<▲図:「Lenovo IdeaPad Duet 560 Chromebook」には「Lenovo USIペン」も付属する(※日本仕様モデルではキーボードは実際にはJIS配列です。以降の写真も同様)> |
そして、本製品には「ストームグレー」と「アビスブルー」の2色のカラーバリエーションが用意されている点にも注目だろう。
10.1インチの「Lenovo IdeaPad Duet Chromebook」のカラーバリエーションは「アイスブルー+アイアングレー」1種類だったが、今回は2種類だ。
<▲図:フォリオキーボードと背面にスタンドカバーを装着した状態。どちらもマグネットでの着脱> |
Lenovoの製品には基本的にレノボ・ジャパン公式サイトでの直販モデルと、家電量販店や通販サイトなどで販売される量販店モデルが用意されるが、今回「Lenovo IdeaPad Duet 560 Chromebook」の直販モデルと量販店モデルの型番は現在公開されている情報の範囲では同じようだ。
製品番号「82QS001SJP」と「82QS001QJP」の2種類が用意され、前者がストレージ容量64GB、後者が128GBとなっている。メモリはどちらも4GBでカラーは「ストームグレー」だ。レノボ・ジャパンの発表によれば、メモリ8GBモデルも用意されるようなので、「アビスブルー」モデルは8GBメモリになるのかもしれない。
そして、「82QS001SJP」「82QS001QJP」はいずれもカラーが「ストームグレー」なので、「アビスブルー」モデルの登場は先になる可能性もありそうだ。
価格は75,900円(税込)から。10.1インチの「Lenovo IdeaPad Duet Chromebook」が標準価格44,880円のところ、ショップやポイント還元キャンペーンなどを利用することによっては、2万円強で購入できることと比べると、かなり高価だ。実売価格がどの辺りのラインで落ち着くのか、という点にも注目だろう。
<▲図:Lenovo USIペンは背面側にマグネットで装着しておける(※キーボードは実際にはJIS配列)> |
しかし、「Lenovo IdeaPad Duet 560 Chromebook」には本体の他、背面にマグネットで装着するスタンドカバー、そしてフォリオキーボードの他に「Lenovo USIペン」も同梱されるため、スタイラスペンのコストも含めると、ある程度妥当な設定なのかもしれない。とはいえ、この価格帯になるとOSは異なるもののMicrosoftの「Surface Go」シリーズ、場合によっては型落ち機や中古でも構わないのなら「Surface Pro」シリーズも競合してくるため、少々難しい判断になるかもしれない。
もちろんライトユースであったり、連続駆動時間の長さなどを求めるとChromebookの方が良い。一方で仕事用途に使う機会が多かったり、学生が論文やレポート作成などに使う時間が長いのであれば、基本的にはWindows搭載機をお勧めする。筆者の場合、「Lenovo IdeaPad Duet Chromebook」は、Androidタブレット/iPadの代替機としてのプライベート用タブレット兼ちょっとしたPCとして使っているが、とにかくバッテリーの持ちが長いので、何だかんだでIdeaPad Duet Chromebookを手にする機会が多い。特に、本体背面に市販のキックスタンドを装着して、スタンドカバーを取っ払ってからは軽くなったので、尚更使用機会が増えた(詳しくはこちらのレポート記事を参照)。
さて、話を「Lenovo IdeaPad Duet 560 Chromebook」に戻すと、基本的にはディスプレイが大型化したIdeaPad Duet Chromebookだが、細かく見ていくと様々な点で異なる。
まず、ディスプレイは13.3インチサイズで解像度が1,920 x 1,080ドットだが、パネルがIPS液晶からOLEDに変更となっている。解像度も10.1インチモデルでは1,920 x 1,200ドット、縦横比16:10だが、「Lenovo IdeaPad Duet 560 Chromebook」は16:9だ。仕事やレポート作成等の何らかのクリエイティブな用途の場合には16:10の方が良いと思うが、動画視聴に関しては16:9の方がディスプレイを目一杯使えるため適している。最大輝度は400nitなので、屋外での視認性も高いだろう。カラー再現に関しても100% DCI-P3で高品質だ。
