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KDDIが米SpaceXの衛星通信「Starlink」を山間部・離島のエリアカバーや災害対策で活用へ

KDDIは米Space Exploration Technologies Corp.(以下、SpaceX)と提携し、同社が開発した衛星通信サービス「Starlink」をau基地局のバックホール回線として活用すると13日に発表した。衛星通信サービスは通信キャリア各社が大規模災害時などに活用しているが、Starlinkは、高速・低遅延の通信が可能な点が大きな特長だと謳われるサービス。

<▲写真:SpaceXとの業務提携を発表するKDDI代表取締役社長 高橋誠氏>

Starlinkでは、通信衛星が従来の静止軌道上の衛星と比べて地表から近いことが大きな違いの一つ。静止軌道上の衛星と比べて約65分の1に相当する高度約550kmと、低軌道上に配置されている。

前述したように高速、低遅延の通信が可能な最大の理由はこの通信距離にある。

<▲写真:「Starlink」の特徴。低軌道の通信衛星によって高速・低遅延の通信が可能>

KDDIは、光ファイバーに接続された通常のau基地局に加えて、Starlinkをバックホール回線とした基地局を導入することで、通常の基地局ではカバーできない、もしくはカバーしにくい山間部や島しょ地域を補完する。加えて、災害時の対策としても活用する。

<▲写真:山間部や離島などのエリアカバー、災害時対策などに活用>

SpaceXはStarlinkをすでに10万人以上のユーザーに初期ベータ版サービスとして提供中で、世界各国で人口の多い地域をカバーできるよう通信衛星を打ち上げている。

KDDIはすでに総務省から実験試験局免許の交付を受け、Starlinkの通信衛星とインターネット網を接続するゲートウェイ局(地上局)を山口衛星通信所に構築した。現在は品質及び性能を評価するため、SpaceXと共同で技術検証を行っている段階にあるという。

なお、KDDIは、Starlinkをバックホール回線とするau基地局を2022年を目途にまずは全国約1,200カ所から順次導入する計画。

下に掲載した動画は、KDDIが基地局で使うアンテナと比べると非常に小型だが、海外でのStarlinkのレビュー。


情報元、参考リンク
KDDI/プレスリリース
SpaceX/Starlink公式サイト

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