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【レポート】IdeaPad Duet Chromebookを204g軽量化!両面テープ型キックスタンドと背面フィルムで純正カバー不要に

Chrome OSを搭載したLenovoの「IdeaPad Duet Chromebook」を私がとても気に入っているということは確か4月頃にTwitterで呟いたと思いますが、未だにレビュー記事を書いておらず、お待ち頂いていた方には申し訳なく思っています。そして本記事も端末のレビューではなく、改造レポートのような記事です。ですが、IdeaPad Duet Chromebook最大の難点と言ってもいい、「背面カバーが重い」という問題を解消する一案だと思いますので、既存ユーザーはもちろん、店頭などで触った時に「これ重くない?」と感じた購入検討中の方にも参考になれば幸いです。

<▲写真:背面フィルムとスタンド2個の貼り付けが完了した「IdeaPad Duet」。キーボードを装着しても約737gと、かなりの軽量化に成功。スタンドも実用可能な範囲での角度調節が可能>

最初に結論を言うと、約204gの軽量化に成功しました。背面カバー(正確には「キックスタンド付きマグネットカバー」)を外した状態でも、後付けのキックスタンドによって問題なくノートPCスタイルで使えますし、本体背面も多少は保護された状態です。

文句無しという訳ではありませんが、概ね良好です。少なくとも、全体構成が軽く薄くなったことで使用頻度がさらに増えました。それでは順を追って紹介していきたいと思います。


IdeaPad Duet Chromebookの欠点

IdeaPad Duet Chromebookは非常に優れた製品で、私はChromebook自体が初めてでしたが、正直に感動しました。Androidタブレット/iPadは置き換えられます(iPadの場合は用途/アプリ次第かもしれません)。その上、Surface Goシリーズほどではないですが、PC作業も多少できるので、ある程度PCの代替にもなります。タブレット+セミPCといった端末で、大抵の人の大抵の用途はこれ一つでこなせると思います。

さらに、スリープ時の電力消費がゼロに近く、スマホのように完全なスリープ運用ができます。これがとても楽です。

ところが、そのような魅力の全てを完全に叩き潰すほどの欠点があります。

重さです。

IdeaPad Duet Chromebookは、タブレット本体、「キックスタンド付きマグネットカバー」、そして「フォリオカバーキーボード」という3つのパーツで構成されています。もちろんタブレット本体のみでも利用できますが、ノートPCのように使う場合には、3つをドッキングさせます。

<▲写真:前面にキーボード、背面に純正の「キックスタンド付きマグネットカバー」を装着した状態>

上の写真が3つをドッキングさせて、キックスタンド付きマグネットカバーのキックスタンドを開いた状態です。

キックスタンド付きマグネットカバーは本体とマグネットで脱着できます。キーボードも同じくマグネットでの脱着です。そして、それぞれの重さは下記の通りです。

  • IdeaPad Duet本体(液晶保護フィルム貼付済み):460g
  • キックスタンド付きマグネットカバー:224g
  • フォリオカバーキーボード:258g
  • 合計:941g

<▲写真:本体同梱の「キックスタンド付きマグネットカバー」と「フォリオカバーキーボード」を装着した状態が左上。右上は本体と液晶保護フィルム、左下はキーボードのみ、右下はマグネットカバーのみ>

合計941gという数値は2-in-1のPCや一般的なモバイルノートと比べれば、十分軽いと思いますが、本体は460gです。相対的にキックスタンド付きマグネットカバーが重いことが分かると思いますし、実際に手に取ると、キックスタンド付きマグネットカバーが重く感じることは多くのユーザーが同意してくださると思います。なぜLenovoがキックスタンドを本体内蔵にしなかったのか理解に苦しみます。もちろん本体側に装備すると若干厚みを増すかもしれませんし、重さも増えるでしょうし、コストも上がるかもしれませんが、脱着式のキックスタンド付きカバーは重いし、そもそも脱着も面倒だし、利点を感じられません。

私はYouTubeでIdeaPad Duetのレビュー動画を色々と見ている内に欲しくて欲しくて堪らなくなり、実機を見ずに通販で購入しましたが、店頭で触っていたら買わなかったかもしれません。それくらい背面カバーが重く、邪魔です。ただ、厄介なことに動画や写真で見ている分には、脱着式のカバーはカッコ良く見えました。私はSurface Goを使っていましたし、今もSurface Proを愛用していますが、同タイプだと類似品に見えてインパクトは無かったかもしれない、とも思います。


