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【レビュー】Xiaomi Pad 5はシンプルで高性能・高品質!価格も魅力のお勧めAndroidタブレット!

Xiaomi Japan(シャオミ)が日本市場で10月にリリースしたAndroidタブレット「Xiaomi Pad 5」の実機レポートをお届けします(発表時の記事はこちら)。本記事でレビューする実機は編集部でお借りした端末で、約3週間に渡って試用した上でのレポート記事となります。

「Xiaomi Pad 5」本体とパッケージ
<▲写真:「Xiaomi Pad 5」本体とパッケージ>

また、Xiaomi Pad 5は日本市場ではストレージ容量が128GBのモデルと256GBのモデルがラインナップされ、前者は発売済みですが、256GBモデルは11月26日に発売予定となっています。カラーバリエーションはパールホワイトとコズミックグレーの2色で、今回レビューする実機は128GBモデルのコズミックグレーです。

「Xiaomi Pad 5」のカラーバリエーション
<▲図:「Xiaomi Pad 5」のカラーバリエーション(※公式サイトより)>

細かい紹介は長くなりますので、最初に現在のAndroidタブレット市場の概況及び競合製品、そして結論から伝えします。


Xiaomi Pad 5の総評

Androidタブレット市場の概況と競合製品

Xiaomi Pad 5の総評の前にAndroidタブレット市場の概況と競合製品を見ていきます。

近年の日本のAndroidタブレット市場が活況と言えないことは周知の事実で、メーカー数も減っています。以前はASUSやファーウェイも積極的に製品展開していましたが、今では毎年のように新製品をリリースしている大手メーカーはレノボ・ジャパングループくらいで、同グループは「Lenovo」と「LAVIE」の2ブランドでAndroidタブレットの製品展開をしています。その中でXiaomi Pad 5の競合となる最新のミドルエンド/ハイエンドの製品は3つ。「Lenovo Yoga Tab 13」と「Lenovo Yoga Tab 11」、そして「Lenovo Tab P11 Pro」(NECだと「LAVIE T11 T1195/BAS」が同型モデル)でしょう。

<▲図:左上が「Lenovo Yoga Tab 13」、右上が「Lenovo Yoga Tab 11」、下が「Lenovo Tab P11 Pro」(※縮尺は正確ではありません)>

Lenovo Yoga Tab 13は、Snapdragon 870、メモリ8GB、ストレージ128GBという基本スペックの高さに加え、高品質なディスプレイにスピーカー、映像の入出力対応など多機能です。HDMI入力を利用してLenovo Yoga Tab 13をPCや「Nintendo Switch」などのモニターとして使うこともできてしまいます。高性能/多機能なので価格も高額で、Xiaomi Pad 5の約2倍です。しかし、ディスプレイもスピーカーも本当に良いです。エンタメ用途は特に高い満足感を得られるでしょう。一方で、キックスタンドが大きく嵩張るので、手で持って操作を行うのは相当キツイです。基本的にキックスタンドを用いて立てて使うか、フックに引っ掛けて壁掛けで使う機種です。

Lenovo Yoga Tab 11は、Lenovo Yoga Tab 13のスペックと機能を少し落とし、サイズが小さくなった端末です。

Xiaomi Pad 5と最も競合するのはLenovo Tab P11 Proです。オーソドックスなスレート形状のボディに同サイズ帯のディスプレイ、4スピーカー、6GBメモリ、メタルフレームのデザインなど、Xiaomi Pad 5との共通点がとても多くあります。

ただし、CPUはXiaomi Pad 5がSnapdragon 860なのに対してSnapdragon 730Gと、パワーが落ちます。しかし、Lenovo Tab P11 ProはUSB Type-C端子がDP Altモードに対応しているため、有線で映像を外部出力できるなど、外部機器との連携面では若干優れた部分があります。価格はXiaomi Pad 5より高額で、直販サイトでは58,006円です。


結局のところ、Lenovo Yoga Tab 13、Lenovo Yoga Tab 11、Lenovo Tab P11 Pro、そしてXiaomi Pad 5は特徴も価格も異なるので、目的・用途、好み、予算などの違いから、人それぞれ自ずと選択が絞られると思います。意外と4機種は棲み分けがハッキリしていると思います。