<▲図:16:9の縦横比のOLED採用。最大輝度400nitと明るく美麗な表示が可能> |
CPUはQualcomm Snapdragon 7c Gen2、メモリは前述したように現在発表されている「82QS001SJP」と「82QS001QJP」では4GB、ストレージ容量は128GBで、ストレージにはSSDではなくeMMCを採用している。
IdeaPad Duet Chromebookよりも便利になった点の一つに、USB端子の数がある。
「Lenovo IdeaPad Duet 560 Chromebook」にはUSB 3.0 Type-C端子が2つ搭載されているので、使い勝手は大幅に向上しそうだ。それこそUSBハブを使わずとも充電しながら有線イヤホン/ヘッドホン(3.5mmコネクタの場合は、USB Type-C to 3.5mm変換ケーブルが必要。本体パッケージに同梱される)を使うことも可能になるし、ハブを使わずに充電しながら外部モニターへの映像出力もできるだろう(両方のポートがDisplayPort出力対応)。
カメラはフロントに約500万画素、リアに約800万画素のものを搭載する。
IdeaPad Duet Chromebookのカメラはフロントに約200万画素、リアに約800万画素なので、若干向上している。とはいえ、カメラは普段オンライン会議などでしか使わない方が多いようにも思う。
バッテリーはIdeaPad Duet Chromebookでは2セルのリチウムイオン電池だったが、「Lenovo IdeaPad Duet 560 Chromebook」には4セルタイプを搭載していることもあり、カタログスペック上の連続駆動時間は約15.5時間とされている。2セルのIdeaPad Duet Chromebookは約10時間だ。
筆者の場合、IdeaPad Duet Chromebookで使うアプリはほとんどChromeのみ(Webアプリ/サービス含む)で、時々YouTube、Hulu、Netflix、DAZNを視聴する程度だが、普通に10時間程度はバッテリーが持っていることを考えると、「Lenovo IdeaPad Duet 560 Chromebook」はカタログスペック値の15.5時間は持ちそうだ。ただし、最大消費電力がIdeaPad Duet Chromebookは10Wなのに対して「Lenovo IdeaPad Duet 560 Chromebook」は最大30Wとされていて、CPUもディスプレイも異なるので、IdeaPad Duet Chromebookと同じ感覚での比較はできないかもしれない。
<▲図:フォリオキーボードのキー配列は実際にはJIS配列> |
その他の仕様については、Wi-FiはIEEE802.11a/b/g/n/ac準拠、Bluetooth 5.1、本体サイズは約305.86 x 186.74 x 7.23mm、重さ約700g、フォリオキーボードとスタンドカバーの両方を装着した状態では約305.93 x 192.63 x 15.83mm、重さ約1.2kgとなっている。単体ではフォリオキーボードが約320g、スタンドカバーが約180g。
スピーカーも進化点の一つのようで、「Lenovo IdeaPad Duet 560 Chromebook」にはスマートアンプ付き1W出力のスピーカーの4基構成となっている。IdeaPad Duet Chromebookのスピーカーの音は決して良いとは言えないので(悪くもなく、普通)、「Lenovo IdeaPad Duet 560 Chromebook」の方が動画視聴や音楽鑑賞時の満足度はサウンド面でも高いかもしれない。
なお、Chromebook端末が初めての方向けに記しておくと、Chromebookでは「Google Play」を使ってAndroidアプリをインストールして利用することができるが、非対応アプリもあるので注意して欲しい。最近で言えば「Microsoft Edge」が非対応になったようで筆者の環境でもアップデートできなくなった(既にインストール済みのバージョンは使用可能)。一方で「Xiaomi Pad 5」のようなAndroidタブレットでは依然としてインストールできているので、必ずしもAndroidタブレットを完全に代替できる訳ではないので注意して欲しい。とはいえ、動画視聴についてはHulu、Netflix、YouTube、DAZNは問題なく使用できている。
いずれにしても、大きな注目の集まるChromebookの新機種の登場と言えそうだ。