後付けキックスタンドと背面フィルムで対策

結局、どうしてもストレスだったので、純正のキックスタンド付きマグネットカバーを外し、本体に直接キックスタンドを後付けすることにしました。

そこで選んだ製品は下記で、費用は約2,700円です(10%オフのクーポンを適用)。


背面フィルムを購入した理由は、キックスタンドの品質に不安を感じたからです。万一キックスタンドが外れた時に本体背面に傷がつかないように背面フィルムを貼っておくことにしました。また、背面フィルムがあれば、日常の傷や汚れからも保護できます。

<▲写真:購入した背面用フィルムとキックスタンド(2個)>

フィルムに関しては選択肢がほとんどありませんでしたが、日本製なのであまり心配しませんでしたし、実際に良い物でしたが、スタンドは悩みました。

全く不安を感じない製品が見つからず、ほぼギャンブルです。実際、「ESR スマホ キックスタンド メタル」の方が良かったかもしれない、と思います。とはいえ、ESRのスタンドの方が良いかどうかの保証はできません……大差ない可能性もあります。

背面フィルムの品質は良く、とても綺麗です。

粘着剤の残らない、貼り直しが可能なフィルムなので、剥がせば完全に元通りです。重さも約5gと非常に軽いです(※下の写真は貼付前なので剥離シートがついた状態)。

<▲写真:背面フィルムは貼る前の剥離フィルム付きの状態では約9g>

ただ、貼るのは結構難しいです。液晶保護フィルムよりも粘着力が強いので、位置合わせの際に意図せず本体と貼り付いてしまいそうになります。

液晶保護フィルムの場合とはやり方を変え、私は剥離シートを少しずつではなく、最初に完全に剥がしました。その後、「Lenovo」のロゴプレートと背面カメラ、上辺でバランスを見て位置合わせをして、少しずつ貼り進めました。

<▲写真:フィルムを貼り終えた状態の背面>

結果的に綺麗に貼れましたが、完全に貼り終えた後から気泡を取り除くのは厳しいので、途中途中で一つずつ気泡の処理をしていくことを勧めます。万一入った場合には少し剥がして、指で抑えて気泡を除き、再度貼り進めるという手順です。

このフィルムはIdeaPad Duet Chromebook本体背面のエッジからそれぞれ1.5mmから2mm程度小さめです。そのため、カメラレンズ部の位置合わせが正しくないと、上部に若干浮きが発生します。私は微妙なラインでした。後0.2mmほど上に貼るべきでした。読者の方が同じフィルムを貼る場合には、カメラレンズ周りの位置合わせには注意した方がいいと思います。

IdeaPad Duet Chromebookのレンズ部外周の根本は若干曲面になっているため、本体上端との間のフラット部が狭く、フィルムを作るのが難しいのだと思いますが、ともかく余地が少ないので、最初の位置合わせが重要です。ですが、総じてこのフィルムは良いと思います。

柄はカーボン調で、角度、光の当たり具合によって見え方が変わります。派手な柄ではないですし、性別年齢問わず万人向けデザインだと思います。

<▲写真:角度によってはカーボン調の模様がハッキリ見えます>

<▲写真:角度によってはカーボン調の模様はほとんど分かりません>

フィルムを貼り終えた状態の本体の重さは約465gです。フィルム自体は約5gということになります。

<▲写真:フィルムを貼り終えた状態の本体は465g。すなわちフィルムは約5gだということになります>


次にキックスタンドですが、前述したように、どの商品を選ぶか悩みました。

良く知らないメーカーの品ばかりで、しかも類似品が多く、どれがオリジナルメーカーの商品なのかの判断もつきません。私は最終的に「2021ヒンジ版」というワードから、改良版だろうと判断して購入しましたが、この製品のヒンジも品質が良いとは言えないのでご注意下さい。ちなみに重さは2個で約15gです。

<▲写真:スタンドは2個で約15g>

上の写真に、キックスタンドを開いたものと閉じた状態のものを写していますが、加工精度が悪いのかそもそもの設計寸法が悪いのか、組立品質が酷いのか分かりませんが、普通に押してもちゃんと閉じません……。少し斜めに力を加えながら押すと閉じます。上下のパネルが綺麗に嵌め合わないので、無理やり閉じています……。

個体差があると思うので、運が良いとスムースに閉じられる製品に当たるかもしれません。しかし、微妙な品質だという点には注意が必要です。

ですが、スタンドとしての能力は一応十分にあります。IdeaPad Duet Chromebook本体背面中央の下部に1個取り付けるだけでも、ギリギリ本体を支持できそうです。意外とちゃんと支えられます。ただ、さすがに心もとないので、2個使う方が確実だと思います。私は左右端から約4cmの所に合わせて、キックスタンド付属の両面テープで貼りました。