その中でXiaomi Pad 5は、Snapdragon 860の恩恵による快適な基本パフォーマンス、オーソドックスなスレート形状のボディ、価格がポイントです。映像入出力に関する外部機器との連携要素が不要でタブレット単体での利用が中心の方に向いた製品です。


総評

Snapdragon 8xxシリーズを搭載し、シンプルなスレート形状のボディのAndroidタブレットが現状では他に存在しないので、Xiaomi Pad 5は直接的なライバル不在の市場に投入されたことになります。その上、Xiaomi Pad 5はお世辞抜きで良く出来たAndroidタブレットです。3週間ほど日常的に使いましたが不満点はほとんど見つかりませんでした。正直に言えば、感想は一言、「普通に良い」に尽きます。スマホの「Pixel」シリーズ、以前でいえば「Nexus」シリーズのようなシンプルさで、デザインもシステムも高品質です。仮に実機を触らずに購入しても問題は生じないだろうと思います。

Xiaomi Pad 5の背面1
<▲写真:「Xiaomi Pad 5」は非常にオーソドックスな形状で、高品質かつシンプルなデザイン>

デザイン良し、質感も良し、ソフトウェア/システムも至ってシンプル、ディスプレイも十分綺麗で明るく滑らかな表示、スピーカー/サウンドも十分に良い、基本パフォーマンスも快適、バッテリーの持ちも申し分なく、発熱も問題なし。価格も抑えられています。また、「Amazonプライム・ビデオ」「Netflix」「DAZN」などの主要の有料動画配信サービスをフルHD解像度で視聴できる点も魅力です。実は主要動画配信サービスの高画質(フルHDクラス)に対応するAndroidタブレットは、国内では非常に限られるため、未だにファーウェイの「MediaPad M5」シリーズが人気ですし、法人向け販売された「Galaxy Tab S5e」が中古市場で人気だったりもします。そのような中での登場なのでXiaomi Pad 5は動画視聴目的の方には待望の機種と言っていいでしょう。

欲を言えば、オプション品として日本語配列の純正キーボードカバーを発売して欲しい、というくらいです。それ以外ではほとんど文句無しだと思います。ただ、もちろん各要素を細かく見ていくと気になる点もあるので、詳細レビューもご確認下さい。


Xiaomi Pad 5の詳細レビュー

それでは実際にXiaomi Pad 5の詳細を見ていきたいと思います。

パッケージ、付属品

パッケージの内容は、Xiaomi Pad 5本体、マニュアル類、ACアダプタ「MDY-11-EQ」とUSBケーブル(Type-A to Type-C)です。

「Xiaomi Pad 5」のパッケージ
<▲写真:「Xiaomi Pad 5」のパッケージ>

「Xiaomi Pad 5」の付属品
<▲写真:「Xiaomi Pad 5」の付属品はUSBケーブル、ACアダプタ、マニュアル類>

ACアダプタの出力は最大22.5Wで、細かな対応出力形式は下記の通りです。

  • 5.0V, 3.0A
  • 9.0V, 2.23A
  • 12.0V, 1.67A
  • 10.0V, 2.25A

もちろんスマホや他のタブレットなど、このアダプタの出力形式に対応するモバイル端末には汎用的に使用できます。

ACアダプター
<▲写真:ACアダプターは最大22.5W出力>



本体デザイン、ボタン、端子等

Xiaomi Pad 5の外観デザインは、フロントとサイドは「iPad Pro」や「iPad Air」、Lenovo Tab P11 Proとよく似ていますが、背面は異なります。サラッとした仕上がりで非常に綺麗でカッコ良く、全体的に質感の高い優れたデザインです。

