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【レビュー】スマートウォッチ「Amazfit GTR 3」が相当良い。2週間以上の電池持ち、心拍数や血中酸素濃度自動計測、高精度GPS搭載

Zepp Health Corporationが展開するプレミアムスマートウェアデバイスのブランド「Amazfit(アマズフィット)」。本記事では、そのAmazfitの最新スマートウォッチ「Amazfit GTR 3」のレビュー記事をお届けします。

「Amazfit GTR 3」(カラー:ムーンライトグレー)
<▲写真:「Amazfit GTR 3」(カラー:ムーンライトグレー)>

Amazfitは2021年第3四半期の全世界でのスマートウォッチの出荷台数で3位を記録する成長著しいブランドです(Counterpoint Research社調べ)。スマートウォッチ市場は競合メーカーひしめく戦国時代の様相を呈していますが、Amazfit GTR 3の試用から今後日本市場でも急伸する可能性を感じました。一言で言えば「とても良い製品」だったからです。

<▲写真:「Amazfit GTR 3」。時計盤デザインは出荷時設定のもの。もちろん色々なデザインに変更可能>

本体及びバンドのデザイン品質が優れているだけでなく、軽量で違和感のない着け心地で、非常に長い電池持ち、そして各種の自動計測機能がとても大きな魅力です。カタログスペック上は通常使用で最大21日間持つとされていますが、筆者の実使用感覚でも2週間以上は持つ印象です。寝ている時は外したり、運動記録の回数が少ないのであれば1カ月くらい持ちそうです。1回の充電でこれだけ持てば充電のストレスは皆無です。

充電には付属の専用充電器を用います
<▲写真:充電には付属の専用充電器を用います>

Amazfit GTR 3では様々なアクティビティ、そして身体データの計測もできますが、特に心拍数と睡眠の自動計測がとても便利です。計測の開始と停止の操作を自分で行わなくて済むというのは思いのほか楽です。自動計測され、その変化を数値とグラフでハッキリと確認できます。計測の間隔は1分、5分、10分等から選択でき、標準設定では10分です。また、アクティブに動き出すと測定頻度が自動的に増えるようになっています(設定でオフにもできます)。

「心拍数」は睡眠時などを除き5分間隔で自動計測
<▲写真:「心拍数」は睡眠時などを除き5分間隔で自動計測され、その変化をグラフでも確認できる>

睡眠状態の記録も自動的に行われます。これもとても便利です。Amazfit GTR 3が自動的に睡眠状態を感知し、睡眠状態としての記録を残してくれます。

また、コロナ禍で非常に役立つ機能として血中酸素濃度の計測機能もあります。血中酸素濃度は静止状態で計測に30秒掛かることもあり、基本的には手動で計測の開始ボタンを押して(タップ)して行いますが、心拍数のような自動計測も可能ではあります。ただ、血中酸素濃度の場合は安静状態が長時間続いた場合のみGTR 3が自動計測する形ですし、自動計測設定をオンにしておくとバッテリー消費が増える、とされていますが、意外とバッテリー消費は大して増えない印象です。オンにして様子を見て、万一バッテリーの減りが速ければ、その時にオフにすればいい、という程度だと思います。いずれにしてもパルスオキシメーターを使わずにスマートウォッチで計測できるのはやはり便利です。

もちろん各種スポーツ、エクササイズの記録・管理等もできますし、スマートフォンとの連携機能もあります。

下に掲載した公式の紹介動画でも概要を掴めると思います。


なお、Amazfit GTR 3は2021年10月発売で価格は34,800円(税込、以下同)、カラーバリエーションは「サンダーブラック」と「ムーンライトグレー」の2色です。本記事ではムーンライトグレーモデルにてレビューを行っています。

左が「サンダーブラック」、右が「ムーンライトグレー」
<▲図:「Amazfit GTR 3」のカラーは2色。左が「サンダーブラック」、右が「ムーンライトグレー」>

下はAmazon.co.jpでの商品ページです。



Amazfitの日本公式オンラインストアはこちらのリンクからアクセスできます。


「Amazfit GTR 3」のレビュー

Amazfit GTR 3の概要とスペック

Amazfit GTR 3は、独自の「Zepp OS」を搭載するスマートウォッチで、最大21日間持つロングバッテリー性能(※使い方次第なので、人によっては21日以上充電しなくても大丈夫かもしれません)、前述したように心拍数等の24時間常時ヘルスケア計測/分析機能、150種類以上のスポーツモードによるアクティビティ記録/管理機能、GPS機能、防水仕様、そして高品質なデザインと1.39インチのHD AMOLEDディスプレイ(454 x 454ドット)による美しい表示性能、「Amazon Alexa」搭載とオフライン音声アシスタン対応、約32g(ストラップ無し状態。ストラップ含む重さは実測で49g)という軽量さなどを特徴とします。

