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Android+E inkが魅力のBOOX新製品、7.8インチの「BOOX Nova Air」発売。薄型軽量、ペンの書き味が魅力

E Inkディスプレイを搭載する製品を専門に取り扱うSKTは14日、ONYX Internatinal製のAndroidタブレット「BOOX Nova Air」を発売した。販売チャネルは同社の公式通販サイト「SKTNETSHOP」、Amazon.co.jp、Yahoo!ショッピング。価格はオープンだが想定実売価格は43,800円前後(税込、以下同)。

<▲図:「BOOX Nova Air」。左側が背面、右が前面とBOOXペン>

BOOXシリーズは、OSにAndroidを採用してGoogle Playから一般のAndroidアプリをインストールして利用できる点と、液晶や有機ELのように発光せず目に優しい電子ペーパーディスプレイとしてのE Inkの魅力を併せ持つ点が最大の特長となっているシリーズ。今回新たに登場したBOOX Nova Airは、7.8インチサイズのE Inkディスプレイを搭載する製品。

BOOX Nova Airの登場によって現行の7.8インチE Inkディスプレイ搭載モデルのラインナップは下記のようになる。


これ以外の現行のBOOXシリーズはより大きなディスプレイを搭載する製品が3機種。10.3インチのE Inkディスプレイを搭載し、今回のBOOX Nova Airのように薄型軽量が魅力の「BOOX Note Air」、同じく10.3インチの「BOOX Note3」、13.3インチと大型のE Inkディスプレイとmicro HDMI入力端子を装備してWindows PCなど外部機器を接続してE Inkディスプレイに表示することも可能な「BOOX Max Lumi」がある。

また、旧モデルにはより小型のE Inkディスプレイを搭載した製品もある。

7.8インチは、漫画(コミック)を読むのに最適なサイズだが、小説を読むにも手頃だし、Webサイトを閲覧するにも悪くないサイズ。

<▲図:「BOOX Nova Air」の背面と前面、「BOOXペン」>

ベーシックモデルのBOOX Nova3に対して薄型軽量化し、スタイラスペンの書き心地を紙とペンのそれに近づけた点がBOOX Nova Airの最大の特長。一方、大きな違いはこの点に留まるため、BOOX Nova3のユーザーがあえて買い替える必要性は低いかもしれない。一方、手書きメモ、デジタルノートとしてのより良いBOOXを求めている方は、BOOX Nova3からの買い替えにも十分な利点を見いだせるだろう。ディスプレイ自体は、E Ink Cartaで、解像度も1,872 x 1,404(300dpi)で変わりなく、OSもAndroid 10、CPUもCortex-A72 + Cortex-A55の8コア、メモリも3GB、ストレージも32GBと、基本スペックは変わりない。

しかし、ボディサイズはBOOX Nova3の約197.3 x 137 x 7.7mmに対して約194 x 136.5 x 6.3mmと、若干の小型化と、かなりの薄型化を果たしている。薄型化に関しては7.7mmと6.3mmでは数値的には1.4mmの差だが、体感的には非常に大きな差に感じるレベルだろう。重さはBOOX Nova3から30gの軽量化によって235gとなっている。

一方で、バッテリー容量は減っているので、その点は懸念事項になるかもしれない。

BOOX Nova3は3,150mAhと、それなりに大容量のバッテリーを積んでいるので、連続駆動時間がある程度確保できるが、BOOX Nova Airの搭載バッテリー容量は2,000mAhと、1,150mAhも減っている。バッテリー容量は薄型化とのトレードオフにならざるを得ないことは当然理解できることだが、バッテリー消費の大きなアプリの使用が多い方の場合にはBOOX Nova3の方が適しているかもしれない。

スタイラスペンの書き味向上に関しては、独自開発のフィルムをE Inkディスプレイに生産段階で貼り付けることで実現しているという。このフィルムは市販の保護フィルムのように後から外したり、交換できるものではない点には注意して欲しい。

独自開発フィルムとBOOXペンによって、その書き味は紙とペンのそれに近いという。また、フィルムは傷や指紋汚れに対しても高い効果を発揮するとされている。

BOOXペンはマグネットによってBOOX Nova Air本体右側面にしっかりと固定することもできる。

また、電子書籍閲覧時のページめくりに利用できる物理ボタンが搭載されたマグネティックスリープケース(別売り)との組み合わせもBOOX Nova Airの特徴の一つとなっている。このボタンをページめくり機能として使うには、元々Android端末の音量キーをページめくりに設定可能なアプリであることが必須。少なくとも「Kindle」「honto」「BOOKWALKER」「BookLive」「Kinoppy」「doly」では利用できるという。しかし、「Kobo」「LINE漫画」「ピッコマ」「コミックシーモア」「少年ジャンププラス」は非対応。また、「dbook」と「ソニー Reader」に関しては、そもそもアプリ自体がBOOX Nova Airでは使えないので、その点にも注意が必要だ。

<▲図:「NovaAir用 マグネティックSLEEP(スリープ)ケース」>

マグネティックスリープケース自体の重さは185gで、BOOXペンは15gなので、本体とケース、ペンを合わせた場合の重さは435gになる。

ケースと本体との脱着もマグネットで手軽にできるので、いずれにしてもケースを持っておくと便利かもしれない。重く感じたり、不要に思えば外して使えばいいだろう。

音楽を聴きながら電子書籍を読んだり、WebサイトやTwitterを閲覧する方もいると思うが、BOOX Nova Airにもデュアルステレオスピーカーが搭載されている。また、USB Type-C端子はOTGをサポートしているので、キーボードやマウスを接続して使うことも可能だ。Wi-FiはIEEE802.11a/b/g/n/ac準拠、Bluetoothは5.0となっている。

商品には本体、BOOXペン、専用ペンチップ、スリーブケース(※スリーブケースは期間限定での同梱)、USB Type-Cケーブル、スクリーンプロテクター(前述した貼付済みのフィルム)、クイックスタートガイド、保証書が同梱されていて、前述のマグネティックスリープケースは別売り。

マグネティックスリープケースは、公式通販サイトやAmazon.co.jpでは5,980円だが、公式通販サイトにて本体と同時購入した場合は50%オフになる。

BOOX Nova Airはバッテリー容量が少ない点は気になるものの、電子書籍の閲覧が用途の中心の方で薄型軽量ボディによる腕・手への負担軽減を求める場合や、ペン先の細いBOOXペンと新しいフィルムの組み合わせによるペンの書き味は良さそうなのでデジタルノート、手書きメモ機能を重視する方などで、7.8インチサイズのE Ink端末を求めている場合には最有力候補の一つになりそうだ。

また、単純にデザインがBOOX Nova3よりもスタイリッシュなので、それだけでも物欲を刺激する部分がある。


情報元、参考リンク
SKT/BOOX Nova Air製品ページ
Amazon/BOOX Nova Air製品ページ
Amazon/NovaAir用 マグネティックSLEEP(スリープ)ケース製品ページ

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