「Xiaomi Pad 5」のフロントデザイン
<▲写真:「Xiaomi Pad 5」のフロントデザイン>

「Xiaomi Pad 5」の背面
<▲写真:「Xiaomi Pad 5」の背面は非常に手触りの良い、サラサラした質感>

ただ、Xiaomi Pad 5の背面はサラッとした質感にも関わらず、皮脂が付着すると比較的目立ちます。掲載写真はしっかりと拭き取ってあるので綺麗ですが、ケースを装着せずに使うと1日、2日で背面はベタベタとした皮脂でテカった状態になってしまうと思います。海外だとあまり気にしない人が多いと思いますが、日本人は私も含めて結構気にする人が多いと思うので、ケースを装着した方がいいと思います。一方で側面のメタルフレーム部分は指紋も皮脂も残らないというか、全くと言っていいほど目立ちません。故意にベタベタ触っても綺麗な見た目のままです。

「Xiaomi Pad 5」の左側面
<▲写真:「Xiaomi Pad 5」の左側面には電源ボタン、スピーカー、マイク穴>

「Xiaomi Pad 5」の右側面
<▲写真:「Xiaomi Pad 5」の右側面にはスピーカー、マイク穴、USB Type-C端子>

ボタンは左側面に電源ボタン、天面の左側にボリュームボタン、端子は右側面にUSB Type-C、底面に純正キーボードケース接続用のポゴ端子が搭載されていますが、現時点では日本では純正キーボードケースは発売されていません。個人的にはキーボードケースを求めていますが、グローバルで共通仕様でいける「Xiaomi Smart Pen」と違い、キーボードはJIS配列の製品を別途設計/製造しなければならないので営業的に難しい判断になるのかもしれませんね。Xiaomi Pad 5が大ヒットしたらリリースされる可能性があるかもしれないので期待したいところです。

「Xiaomi Pad 5」の天面
<▲写真:「Xiaomi Pad 5」の天面にはボリュームキー、マイク穴、「Xiaomi Smart Pen」用のマグネットエリア>

「Xiaomi Pad 5」の底面
<▲写真:「Xiaomi Pad 5」の底面には純正キーボードカバー接続用のポゴ端子>

マイク穴は左右側面に1つずつ、天面に2つの計4つ設けられています。また、天面中央には「Xiaomi Smart Pen」をワイヤレス充電可能なマグネットコネクタスペースが用意されています。

本体のサイズは約254.69 x 166.25 x 6.85mm、重さ約511gで、ディスプレイのサイズは約11インチです。ベゼル(額縁部分)は実測で約8mm。あまりに細いと指が意図せずディスプレイに触れて誤操作の元になります。逆に、太いと野暮ったくなりますし、適度な幅だと思います。少なくとも試用中に誤操作が生じるシーンは無かった気がします。

「Xiaomi Pad 5」のベゼル
<▲写真:「Xiaomi Pad 5」のベゼル幅は実測で約8mmほど>

リアカメラ部分は実測で約1.5mmほど出っ張っていますので、テーブルやデスクの上に素のままで置く際には注意が必要です。また、リアカメラは一見するとデュアルカメラ(2眼カメラ)に見えますが、実際はシングルカメラです。カメラレンズの左に「13MP」と書かれた同一直径の円形の部分がありますが、単なるデザインに過ぎません。

「Xiaomi Pad 5」のリアカメラ
<▲写真:「Xiaomi Pad 5」のリアカメラ>



ディスプレイ

Xiaomi Pad 5のディスプレイは約11インチサイズで、解像度が2,560 x 1,600ドット(275ppi)、最大輝度500nit、10億色以上、DCI-P3サポート、リフレッシュレート120Hz対応、「Dolby Vision」対応の液晶ディスプレイです。最近のスマホは生産段階で保護フィルムが貼られている製品も多いですが、Xiaomi Pad 5はフィルムは未貼付です。

「Xiaomi Pad 5」のディスプレイ
<▲写真:「Xiaomi Pad 5」のディスプレイは11インチ、2,560 x 1,600ドット>

リフレッシュレートの設定はデフォルトで120Hzになっていますが、設定で60Hzに切り替えることもできます。60Hzと120Hzではスクロール時のチラつきが明確に異なるので、私は60Hz設定で使用しませんでしたが、120Hz設定で常用してもバッテリーの持ちが短い印象は全くなかったので、120Hz設定で問題ないと思います。非常に滑らかな表示で見やすいです。

