<▲図:「gunma mobile」が登場> |
また、地域密着型ということで居住地の制限があるのだろうかと疑問に感じそうだが、群馬県在住者でなくとも加入/利用は可能なようだ。
gunma mobileが利用するインフラはNTTドコモ(以下、ドコモ)の回線なので、通信エリアも広く、基本的な品質も優れていることは間違いないだろう。加えて、gunma mobileでは一人ひとりの通信品質を一定以上確保するため、MVNOで多い「回線利用型」ではなく「帯域確保型」でサービスを提供するという。帯域確保型なので一般的に通信が混雑して速度が低下しがちな朝昼晩の一部の時間帯でも快適な速度で通信できるという(※サービスとしてはベストエフォート型での提供のため、実際に最低でも何Mbps以上が保証されるといったことではない)。
料金プランは音声通話に対応した「通話SIM(スマホ用)」において月間データ量が50GBのプランが月額5,500円(税込、以下同)、月間10GBのプランが月額3,500円、音声通話非対応でSMS及びデータ通信対応の「SMS対応SIM(その他)」は月間50GBで月額5,000円、データ通信のみ対応の「データSIM」は50GBで月額4,800円となっている。
<▲図:料金プラン表> |
安易に「格安SIM」と呼ぶには一見割高に感じる料金設定で、特に月間10GBのプランが3,500円というのは回線提供元のドコモのオンライン専用プラン「ahamo」と比べても割高だ。そのため、10GBプランを選ぶ方は少ないと考えられる。となると、メインは50GBプランだが、こちらも新規サービスとしてのインパクトを期待して見ると割高に感じる。とはいえ、一人でドコモの「ギガホ プレミア」を利用する場合には月間60GBで月額7,205円なので、gunma mobileの料金設定が安いことは確かだが、家族複数人でドコモに加入している場合には割引できる。それこそ生活圏が通信エリア内で毎月の通信量が多いのであれば楽天モバイルも候補に入ってくるだろう。
gunma mobileには複数人でデータ量をシェアできる「みんなで50GBシェア割りプラン」もある。
音声通話SIMを2人でシェアした場合、月間50GBを二人で合計9,240円で利用できる。一人あたり4,620円だ。料金の内訳は親回線の基本料が5,500円、子回線の基本料は3,300円、そしてシェアオプションが2回線分で220円 x 2 = 440円となり、合計9,240円になる。
さらに3人でシェアした場合には合計12,760円で、一人あたりは4,253円、4人でシェアすると合計16,280円、一人あたり4,070円、5人だと合計19,800円、一人あたり3,960円になる。
しかし、シェアに関しても皆がそれなりにデータ通信を行う場合だと、おそらくahamoや他の大手格安SIMの方が安価だろう。例えば2人で加入して、一人はデータ通信を多く使うものの一方はあまり使わないなど、シェアメンバーごとに使用データ量に大きなバラつきがあり、データ通信量が少ないメンバーがいる場合には悪くないかもしれない。と言いつつも、その場合はドコモの「ギガライト」に入るなどメンバーごとにプランを変えればいいだけ、とも言えるし、それこそ格安SIM大手の「OCN モバイル ONE」はそれなりに速い上、料金も格安なので、またもや判断が難しい。
結局のところは冒頭で述べたサービスの特徴である「帯域確保型」という点に行き着きそうだ。通信速度の実効値が速いのであれば魅力を感じる方が出てきそうなので、やはり速度が最大のキーポイントだろう。
なお、余ったデータ量の繰り越し、高速通信のオン/オフ、初速バースト機能なども備わっている。
<▲図:「gunma mobile」では繰り越し、高速通信ON/OFF、初速バースト機能なども提供> |
<▲図:パケットシェア、プレフィックス番号付与での半額通話も可能> |
いずれにしても、格安SIM市場は競争が厳しいだけに、そこに新たに参入する事業者がいるというのは歓迎すべきニュースな上、地域密着型サービスというのは珍しいので、今後の展開にも注目したいところ。
※更新:件名に「帯域確保型で通信速度・品質を担保」と記していましたが、説明不足から誤解を招きかねないため削除しました。また、記事中にサービスとしては「ベストエフォート型」にて提供との文言も追記しました。
情報元、参考リンク
gunma mobile公式サイトの重要事項説明中には、「ベストエフォート型」とありますが。。
返信削除コメント及びご指摘ありがとうございます。
削除件名と記事は説明不足から誤解を招く恐れがあるので、一部削除と加筆を行いました。このサービスはMVNOとしてインフラ提供元との契約形態が「帯域確保型」というだけで、確かにユーザーに対しての通信速度・品質を一定基準以上を保証しているわけではないので、混乱を招きかねない記事になっていたように思います。ご指摘ありがとうございました。
また、読者の方々にはお詫び申し上げます。