は21日間どころか約1カ月は持つと思います。これは他モデルでも言えることで、Amazfit GTR 3 Proも最大12日間どころか、使い方次第ではもっと持ちます。
<▲写真:「Zepp」アプリ上の「Amazfit GTR 3 Pro」の表示。前回充電がいつだったかも表示される> |
Amazfit GT 3シリーズは心拍数、血中酸素濃度などの各種生体データの計測の他、様々な運動の記録/管理、睡眠モニタリング、スマホ連携機能など多種多様な機能を持つにも関わらず非常に長いバッテリー持ちが特筆すべき魅力です。充電ストレスが無いことは想像以上に楽です。
一見したところ同じに見えるAmazfit GTR 3とAmazfit GTR 3 Proの大きな違いはディスプレイサイズ、機能、バッテリーの持ちです。Amazfit GTR 3 Proの方が若干ディスプレイが大きく、搭載センサーと機能が豊富です。
<▲写真:「Amazfit GTR 3 Pro」(左)と「Amazfit GTR 3」(右)> |
Amazfit GTR 3 ProとAmazfit GTR 3のどちらを買うべきか迷ったときには、欲しい機能とバッテリー持ちで天秤にかければよいでしょう。特にAmazfit単独で音楽を楽しみたい場合やスマホの電話の発着信/通話をしたい場合にはAmazfit GTR 3 Pro、そうでないならAmazfit GTR 3になるかと思います。
下に掲載したのはAmazfit GTR 3 Proの基本スペックです。
<▲写真:「Amazfit GTR 3 Pro」の基本スペック表> |
下に掲載した公式のYouTube動画でAmazfit GTR 3 Pro及びAmazfit GTR 3の概要を掴めると思います。
Amazfit GTR 3 ProとAmazfit GTR 3の共通点
Amazfit GTR 3 ProとAmazfit GTR 3は見た目もサイズもほぼ同じなので、違いが分かりにくいと思います。主な共通点は下記の通りです。
- サイズ:ほぼ同じ(※後述参照。ほんの僅かな違い)
- 重さ:約32g
- ボディ材質:アルミニウム合金
- バンド幅:22mm
- 防水グレード:5ATM(5気圧防水)
- バッテリー容量:450mAh
- 充電時間:約2時間
- 位置情報センサー:GPS、GLONASS、Galileo、BDS、QZSS
- 加速度センサー:あり
- ジャイロスコープセンサー:あり
- 地磁気センサー:あり
- 環境光センサー:あり
- 気圧高度計:あり
- BioTracker 3.0 PPG バイオメトリックセンサー:6PD + 2LED
最初にサイズを「ほぼ同じ」と書きましたが、Amazfit GTR 3 Proは約46 x 46 x 10.7mm、Amazfit GTR 3は45.8 x 45.8 x 10.8mmなので、ほんの僅かな違いです。実際に並べても全く同じに見えるほどです。
<▲写真:「Amazfit GTR 3 Pro」(左)と「Amazfit GTR 3」(右)のボディサイズはほぼ同じ> |
バッテリー容量はどちらも450mAhですが、Amazfit GTR 3 Proの方が搭載センサーも多く、ディスプレイも若干大きく、機能も多く、通信に関してもWi-Fiにまで対応しているなど、基本的な消費電力がAmazfit GTR 3よりも多いようで、実使用時間は多少短くなります。充電時間はほぼ同じです。
<▲写真:充電は付属のマグネット吸着タイプの充電器で行い、約2時間で0%から100%にまで充電できる> |
各種センサーについては、ほとんど共通していますが、後述するようにAmazfit GTR 3 Proにのみ搭載されるセンサーもあります。
血中酸素レベル(血中酸素濃度)や心拍数、ストレスレベル、呼吸、睡眠などのモニタリングなどはどちらのモデルでも記録/管理できます。前述したようにGPSも内蔵しているのでスマホを持たずに外出してもAmazfitのみで位置情報、高度の記録ができます。
<▲写真:バイオメトリックセンサーは背面(腕との接触面)に搭載されている。心拍数、血中酸素濃度、温度などの計測が可能> |
ちなみに、Amazfit GT 3シリーズは、装着する腕に合わせて画面表示を切替設定できます。右腕に装着する際にはボタンが手首側に来るようにできます。もちろんバンドも上下付け替えた方がいいですが、左右どちらの腕に装着しても使い勝手が変わらないことも魅力の一つです。
Amazfit GTR 3 ProとAmazfit GTR 3の違い
<ディスプレイサイズ>ボディ外径はほぼ同じなのにAmazfit GTR 3 Proの方が大きなディスプレイを搭載しています。
Amazfit GTR 3 Proは約1.45インチ、解像度480 x 480、Amazfit GTR 3は約1.39インチ、解像度454 x 454です。外径がほぼ同じサイズに収まっているのは、Amazfit GTR 3 Proではベゼル(額縁部分)を細くしているためです。