リフレッシュレートの設定画面
<▲写真:リフレッシュレートの設定画面>

視野角は上下左右どの方向から見ても問題ありません。

「Xiaomi Pad 5」のディスプレイの視野角
<▲写真:「Xiaomi Pad 5」のディスプレイの視野角の確認>

なお、Xiaomi Pad 5のディスプレイは有機ELではなく液晶なので屋外での視認性が気になりましたが、全く問題ありませんでした。デフォルトでは明るさの自動調整機能がオンになっているので、その状態で晴天時の屋外に出ると自動的に明るさが最大設定になります。明るさの設定を自動調整させずマニュアルで運用する方の場合は「サンライトモード」という機能をオンにすれば、屋外など周辺光が強い場合のみ明るさを自動調整してくれるので便利です。「サンライトモード」もオフにする場合は、晴天の屋外ではマニュアルで最大の明るさに設定すれば問題なく視認できると思います。


サウンド

Xiaomi Pad 5には4つのスピーカーが搭載されています。端末を縦向きにしても横向きにしても使えるようになっていて、「Dolby Atmos」対応のサラウンドサウンドを体験できます。

「Dolby Atmos」の設定画面
<▲図:「Dolby Atmos」の設定画面>

Dolby Atmosはオン/オフの切り替えができるほか、モードを「ダイナミック」「ビデオ」「音楽」「音声」の4種類から選択できます。私が音楽、動画コンテンツを色々と試した所、どのような用途でも概ね「ダイナミック」のバランスが良いと思いましたし、デフォルト設定も「ダイナミック」になっています。周波数別に完全なカスタマイズをしたい場合には「イコライザー」機能を使えます。

「イコライザー」機能の設定画面
<▲図:「イコライザー」機能の設定画面>

Dolby Atmosのサラウンドエフェクトは結構派手に効くので、音楽や動画を再生した瞬間に結構良いと感じると思います。音量も十分出ます。ただ、編集部ではXiaomiのハイエンドスマートフォン「Xiaomi 11T Pro」と「Xiaomi 11T」も借りていて、試しに聴き比べをすると、スピーカー/サウンドチューニングはXiaomi 11T Proの方が良いと感じました。特にボーカルの解像感、高音域の音質はXiaomi 11T Proの方が良いと思います。後日Xiaomi 11T ProとXiaomi 11Tのレビュー記事も用意しますが、Xiaomi 11T Proはスピーカー品質だけでなく、ほぼ全ての面で文句無しの出来です。

とはいえ、Xiaomi Pad 5のスピーカーサウンドの品質も十分に良いと思いますし、特に動画視聴に関しては迫力のある満足感の高い体験ができると思います。


カメラ

カメラはリアに約1,300万画素、フロントに約800万画素のものを搭載していますが、良くも悪くも普通といった感で、書くべき内容があまりありません。

「Xiaomi Pad 5」のリアカメラでHDRオフ、AIオフで撮影した空
<▲写真:「Xiaomi Pad 5」のリアカメラでHDRオフ、AIオフで撮影した空>

特別高性能ではないですが結構素直な絵作りで自然な写真を撮影できると思います。ただ、AIは少し判断が微妙な気がしますので、AIオフで撮影した方が自然に撮影できるシチュエーションの方が多い気がします。

「Xiaomi Pad 5」のフロントカメラ
<▲写真:「Xiaomi Pad 5」のフロントカメラ>

むしろリアカメラよりも意外とフロントカメラが役立つ印象です。「Zoom」や「Teams」などでのオンライン会議、ビデオチャットなどで使いやすいと思います。フロントカメラのレンズはF値2.05で、スペック上は普通の明るさのレンズですが、結構優秀で明るく綺麗に撮れます。本格的な自撮りはスマホの方が良いと思いますが、Zoom/Teamsなどのオンライン会議での使用に限って言えば、顔写りは多くのノートPCよりもXiaomi Pad 5の方が良いかもしれません。


システム、アプリ、処理速度

Xiaomi Pad 5に搭載されているOSはAndroid 11ベースの「MIUI 12.5」で、筆者がレビューしている端末ではアップデートして「MIUI 12.5.11」になっています。

