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ドコモが固定電話サービス「homeでんわ」を提供へ。現在使用中の番号と電話機を使えて月額550円から。家族間通話無料、FAX対応

NTTドコモ(以下、ドコモ)は4日、携帯電話ネットワークを利用した固定電話サービス「homeでんわ」を3月下旬より提供すると発表した。「homeでんわ」はドコモの携帯電話回線を用いて通話を行うため電話回線工事は不要。また、現在固定電話を利用中の方はその番号の継続使用ができ、電話機もそのまま使うことができる。

「homeでんわ」のロゴと「homeでんわ HP01」
<▲図:「homeでんわ」のロゴと「homeでんわ HP01」>

固定電話機と通常の電話線で繋ぐ専用の機器「homeでんわ HP01」(シャープ製)は必要になるが、それ以外に必要なものはなく、工事も不要なので、到着次第すぐに利用できることも便利だ。

<▲図:「homeでんわ HP01」の接続イメージ。固定電話機(FAX搭載機も対応)とは通常の電話線で繋ぐ>

料金プランは2つ。「homeでんわ ライト」と「homeでんわ ベーシック」で、前者は月額1,078円(税込、以下同)、後者は月額2,178円だが、もちろん割引を適用することができる。

「homeでんわ」の料金プランと内容
<▲図:「homeでんわ」の料金プランと内容>

ドコモのスマートフォン、もしくはホームルーター「home 5G」を利用中の方が「homeでんわ」を利用する場合には「homeでんわ セット割」を適用できる(※対象プランの場合。上図の※3を参照)。月々528円の割引を適用できるので料金は「homeでんわ ライト」なら月額550円、「homeでんわ ベーシック」なら月額1,650円になる。

「homeでんわ ライト」と「homeでんわ ベーシック」の違いは無料通話の内容と付加機能だ。

「homeでんわ ライト」では家族内またはビジネスグループ内の通話は無料、「homeでんわ ベーシック」では家族内またはビジネスグループ内の通話に加えて、それ以外の通話も550円分は無料となっている。一般向けの通話料はどちらのプランでも固定電話宛は3分あたり8.8円、携帯電話宛は1分あたり17.6円だ。

付加機能についてはFAXは両プランとも無料で利用可能だが、「通話中着信」「転送でんわ」「発信者番号表示」「ナンバー・リクエスト」「迷惑電話ストップサービス」は「homeでんわ ライト」では個別に課金される。しかし、homeでんわ ベーシック」では追加課金無しとなっている。

「homeでんわ ライト」の加入者が付加機能を個別に追加したい場合の料金は、「通話中着信」が月額330円、「転送でんわ」が月額550円、「発信者番号表示」が月額440円、「ナンバー・リクエスト」が月額220円、「迷惑電話ストップサービス」が月額220円。

すでに固定電話サービスを利用している方が「homeでんわ」に乗りかえる場合には電話番号の継続利用(持ち込み)も可能だが、NTT東西で新規に払い出された番号に限る点には注意したい。「ひかり電話」の番号帯は使えないという。

また、月々の利用料金の他に初期費用が発生する。

契約事務手数料が2,200円、そして現在使っている番号を持ち込みで継続利用する場合、すなわち「番号ポータビリティ」で契約する場合には番号継続登録料が2,200円掛かる。

とはいえ、ドコモが「homeでんわ」のサービスを開始するタイミングで何らかのキャンペーンを行う可能性も否定できない。一定期間内の申し込み分は初期費用が無料になったり、「homeでんわ HP01」の代金分がポイント等で還元されるなどの特典が提供される可能性は十分に考えられる。

「homeでんわ HP01」の価格に関しては現時点では未発表だが、この種のサービスの場合には購入もしくはレンタルとなることが予想される。

「homeでんわ HP01」の基本スペック
<▲図:「homeでんわ HP01」の基本スペック(※最終製品版では仕様が変更になる場合があります)>


それにしても「homeでんわ」は固定電話市場を大きく変えてしまうかもしれない。非常に魅力を感じるサービスだ。

「03」などの市外局番から始まる固定電話番号を使える上、番号を変えずに済み、現在使用中の電話機もそのままでいい。さらに家族間通話やビジネスグループ間通話は無料で、回線工事も不要。そして月々の基本料金も安い。良いことづくめだ。

固定電話まで携帯電話回線に依存することになる点は大規模災害時を考えるとやや不安もあるが、大規模災害時には固定回線すら繋がりにくくなることが多いので、実際には変更によるマイナスは特になさそうだ。

料金についても例えば筆者宅の場合にはNTT東日本の基本料金が月々1,760円、ナンバーディスプレイが440円、合計で月額2,200円だ。しかも筆者宅の場合には固定電話はほぼ受信専用で、迷惑電話くらいしか掛かってこないので、実際には使っていないに等しい。ただ、固定電話番号を捨てるつもりも今のところはない。

これを「homeでんわ ライト」に乗り換えると、筆者のメインスマホはドコモなので「homeでんわ セット割」を適用して基本料金は月額550円になる。「発信者番号表示」を追加すると合計990円だ。この段階で1,210円安い。「homeでんわ HP01」の本体価格もしくはレンタル料は不明だが、仮に一括購入しても、月々の通信費が現在の固定電話より毎月1,210円安いので、端末代が10,000円なら8カ月、20,000円なら16カ月で相殺できる。長く使うなら明らかに安い。

まだプレス発表の段階だが、すでに加入を本格的に考え始めている。


一点気になるのは緊急番号への発信についてだ。110、119などの緊急番号への発信については070/080/090番号での発信になるという。「homeでんわ」はドコモの携帯電話回線を用いたサービスなので、加入によって070、もしくは080、090の番号が割り当てられたSIMカードが提供され、そのSIMカードを「homeでんわ HP01」にセットして使くようだ。通常使用時は固定電話番号で発信されるようだが、緊急番号への発信のみ発信元の番号が070/080/090になる模様。実際には特に気にする必要はなさそうだが、一応注意点になるだろう。

情報元、参考リンク
NTTドコモ/「homeでんわ」の提供を開始
ドコモオンラインショップ

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