<▲写真:左の「Amazfit GTR 3 Pro」は約1.45インチ、右の「Amazfit GTR 3」は1.39インチの有機ELディスプレイを搭載する。GTR 3のベゼルには時計用の目盛が入っている> |
スマホだとベゼルが太いデザインは野暮ったく感じますが、Amazfit GTR 3は違います。ベゼルに目盛りが入っていることでエッジまで全面ディスプレイかのように見え、全く野暮ったくありません。良くできたデザインです。
<センサー>
バイオメトリックセンサー、加速度センサー、ジャイロスコープセンサー、地磁気センサー、環境光センサー、気圧高度センサー、そして位置情報センサーは同じですが、Amazfit GTR 3 Proには追加で温度計が搭載されています。
<▲写真:「Amazfit GT 3」シリーズで唯一温度計を搭載しているのが「Amazfit GTR 3 Pro」。体温計で測定する体温とは異なることは注意書きされている> |
温度計もボディ背面に搭載され、腕に装着すると腕の表面温度を計測できます。ただ、熱を測るときの脇の下の「体温」と比べて腕の表面温度は全然低く(28度前後など)、「体温」の代わりにはならない点には注意が必要です。温度計アプリの注意書きにもしっかり記されています。ちなみにZeppアプリには「体温」という記録項目はありますが、それはAmazfit GTR 3 Proの温度計で測るデータとは異なる項目です。また、Amazfit GTR 3 Proを腕から外した状態でも温度計は機能します。
<ミュージックプレイヤーとWi-Fi>
Amazfit GTR 3 Proならではの魅力的な機能の一つは単独でのミュージックプレイヤー機能だと思います。Amazfit GTR 3 Proは内蔵ストレージに楽曲データを直接保存し、スマホ無しでの音楽再生が可能となっています。
<▲写真:単独で動作するミュージックプレイヤー機能は「Amazfit GTR 3 Pro」の魅力的な機能の一つ> |
音はAmazfit GTR 3 Pro本体のスピーカーから出力することもできますし、Bluetoothイヤホンを繋いでそちらから出力することもできます。
<▲写真:「Amazfit GTR 3 Pro」とBluetoothイヤホンを接続して音楽視聴や音声通話をイヤホンで行うこともできる> |
音楽を聴きながら運動/フィットネス記録を採りたい場合に便利です。ウォーキングやランニングの際にスマホをポケットに入れたままというのは重く邪魔ですよね。より本格的な運動の場合は尚更でしょう。スマートウォッチだけで音楽を楽しみつつ運動できることはAmazfit GTR 3 Proの非常に大きな魅力です。
楽曲ファイルはスマートフォン向けのZeppアプリを使ってWi-FiでAmazfit GTR 3 Proに転送できます。
ストレージ容量は実測で3,193MBで、余りは2,422MBとなっています。約2.4GB使えるので楽曲データは相当入ると思います。メーカー公式サイトでは参考値として470曲とされています。2,422MBを470で割ると、1曲あたり約5.15MB。一般的な圧縮音源だと確かにそれくらいでしょう。
ちなみに、Amazfit GTR 3 ProのWi-Fi機能はスマートフォンからAmazfit GTR 3 Proへの楽曲データ転送の際に使うだけとなっています。Wi-Fiルーターは不要です。同じWi-Fiルーターに繋いで転送するのではなく、一度スマホをAmazfit GTR 3 ProにWi-Fiで直接繋いでデータを転送します。今のところはWi-Fiはそれ以外の用途には使いません。
また、音楽視聴中の音量調整は上のボタンを回して調整できます。一見地味かもしれませんが非常に便利です。
<電話の受発信>
Amazfit GTR 3 Proはスマートフォンと連携して電話の受発信が可能となっています。
<▲写真:「コール」アプリではBluetooth連携したスマホの電話の受発信を行うことができる> |
Amazfit GTR 3 Proで電話に応答して通話できます。Amazfit GTR 3 Proの「コール」アプリからの発信もできます。電話番号を打ち込んでの発信も可能です。マイクとスピーカーはAmazfit GTR 3 Proに搭載されたものでも可能ですし、ワイヤレスイヤホンを使うこともできます。
<バンド(ベルト)>
Amazfit GTR 3 ProとAmazfit GTR 3のバンド(ベルト)幅は22mmで、取付機構も同じなので、バンドの共用もできます。純正バンドは工具不要のレバー搭載のピンを使っているので、手だけで簡単に交換できます。
<▲写真:左は革素材のバンド、右はシリコン素材のバンド> |
<▲写真:革素材のバンドは軽く装着感も楽。運動で汗をかく機会が多いとか濡れる可能性が高い場合にはシリコンやゴム素材のバンドが適していると思う> |
市販の腕時計用バンドも勿論使えますし、Amazfitの純正別売りオプションバンドも大丈夫です。純正オプションのバンドは複数種類が販売されています。購入の際にはバンド幅を間違えないように注意して下さい。前述したようにAmazfit GTR 3 ProとAmazfit GTR 3は22mmのバンドです。