多機能かつヘルスケア情報の常時(5分間隔などでの心拍数計測など)分析等を行いつつ、ロングバッテリー性能を実現している点は非常に大きな魅力です。

様々な機能を備えるため、約45.8 x 45.8 x 10.8mmと小型のボディには多くのセンサーが搭載されています。

BioTracker 3.0 PPGバイオメトリックセンサー
<▲写真:背面に「BioTracker 3.0 PPGバイオメトリックセンサー」を搭載する>

BioTracker 3.0 PPGバイオメトリックセンサー(6PD + 2LED)、加速度センサー、ジャイロスコープセンサー、地磁気センサー、環境光センサー、気圧高度計センサー、そして位置情報はGPS、GLONASS、Galileo、BDS、QZSS対応です。

「Amazfit GTR 3」の基本スペック
<▲図:「Amazfit GTR 3」の基本スペック(※公式サイトより)>

Bluetoothは5.1 BLE対応で、内蔵バッテリーの容量は450mAhです。充電は付属のマグネット式充電器で行い、約2時間でフル充電できます。

ディスプレイはタッチ操作対応で、強化ガラスでカバーし、指紋付着防止コーティングが施されています。

連携できるスマートフォンはAndroid 7.0以降のAndroidスマートフォン、もしくはiOS 12.0以降を搭載する「iPhone」です。それぞれGoogle Play、App Storeで配信されている「Zepp」アプリを使います。


アプリは先にインストールしても構いませんが、Amazfit GTR 3の初期セットアップ時にディスプレイにセットアップの手順やアプリのインストール先ページ、ペアリングのためのQRコード等が表示されるので、その流れでインストールすればいいでしょう。

スマートフォン向け「Zepp」アプリのダウンロード/ペアリング等の初期設定
<▲写真:スマートフォン向け「Zepp」アプリのダウンロード/ペアリング等の初期設定の手順は「Amazfit GTR 3」の初回起動時に画面に表示される>



パッケージ、付属品

Amazfit GTR 3はシンプルながら凝った作りのパッケージとなっています。Amazfit GTR 3が印刷された部分だけ凸状になった凝ったデザインの外装を開けると、本体と付属品が入った化粧箱がお目見えします。化粧箱の蓋を開けると、本体と付属品の入ったボックスが出てきます。

「Amazfit GTR 3」の開封シーン
<▲写真:「Amazfit GTR 3」の開封シーン。左上の外装を外すと右上の化粧箱が出てくる。化粧箱の蓋を外すと右下のように本体と付属品収納ボックスが出てくる>

Amazfit GTR 3が乗った収納ボックスは左右に分かれ、それぞれに説明書、マグネット充電器が収められています。

「Amazfit GTR 3」本体と付属品の入った小箱
<▲写真:「Amazfit GTR 3」本体と付属品の入った小箱>

内容物は非常にシンプルで、Amazfit GTR 3本体(ベルト含む)とマグネット充電器、説明書です。説明書は多言語対応で、日本語版も含まれています。

「Amazfit GTR 3」の内容物
<▲写真:「Amazfit GTR 3」の内容物>

マグネット充電器は、Amazfit GTR 3の背面にマグネットでくっつくようになっているので、位置合わせはストレス無くできます(詳しくは後述参照)。USBコネクタはUSB Type-Aです。最大5V/0.5Aでの充電なので、PCのUSB端子なども含め、ほとんどのUSB-ACアダプター等で充電できると思います。

マグネット充電器
<▲写真:マグネット充電器。充電用の接点があるベース(USBコネクタと反対側)がマグネットで「Amazfit GTR 3」とくっつくようになっている>



デザイン、ディスプレイ、装着感

Amazfit GTR 3本体のデザインはシンプルながら高級感ある仕上がりです。ボディの素材はアルミニウム合金で、表面の仕上げも非常に綺麗です。ボタンは本体右側面に2つ。上のボタンは普通押し、長押し、回転、下のボタンは普通に押す、という操作が可能です。手袋などによってディスプレイでのタッチ操作をできない、もしくはしにくい状況下でもボタンだけで一通りの操作が可能となっています。

「Amazfit GTR 3」本体のデザイン
<▲写真:「Amazfit GTR 3」本体のデザインは非常にシンプルかつ高級感ある仕上がり>

ディスプレイは1.39インチ、解像度が454 x 454(326ppi)、明るさ最大1,000nitの有機ELです。屋外での視認性も、視野角も全く問題ありません。詳しくは後述しますが画面のデザイン(文字盤デザイン)は変更可能です。下の写真のデザインは購入時の標準設定のものです。

