<▲図:「arrows We」が新登場!> |
カラーバリエーションがキャリアによって異なる点には注意したい。一般にキャリアによってカラーが異なる場合はベースの数色は共通していて、一部のキャリア向けにオリジナルカラーが用意されるという例が多いが、arrows Weに関しては共通色はホワイトのみで、それ以外のカラーはガラリと違う。各キャリア別のカラーバリエーションは下記の通り。
<NTTドコモ版のarrows We F-51Bのカラー>
<▲図:ドコモ版の「arrows We F-51B」のカラーバリエーション> |
- ネイビー
- ホワイト
- パープル
- レッド(ドコモオンラインショップ限定カラー)
<au版のarrows We FCG01のカラー>
<▲図:au版の「arrows We FCG01」のカラーバリエーション> |
- ローズゴールド
- ホワイト
- ブラック
<ソフトバンク版のarrows Weのカラー>
<▲図:ソフトバンク版の「arrows We」のカラーバリエーション> |
- ターコイズ
- ホワイト
- ブラック
カラーにこだわると通信キャリアの乗り換えまで必要になってくる可能性があるほど、全くバリエーションが違う。ドコモのレッド、ソフトバンクのターコイズ、auのローズゴールド辺りは特に「この色が良い」というユーザーも出てくるかもしれないし、ドコモのネイビー、パープルも同様だろう。
また、キャリア別の違いとして、ソフトバンク版のみeSIMに対応する。逆にドコモ版とau版は物理SIMのみとなる点に注意したい。
arrows We自体は、いわゆるエントリークラスの製品。
CPUはQualcomm Snapdragon 480 5G、メモリは4GB、ストレージは64GB、ディスプレイは5.7インチ、解像度がHD+(1,480 x 720ドット)の液晶、OSはAndroid 11、バッテリー容量は4,000mAhで、本体サイズは約147 x 71 x 9.4mm、重さ約172g。
Snapdragon 480 5Gということでミドルエンドやハイエンド端末を求めるユーザー層から見ると物足りないスペックだと思うが、FCNTは今回のarrows Weの発表においては2017年発売モデルの「arrows NX F-01K」との比較資料を用意していた。これは昨今の端末の買い替えサイクルが以前の2、3年よりも長くなっている傾向を踏まえたもので、arrows NX F-01Kが搭載しているSnapdragon 660と比べてSnapdragon 480 5GはエントリーグレードのチップセットながらCPU性能は約1.5倍、GPU性能は約1.3倍に相当し、十分なパフォーマンスを持つとPRされている。
実際、そもそもエントリークラスの製品で十分だと考えるユーザーにとってはSnapdragon 480 5Gは確かにそれなりのパフォーマンスを持つ。特にarrows Weの場合にはフルHD以上の高解像度のディスプレイではないこともあり、より負荷が少ない。
それでいてコロナ禍での発売となる新製品として優れた特徴をいくつか備えている。
元々富士通のスマートフォンはタフさ、通話面などでの便利機能がPRポイントの一つだったが、arrows Weでは、マスクを装着した状態での通話品質を向上させるべく、「マスク通話モード」まで搭載している。まず、自分の声については、小さい時に自動的に送話音量を上げる「はっきりマイク」がある。さらに、通話相手がマスクを装着している場合、声がこもって聞き取りづらいことがあると思う。そのような場合に、相手の声を聞きやすく補正するのがマスク通話モードだ。これらによって、双方がマスクを装着していても快適な通話が可能になるという。
<▲図:「はっきりマイク」「マスク通話モード」でマスク装着時の通話品質向上> |
そして、コロナ禍ではとにかくスマホを洗いたい、特に帰宅後は徹底的に綺麗にしたい、という方も多いと思うが、arrows Weでは、泡ハンドソープで洗えることに加え、アルコール除菌対応も公式に謳われている。加えて、ディスプレイは割れに強く、本体は米国防総省が定める調達基準である「MIL規格」の23項目に準拠した試験に耐えるタフなボディだ。もちろん防水・防塵仕様。
<▲図:泡ハンドソープで洗ったり、アルコール除菌にも対応> |
また、キャッシュレス決済もコロナ禍で一気に普及した感があるが、ロック画面から指紋認証で素早く「FASTウォレットアプリ」を起動でき、ポイントカードアプリとキャッシュレス決済の切り替えを素早くできるようになっている。
<▲図:「FASTウォレット」機能搭載> |
そもそものターゲットユーザー層にシニアや学生などが含まれていることもあり、分かりやすい「シンプルモード」も搭載されている。もちろん、シンプルモードを使わなくても構わないが、シンプルモードでは文字が大きなメニューになっていたり、短縮ダイヤルボタンが用意されていたりと、普段電話を掛ける相手が決まっている場合には便利だ。
<▲図:「シンプルモード」も搭載する> |
学生向けスマホとして使う場合に保護者が子どものスマホの使用時間に制限をかけたり、アプリの使用に制限をかけられるような「ジュニアモード」も搭載されている。
また、人にスマホを触られる場合、見られて困るものがないにしても嫌悪感を覚える方は多いと思うし、プライベートの写真やSNSなどを勝手に見られたくない方がほとんどではないかと思う。そのような場合に便利なプライバシーモードも搭載している。着信通知オフや、特定アプリを非表示にできたりするのでプライバシー保護につながるし、ビジネスとプライベートの使い分けにも便利だろう。
<▲図:プライバシーモードの利用イメージ> |
基本スペック面ではarrows Weはエントリーモデルということで特筆すべき点はないものの、日常利用する上で便利な機能が複数盛り込まれているため、実際のパフォーマンスが悪くない調整に仕上がっている場合、価格次第ながら魅力ある端末となるかもしれない。
モバイル通信では4G、5G対応で、指紋認証センサーは背面に搭載する。オーディオはハイレゾ対応、FMラジオ対応で、3.5mオーディオ端子も装備する。おサイフケータイにも対応する。
<▲図:「arrows We」の背面カメラは広角カメラとマクロカメラのデュアル構成> |
なお、カメラは背面にデュアルカメラを、前面に約500万画素のシングルカメラを搭載する。背面側のデュアルカメラは約1,310万画素、広角カメラと、約190万画素のマクロカメラの組み合わせだ。
ドコモとauではすでに予約受付が開始されていて、ソフトバンクではまだ開始されていない。
※訂正:初出時には重さを約170gとしていましたが、正しくは約172gとなります。訂正してお詫び申し上げます。