<▲図:ソフトバンクによる注意喚起の案内> |
昨今、企業の公式サポートセンター等を騙り、クレジットカード情報の更新や会員情報の更新などの必要性を訴え、ユーザーに不安を抱かせ、焦らせ、偽のWebサイトに誘導し、会員ID/パスワードを不正入手し、金銭的被害を及ぼすフィッシング詐欺の手口が急増している印象で、携帯電話業界においてもNTTドコモ(以下、ドコモ)ではフィッシング詐欺SMSによって約1,200人、総額1億円に及ぶ被害が発生したことが明らかになっているが(こちらの記事参照)、ソフトバンク、ワイモバイルを騙る詐欺メールも確認されているという。
まず、ソフトバンクについては、セキュリティの通知等、重要なお知らせを騙ったメールやSMSの存在が確認されている。
これらのメッセージにはURLが記載されていて、そのリンクを辿ってWebサイトにアクセスすると、偽のサイト内でユーザーIDやパスワードの入力が促され、さらには入力後に届くワンタイムパスワードを入力することで意図せず住所変更や機種変更が行われる可能性があるという。そのため、この種のメッセージを受け取った場合には本文記載のURLにはアクセスせず、返信もせず、速やかに削除するようソフトバンクは案内している。
また、同社は件名や本文に「セキュリティ」「高額請求」「重要」「緊急」などの文字を用いてユーザーの不安をあおるような内容のメッセージを受信した場合、普段利用しているアプリやブックマーク、もしくは検索エンジンなどから正規のソフトバンク公式サイトにアクセスし、内容の真偽を確認するよう注意している。
これは正にその通りで、ソフトバンクに限らず、昨今はメール/SMS記載のURLからのアクセスは極力避ける方が無難になってきたと思う。詐欺メールが非常に巧妙なので、もはや正規のメール/SMSであっても、重要な案内や手続きに関しては、自らWebブラウザで公式サイトにアクセスして確認する方が無難だ。通常、本当に重要性の高い案内に関しては公式サイトに必ず表示される上、ユーザー個別の注意事項に関してもログインすれば表示される例が多いからだ。
ワイモバイルについても同様で、やはり不審なメール/SMSの存在が確認されていて、メッセージに記載のURLにアクセスすると、IDやパスワードの入力、ワンタイムパスワードの入力が促され、意図せず住所変更や機種変更が行われる危険があるという。
前述したようにこの種のフィッシング詐欺メールは非常に増えていて、Amazonや楽天などの大手通販を騙るものや銀行、クレジットカード会社、宅配業者を騙るものなど、多種多様な業種に及ぶので注意が必要だ。