1.39インチのHD AMOLED
<▲写真:1.39インチのHD AMOLEDは美しく見やすい>

背面にはバイオメトリックセンサーや充電用の接点があり、そのベースは樹脂素材ですが、肌への当たりが優しく、装着感は非常に良いです。当たりが優しいというか、装着感が薄いというか、驚くほど違和感がなく、自然で邪魔になりません。

これまで色々なスマートウォッチを使ってきましたが、「腕に何かが乗っている」という感覚がここまで薄い製品は初めてで、すごく楽です。本体が32g、ベルト込みで49gと軽いわけですが、数値的には他社製品にも同等クラスの軽いモデルがあります。そのため腕に接する面の形状が良いのだと思います。とはいえ、筆者の腕の形にたまたまフィットしているだけ、という可能性もあります。しかし、そうは言っても、優しい装着感のデザインだということも確かだと思います。ただ、女性や子どもなど、腕が比較的細い人の場合にはAmazfit GTR 3は少し大きいと感じるかもしれません。この辺りは個人差があると思います。

背面
<▲写真:背面にはバイオメトリックセンサーと充電用接点。付属のベルトはシリコン素材>

いずれにしても見た目の良さ、腕に装着したときの感触の良さの双方を兼ね備えています。


ベルト(バンド)、充電、電池持ち

Amazfit GTR 3の本体にはシリコン素材のベルト(バンド)が1本付属しています。良くできたベルトで、手触り良く、腕への当たりも優しく、素晴らしい装着感を生み出している要因の一つになっています。

<▲写真:ベルトは固定ピンのレバーを指で動かすだけで外すことができる>

このベルトはAmazfit GTR 3本体とピンで固定されています。ピンには小さなレバーがあり、指で動かして外すことができます。特別な工具は不要です。ベルト幅は実測で22mmです。腕時計やスマートウォッチ用などの市販の22mm幅のベルトなら大抵は使用できると思います。好みに応じて交換するのもいいでしょう(※ピンの差し込み部の直径が市販品と合うかどうか分からないのでAmazfit GTR 3購入後にご自身でご確認ください)。また、Amazfitから純正のベルト単品もいくつか販売されています。

充電はとても簡単で、付属のマグネット充電器の接点がAmazfit GTR 3背面側の接点と合うようにくっつけるだけです。

背面に2つある接点の場所にマグネット充電器をくっつける
<▲写真:背面に2つある接点の場所にマグネット充電器をくっつける>

充電器を近づけるとマグネットの力で引き付けられてピタッと正しい位置でくっつく
<▲写真:充電器を近づけるとマグネットの力で引き付けられてピタッと正しい位置でくっつく>

5V/0.5Aでの充電なので多少時間は掛かりますが、それでも約2時間で充電できるため特にストレスにはならないと思います。

また、Amazfit GTR 3は、カタログスペック上は、標準的な使用で最大21日間、ハードな使用で10日間、GPSの連続稼働状態だと35時間、省電力モードだと35日間持つとされています。そのため充電頻度は少なく済みます。実際に試用した感覚では、多くのユーザーが恐らく2週間以上持つと思います。普通に生活して一日に何回か血中酸素濃度を測ったり、天気予報を見たり、アラームを使ったり、スマホの「Zepp」アプリとデータを同期したり、という程度で5%ほど減る感じです。運動の記録を一日に長時間採ったり、スマートウォッチの画面を長時間点灯させるような使い方でもしない限りバッテリー残量はなかなか減りません。

カタログスペック記載の標準的使用で21日間、ハードな使用で10日間というのは概ね正しいと思います。むしろ、あまり運動をしないとか、睡眠記録までは採らないのであれば、前述したように1カ月くらい持つ印象です。


基本機能、文字盤デザインなど

Amazfit GTR 3の基本機能は、時計及び各種生体計測データの表示等の他、アクティビティ記録/分析、睡眠状態の計測/分析、天気予報、アラーム、カレンダー、コンパスや気圧高度計などです。生体データについては、心拍数の1分や5分、10分などの設定頻度での常時計測(睡眠中などは除く)、血中酸素濃度の計測(自動計測も設定変更すれば可能)、ストレス分析、整理活動指標となる「PAI」の記録/管理などができます。