<▲図:「Xiaomi Pad 5」レビュー機のシステム情報について>

ホーム/UIも「設定」アプリの項目の並びもAndroidのピュアなOSとは若干異なり、カスタマイズされていますが、至ってオーソドックスなので混乱することはないと思います。もちろん普通に「Google Play」を使って様々なAndroidアプリをインストールできます。

若干慣れが必要かもしれないと思うのは通知パネルとクイックパネルの表示方法くらいでしょうか。iPhone/iPadのように、画面中央の左側で下スワイプすると通知パネル、右側で下スワイプするとクイックパネルが表示されます。ただ、この方式はXiaomi 11Tシリーズなどでも同じです。

<▲写真:クイックパネルを表示させたところ>

プリインストールアプリは最小限に近い数です。Google純正アプリの他、ギャラリー、クリーナー、セキュリティ、天気、レコーダー、電卓などの基本的なアプリがプリインストールされています。サードパーティーのアプリでは「WPS Office」「Netflix」がプリインストールされています。

「Xiaomi Pad 5」の初期設定後のホーム画面
<▲図:「Xiaomi Pad 5」の初期設定後のホーム画面>


処理速度、基本的なパフォーマンスについては、Xiaomi Pad 5はハイエンド向けチップセットのQualcomm Snapdragon 860を搭載し、メモリも6GBあるので快適です。「Chrome」でのウェブサイト閲覧、Twitter、Facebook、Instagram、LINEなどのSNSの利用、YouTubeやNetflix、Huluなどの動画視聴も含めて一般的な用途でパフォーマンス不足を感じることはなく、スムースに動きます。動画視聴に関しては、Xiaomi Pad 5は「Widevine」の「L1」に対応しているので、動画配信サービスでの高画質視聴も問題ありません。

「Xiaomi Pad 5」はデジタル著作権管理
<▲図:「Xiaomi Pad 5」はデジタル著作権管理に関してWidevine L1対応>

発熱は動画視聴時やゲームプレイ時などに背面側の一部エリアがほんのり温かくなる程度で、放熱設計も優秀だと思います。温かくなるのは、端末を横向き・背面側から見たときに右端から7cmくらいまでの部分なので、両手で持って動画を視聴する際には左手に若干熱を感じますが、十分低いレベルだと思います。

試しに実施した「Geekbench 5」のベンチマーク結果です。

:「Geekbench 5」のテスト結果例
<▲図:「Geekbench 5」のテスト結果例>

Lenovo Yoga Tab 13のSnapdragon 870に近いCPUスコアを叩き出しますし、Snapdragon 730GのLenovo Tab P11 Proと比べるとやはり明らかにCPUパワーは上です。


バッテリー、充電

搭載されているバッテリー容量は8,720mAhで、十分大容量で、実際に長時間の連続駆動ができます。カタログ情報では5日間以上の音楽再生、16時間以上の動画再生、10時間以上のゲームプレイが可能とされていますが、体感的には実際のところも概ね近いレベルにあると思います。スリープ時のバッテリー消費も少ないので、数日間スリープ状態で放置してもバッテリー切れや充電について気にする必要はないと思います。


ロック解除機能

生体認証は顔認証のみで指紋認証には対応していません。指紋認証を使いたい方は注意が必要です。普段スマホで指紋認証に慣れていると少々違和感があるかもしれませんが、顔認証のスピードは悪くないので、顔認証+パターンロックで全く問題ないと思います。むしろ顔認証は速いです。

ただ、マスクを着けた状態だと認識してくれないので、Xiaomi Pad 5を家と外で使い、マスクの装着有無が日常的に変わる方の場合は、顔認証はオフにすべきだと思います。顔認証+パターンロックよりも、パターンロックだけ、もしくはPINやパスワードの方がストレスが少ないでしょう。

また、Xiaomi Pad 5を横向きで持ったときに、うっかりとフロントカメラ部分を左手の親指で覆いかねないので、その点には注意が必要です。

「Xiaomi Pad 5」のフロントカメラの位置
<▲写真:「Xiaomi Pad 5」のフロントカメラの位置>

ただ、指がカメラ部分から離れた後、瞬時に顔認証が開始されてロック解除されるので、あまり気にしなくてもいいとも思います。顔認証は一瞬です。仮に失敗した場合にはパターンロックやPIN、パスワードなど、自分で設定した方法で解除できます。