<▲写真:スタンドは左右の端から約4cmの所に貼り付けた>

両面テープは結構しっかりしています。また、スタンドを開く時の力によって背面保護フィルムが剝がれそうになることもありません。使用前にはその点も心配でしたが杞憂でした。背面保護フィルムはビクともしません。

<▲写真:背面にフィルムとスタンドを取り付けた状態の本体>

背面フィルムとキックスタンド2個を貼った状態の本体は約480gと、約20g増にとどまりました。純正のキックスタンド付きマグネットカバーは224gなので、204gの軽量化に成功したことになります。

<▲写真:フィルムとスタンドを貼り付けた状態では約480g。本体のみの場合より約20g増>

キーボードをドッキングした状態での重さも737gです。

<▲写真:背面にフィルムを貼り、スタンド2個を貼り付けた状態の本体と、純正のフォリオカバーキーボードを装着した状態で737g。マグネットカバー使用時よりも約204gの軽量化に成功>

ようやく気軽に持ち運べる重さと薄さになりました。

キックスタンドの使い勝手も悪くありません。閉じる時にコツがいる点は面倒ですが、慣れました。スタンドが2つなので、角度調整を2か所で行う面倒もありますが、それも意外と慣れて、手間には感じなくなっています。大体同じ角度に開けますし、感覚的に調整できますので、やはり慣れの問題程度です。

スタンドの実用範囲は写真の通りです。これ以上開くと壊れそうですし、これ以上閉じるとIdeaPad Duet Chromebookが倒れます。

<▲写真:目一杯スタンドを開いた状態。これ以上開くと壊れそう>

<▲写真:「IdeaPad Duet」が倒れないギリギリの角度までスタンドを畳んだ状態。これ以上畳むと不安定になる>

注意が必要なのは、キックスタンド長が約55mmしかないので、カーペットや膝など、柔らかい場所、もしくは多少沈み込む場所に置くのは厳しいということです。どうしても不安定になるので、そのような場所ではせめてスタンドの角度をある程度開く必要があります。一方、机やテーブルなどの硬い場所の上なら、上の写真のように、かなり立てて設置することもできます。キーボードのキーを打っていてもフラフラしたり揺れることもなく、安定しています。

IdeaPad Duet Chromebook本体背面は本来であればカメラレンズ部以外はフラットなので、キックスタンドを貼り付けたことで、余計な凸部が2か所もできてしまいましたので、邪魔といえば邪魔ですが、とにかく全体構成で軽く薄くなりましたし、持ち運びやすくなりました。全体的な満足感は非常に良いです。

IdeaPad Duet Chromebookの既存ユーザーはもちろん、購入検討中の方の参考になれば幸いです。

ただ、最後に元も子もないことを言いますが、もしこの点を解消した新機種がリリースされたら、予約して買い替えると思います。やはりキックスタンドは本体に装備させるべきだと強く思います。純正背面カバーは一見カッコいいですし、脱着タイプの利点もありそうだと感じましたが、実際に使うと脱着は面倒だし、重さがネックでした。

情報元、参考リンク
レノボ・ジャパン公式サイト
レノボ公式通販サイト/IdeaPad Duet製品ページ
Amazon/IdeaPad Duet Chromebook ZA6F0038JP
Amazon/【Amazon.co.jp 限定】Google Chromebook Lenovo Ideapad Duet

読者&編集部コメント欄

この記事のコメント:1 件
  1. <編集後記>
    参考になるかは分かりませんが、参考になれば幸いです。背面カバーが重い以外は、IdeaPad Duetには非常に満足していて、お勧めです! 私なんて3月下旬に買ったので、ほとんど一年遅れでの購入ですが、今買ったとしても悪くないと言えるほど良い製品だと思います。ただ、Windows搭載のIdeaPad Duet 350iみたいに、Chromebookの方もキックスタンド内蔵タイプが出る可能性もあるかもしれないので、購入タイミングとして難しい時期に入って来たようにも思います。ただ、もし後継機がIdeaPad Duet 350iと同じ筐体を使うのであれば、少々デザインが微妙な感じだと近くのケーズデンキで触った時に思いましたので、現行のIdeaPad Duetの方が良いかもしれない、とも思います。便利さとデザインのバランスが微妙なラインでした。

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