文字盤(ウォッチフェイス)については下の写真は購入直後の標準設定のデザインです。

:「Amazfit GTR 3」の時計表示画面例
<▲写真:「Amazfit GTR 3」の時計表示画面例(文字盤デザインは出荷時設定のもの)>

文字盤のデザインはいくつかAmazfit GTR 3本体にプリインストールされていますが、更に追加したい場合にはスマートフォン用アプリ「Zepp」の「ストア」(ダイヤルショップ)で探してAmazfit GTR 3本体に転送します。転送はBluetoothで行われ、完了したら本体に表示されます。

「文字盤」のデザイン
<▲写真:「文字盤」のデザインは「Zepp」アプリ上の「ストア」から探して追加できる>

文字盤デザインは2022年1月31日時点の公式サイト情報によれば100以上の種類があるとされています。物凄く豊富とは言い切れませんが、概ね好みに合致するデザインはそれなりにあると思います。Amazfit GTR 3の唯一の不満点はこの文字盤デザインとアプリの数かもしれません。短時間で全デザインをチェックできてしまうくらいの数なので、今後の大幅な追加に期待したいところです。下の写真は筆者が気に入っているデザインで、歩数、PAI、日付、曜日、時刻(デジタル)、心拍数、バッテリー残量、天気予報データ(気温、湿度)、消費カロリーを表示してくれます。

筆者が使っている文字盤デザインの例
<▲写真:筆者が使っている文字盤デザインの例。多くの情報を一度に確認できて便利>

Amazfit GTR 3にインストールされた機能/アプリは、本体の上ボタンでリスト表示、もしくは左フリックで切り替えられます。

アプリのリスト
<▲写真:上ボタンを押すことでアプリのリストが表示されます>

Amazfit GTR 3には後から追加アプリのインストールもできます。「Zepp」アプリで「App Store」を開くと、「計算機」、カロリー消費の食品換算量を示す「カロリー」アプリ、「SOSフラッシュ」「歯磨き」などのアプリがあります。ただ、2022年1月31日時点ではApp Store内のアプリは数えるほどなので、Amazfit GTR 3は超多目的スマートウォッチには適さないと思います。前述したように唯一のネックが文字盤デザインとアプリの少なさだと思います。ただ、現実にはスマートウォッチで使う機能はそう多くないと思うので、個人的には特に不満は感じませんでした。必要な種類は揃っていると思います。

プリインストールアプリ(機能)の例
<▲写真:プリインストールアプリ(機能)の例。左の列は天気予報。右の列は心拍数>

画面をライトとして使ったり、明るさを変えたり、省電力モードに変えたりといった機能は、画面を下フリックすることで表示される「コントロールセンター」(クイックパネル)から行うことができます。これも実際にはあまり使わないと思います。

クイックパネル
<▲写真:スマホ同様、上から下へのフリックで「コントロールセンター」(クイックパネル)が表示される>

また、各種運動の記録に関しては、下ボタンを押すことでアクティビティのリストが表示されるので、これから行う運動を選び、開始すれば記録されます。ウォーキングやランニングなどでは移動ルートも記録されますが、Amazfit GTR 3にはGPSが内蔵されているので、スマホを一緒に持ち運ばずともGTR 3単体での位置情報の記録が可能です。高度も記録されます。

対応する運動
<▲写真:対応する運動の種類は多い>



Zeppアプリの概要

Amazfit GTR 3は本体単体だけでも十分に情報閲覧ができるようになっていますが、スマートフォン用アプリ「Zepp」ではより大きな画面で閲覧できるので、分析したい時には便利です。また、文字盤やアプリの追加のようにAmazfit GTR 3本体へのコンテンツの転送や各種設定も「Zepp」アプリから行うことができます。

「Zepp」アプリ
<▲写真:「Zepp」アプリから「Amazfit GTR 3」の各種設定を行うことができる。文字盤(ウォッチフェイス)やアプリの追加も「Zepp」アプリで行う>

「Zepp」アプリのスマホへのインストール、Amazfit GTR 3のペアリングが終了したら、一度「Zepp」アプリのメニューを一通り確認することをお勧めします。「計算機」アプリなどもGTR 3へインストールしておくと便利です。

また、前述したように計測データはスマホ画面の方が細かく確認しやすいと思います。特に過去の計測データを細かく確認したい時は尚更です。例えば心拍数は数分間隔で記録されるため、かなり細かく確認可能なわけですが、Amazfit GTR 3のディスプレイはスマホより小さいのでグラフも大まかにしか確認できません。勿論画面は綺麗でグラフも綺麗ですし、平均心拍数、最大心拍数、最小心拍数などの確認は問題なくできます。しかし、今日の何時何分頃はどうだったかな? といった調べ方をしたい時には「Zepp」アプリの方が確認しやすいと思います。