PCライク、画面分割、マルチウィンドウ

Xiaomi Pad 5には純正のキーボードカバーがグローバルではラインナップされていますが、日本市場向けにはまだ投入されていませんので、PCライクの使い方をしたいときには別途市販のキーボードを用意する必要があります。もちろん普通に使えます。

TK-SLP01BUとXiaomi Pad 5
<▲写真:エレコムのBluetoothキーボード「TK-SLP01BU」のカバーケースに「Xiaomi Pad 5」を立てかけているところ>

掲載写真のキーボードはエレコムのBluetoothキーボード「TK-SLP01BU」ですが、このキーボードには専用のカバーケースが付いていて、スタンドとしても使えて便利です。以前からAndroidタブレットで使っていますが、意外とXiaomi Pad 5はピッタリでした。

Amazon.co.jp/エレコム「TK-SLP01BU」製品ページ

TK-SLP01BUとXiaomi Pad 5を後ろから見た写真
<▲写真:エレコムの「TK-SLP01BU」に「Xiaomi Pad 5」をセットしたところを後ろから撮影した写真>

TK-SLP01BU
<▲写真:エレコムの「TK-SLP01BU」のカバーケースを閉じた状態と「Xiaomi Pad 5」を並べたところ>

また、マルチウィンドウに関しては、単純な画面分割とフローティングウィンドウ表示の2タイプで利用できます。フローティングウィンドウも画面分割も、タスクビュー画面から起動できます。

起動中のアプリのリストの中から任意のアプリのカードを長押しするとサブメニューが表示されるので、画面分割やフローティングウィンドウ化のアイコンをタップします。フローティングウィンドウに関しては、タスクビュー画面左上にある「フローティングウィンドウ」アイコンから起動することもできます。

どちらも普通に使えます。

<▲写真:画面分割の使用例。セパレートラインは任意で変更できるので、ウィンドウは好みの幅にできます>

<▲写真:フローティングウィンドウの使用例。表示位置は変更できますが、残念なことにサイズは変更不可です>

少し残念ですが、フローティングウィンドウの場合はサイズ変更ができません。位置の移動はできます。一方で画面分割の場合は、各ウィンドウの幅は変更できます。また、端末を縦向きにしている時でも画面分割、フローティングウィンドウは使用できます。


注意点

基本的には冒頭の総評で述べたように大きな不満点のない製品ですが、購入の際に注意しておいた方がいい点は、GPSを利用できない点、指紋認証センサーを搭載していない点、3.5mmオーディオ端子がないという点でしょうか。3.5mmオーディオコネクタを使った有線イヤホン/ヘッドホンを利用する場合には、別途市販のUSB Type-C to 3.5mm変換ケーブル/アダプタが必要になるので注意が必要です。


Xiaomi Pad 5を安く買うには?

Xiaomi Pad 5の販売チャネル、価格等

Xiaomi Pad 5は6GB/128GBモデルが10月21日に発売、6GB/256GBモデルは11月26日に登場する予定です。

シャオミの公式通販サイト、Amazon.co.jp、格安SIM各社、家電量販店等、販売チャネルは幅広いですが、通販/量販店での価格は128GBモデルが43,780円(税込、以下同)、256GBモデルが54,780円です。一方、格安SIMの場合は若干安価です。「OCN モバイル ONE」では、Xiaomiの5G対応スマホ「Mi 11 Lite 5G」とXiaomi Pad 5(128GBモデル)のセット商品を57,000円で販売中です。また、IIJmioが128GBモデルを端末単品で39,800円で販売しているので、そちらも要チェックかもしれません。

すでに公開されている販売チャネルは下記の通りです。

●メーカー公式サイト

●格安SIM/スマホサービス

●通販

●家電量販店

長々と書きましたが、総評でも述べたようにシンプルかつオーソドックスなデザインで快適なパフォーマンスの普通のAndroidタブレットなので、お勧めしやすい製品です。思っていた以上に癖のない製品でした。

情報元、参考リンク
Xiaomi Japan
mi.comストア
Amazon
OCN モバイル ONE公式サイト
IIJmio公式サイト

読者&編集部コメント欄

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