→Amazon.co.jp/「Amazfit 替えバンド」ページ
なお、標準で付属するバンドは製品のカラーによって異なります。
Amazfit GTR 3 Proには2種類のカラーバリエーションがあり、一つはブラウンレザーで、革製のバンドが付属します。もう一つはフッ素ゴムでできたバンドが付属するインフィニットブラックモデルです。
<▲写真:「Amazfit GTR 3 Pro」のカラーバリエーションは2種類。左が「ブラウンレザー」、右が「インフィニットブラック」> |
Amazfit GTR 3のレビュー記事で紹介したモデルのバンドはシリコン素材です。
運動の機会が多いとか、濡れる可能性が高いのであればインフィニットブラックモデルの方が無難でしょう。しかし、アルミニウム合金でできたボディ自体のカラーも異なるので、バンドだけでの選択もできません。バンド素材はゴムが良くともボディカラーはブラウンレザーモデルを好む方もいると思います。 その場合には先ほど述べたように別売りオプションのバンドを別途購入して付け替えればいいでしょう。
普段スーツなどフォーマルな洋装が中心の方には革製バンドの方がマッチするかもしれません。いずれにしてもバンドは市販品といつでも自分で交換できるので、カラー選択は先ほど述べたようにボディカラーで決める方がいいかもしれません。ちなみにレビュー機はブラウンレザーモデルです。
<バッテリー持ち>
バッテリー容量はどちらも450mAhですが、消費電力は違います。メーカー公称では下記の条件を「標準的な使用」と定義し、Amazfit GTR 3 Proは最大12日間、Amazfit GTR 3は最大21日間のバッテリー持ちだとされています。
- 心拍数モニタリング:有効(10分ごとのデータ測定)
- 睡眠モニタリング:有効
- 音声アシスタント:無効
- 手首を持ち上げての画面点灯回数:100回/日
- メッセージ受信:200件/日
- 週に3回各30分の運動
- GPSをONにして30分のランニング
- 血中酸素レベル測定:5回/日
- その他の操作:5分/日
色々な操作をしても中々バッテリーが減らないので、上記よりもハードな使い方をしても、相当バッテリーは持つと思います。もちろんAmazfit GTR 3 Proで通話や音楽再生を長時間するような使い方なら別だとは思いますが、そうでなければ多くの方が2週間は持つと思います。ですが、Amazfit GTR 3なら前述したように3週間から1カ月程度持たせられるユーザーも多いと思います。
<その他の違い>
その他のスペック上の違いは、BluetoothがAmazfit GTR 3 Proは5.0 BLE対応なのに対してAmazfit GTR 3は5.1 BLE対応、という程度に留まると思います。
Amazfit GTR 3 ProとAmazfit GTR 3の選択基準
Amazfit GTR 3 ProとAmazfit GTR 3のどちらを選ぶか迷う方は多いと思います。スクエア形状のAmazfit GTS 3と違い、Amazfit GTR 3 ProとAmazfit GTR 3はほとんど同じ見た目をしていますからね。<▲写真:左が「Amazfit GTR 3 Pro」、右が「Amazfit GTR 3」> |
スマホ無しでAmazfit単独で音楽を楽しめた方がよいか、スマホの音声通話の受発信/通話をAmazfitで行えた方がいいか、バッテリーの持ちはどれくらいがいいか? という点に尽きると思います。
Amazfitに携帯音楽プレイヤーの機能を求めないのであればAmazfit GTR 3の方がバッテリーも長く持ちますしオススメです。しかし、音楽プレイヤー機能を求めるのならAmazfit GTR 3 Pro一択です。通話機能も同様です。
バッテリーの持ちはAmazfit GTR 3 Proでも約2週間持つので、充電ストレスはほとんど無いと思います。
パッと見は同じデザインのAmazfit GTR 3 ProとAmazfit GTR 3ですが、機能とバッテリー持ちに違いがあるので、その点を基準に選択すればよいでしょう。どちらを選んでも良くできています。
Amazfitのキャンペーン情報
<▲写真:「新生活応援キャンペーン」では先着300名にプレゼントがある> |
Amazfit公式サイトにおいてAmazfit GT 3シリーズが10%オフの価格で提供されている他、先着300名へのオリジナルグッズプレゼントも実施されています。また、AmazonのAmazfit公式ストアでも本記事執筆時点では10%オフのクーポンが配布されています。「カート」に入れる前にクーポンのチェックボックスをチェックするだけで10%オフになります。
なお、Amazfit GTR 3 ProとAmazfit GTR 3の基本機能に関しては、Amazfit GTR 3のレビュー記事を参照してください。