「Amazfit GTR 3」で計測したデータはスマホではより大きな画面で確認できる
<▲写真:「Amazfit GTR 3」で計測したデータはスマホではより大きな画面で確認できる>



血中酸素濃度の計測

Amazfit GTR 3では血中酸素濃度の計測も可能です。自動計測も可能ですが、バッテリー消費が多くなるという注意喚起の表示がされます。前述したように、仮に自動計測に設定してもバッテリー消費はそう大きく変わらない印象です。先ほどは自動計測設定で様子を見ればいいと書きましたが、さすがに常時計測する必要はないかもしれません。測定したい時には上ボタンでアプリリストを開き、「血中酸素」という項目を選び、リロードアイコンをタップすることで手軽に開始できるので、手動計測で問題ないように思います。


血中酸素濃度の計測について
<▲写真:血中酸素濃度の計測について。最初にガイドが表示される>

Amazfit GTR 3の装着位置を変更する必要はありませんが、一応正しい位置にあるかどうか確認の上、腕を30秒間静止できる場所で行います。腕を途中で動かすと計測がストップし、失敗します。また、これはAmazfit GTR 3に限らずパルスオキシメーターでの計測時も同じですが、運動直後でハアハアと荒い呼吸をしている最中やマスクをした状態で呼吸が少し困難な状態など、通常時と異なる状態だと血中酸素濃度が低くなったりするので注意が必要です。万一低めの値が表示されたときには慌てず落ち着いて2、3回測定し直した方が良いと思います。Amazfit GTR 3の血中酸素濃度の測定精度の公式スペックは分かりませんでしたが、筆者が所有しているパルスオキシメーターとの比較では特に差は感じられませんでした。悪くない精度だと思いますが、私は医療関係者ではなく専門知識を持っていないため、精度に関する私のコメントは素人判断に過ぎないものだとご了承下さい。

血中酸素濃度の測定中
<▲写真:血中酸素濃度の測定中は30秒間、できるだけ腕を動かさないようにする>

血中酸素濃度を計測結果
<▲写真:血中酸素濃度を計測すると、最新の計測結果に加えてその日の計測履歴も表示される>

なお、血中酸素濃度も心拍数などのデータと同様、スマホの「Zepp」アプリではより細かく過去の計測データを確認できます。

「Zepp」アプリではウォッチ画面よりも細かく過去のデータを確認できる
<▲写真:「Zepp」アプリではウォッチ画面よりも細かく過去のデータを確認できる>

上に掲載した実際の計測履歴をご覧頂くと分かると思いますが、93%から99%まで幅が生じていますが、93%を計測した直後に測り直したら97%になったりしているので、先ほど書いたように、低い数字が出ても何度か測り直す方が良いと思います。

さすがに日常生活において外出先にまでパルスオキシメーターを持って行って測るというのも難しいと思いますし、スマートウォッチで手軽に測定できるのは便利だと思います。過去のデータを確認できることで、自分の普段の血中酸素濃度がどの程度か把握できることもいいと思います。


総括

Amazfit GTR 3の機能の内、私自身が最も関心を強く持っているのが心拍数、血中酸素濃度等のヘルスケア計測/分析機能とバッテリーライフ、着け心地等だったので、本記事では運動、エクササイズ等のアクティビティの機能に関してはあまり触れませんでしたが、その辺りもかなり良いです。特にGPSが内蔵されていて、Amazfit GTR 3単体で位置情報の記録も可能な上、その精度が優れていることが魅力です。高度の記録もできます。そのような各種運動のアクティビティ記録まで行ったとしてもバッテリーはほとんど減りません。

また、睡眠状態の計測もモード切替など不要で自動的に行ってくれますし、心拍数も自動計測です。Amazfit GTR 3は極力ユーザーの操作の手間を減らすよう設計されている印象で、とても楽です。そして本体の装着感も非常に楽です。何度も述べていますが、それでいてバッテリーの持ちが本当に長く、充電ストレスとは無縁です。

色々な機能が自動化され、多機能な上、非常に長い電池持ちなので、正直な話、欠点らしい欠点はないと思います。無理やりひねり出せば、前述したように文字盤デザインとアプリ(ウォッチで使う機能)の種類が少ないことですが、多くのユーザーにとって必要だと思われる機能は網羅されていると思いますし、文字盤デザインも無難には揃っています。

バッテリーが驚くほど長く持ちますし、トータルで見て個人的には相当良いと思います。


情報元、参考リンク
Amazon/Amazfitストアページ
Amazfit公式サイト
Amazon/Amazfit GTR 3 Pro製品ページ
Amazon/Amazfit GTR 3製品ページ

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