Windows 11は、当然ながら次期メジャーバージョンのOSとしてデスクトップPC、ノートPC、2-in-1スタイルのPC/タブレットなど、現行の「Windows 10」を含む過去のバージョンのOSが搭載されてきたデバイスと同種類の機器への搭載が見込まれる。
<▲図:Windows 11のデスクトップ画面例> |
すなわち基本的には新機軸のデバイスへの搭載や飛躍的な新機能などは少なくとも現時点では見受けられない。正常進化といっていいだろう。
ところが、一点気になる新機能として、Microsoftが米Amazonとのパートナーシップによって実現するAndroidアプリへの対応がある。
なぜAmazonの名が出てくるのかという疑問があると思うし、シンプルに「Google Play」がWindows 11に対応して直接アプリをWindows 11搭載機にインストールできるようになるという訳ではない。
<▲図:Microsoft StoreにAmazon appstoreが登場。Androidアプリを利用可能に> |
Windows 11におけるMicrosoft Storeには、Amazonが展開するアプリストア「Amazon appstore」が用意され、そのAmazon appstore経由でAndroidアプリを入手/インストールし、Windows 11搭載機で扱えるという形になるという。すなわち、AndroidアプリとはいえGoogle Playで配信されているアプリではなく、Amazon appstoreで配信されるアプリに限定されるようだ。
<▲図:Android版「TikTok」アプリがWindows 11で動いているイメージ> |
しかし、現在はAmazon appstoreでの配信にまで手をつけていないパブリッシャー/デベロッパーも、Windows 11世代ではGoogle Playに加えてAmazon appstoreでも配信するようになる可能性が感じられる変化だ。実際、増えることは確実だろう。
上に掲載したイメージは「TikTok」アプリだが、Windows用アプリ(ソフトウェア)やWebアプリよりもAndroidアプリの方が使い勝手が良い、という例はあるはずで、Windows 11搭載PCの使い勝手や用途が広がることは間違いない。特に「Surface Pro」や「Surface Go」シリーズに代表される、タッチ対応ディスプレイを搭載する2-in-1タブレットスタイルのWindows機は顕著だろう。現在のWindows 10でもSurface Pro/Surface Goがタブレットモードで使い辛いとはユーザーの一つである筆者の個人的な主観では感じないが、Androidアプリの方がタッチ操作には適しているので、使い勝手が向上するサービスがあるだろうことは容易に想像できる。
実際にどれくらいのアプリが使えて、それがWindows 11上でどれくらい魅力的かというと現時点では分からないが、とても楽しみな新機能であり、期待したい取り組みだ。
なお、Windows 11は年内にリリース予定で、Amazon appstoreなどの対応も年内と見られている。Windows 10からのバージョンアップは無償でできる予定だ。Windows 11の概要や、よくある質問、デバイス要件などはこちらのWindows 11公式サイトで確認できる。公式サイトには自分が使っているPCがWindows 11の要件を満たしているかどうかを確認できるツールも公開されている。
<編集後記>
返信削除若干複雑ですけどWindows 11でAndroidアプリを使えるようになるというのは注目点ですよね。Microsoft StoreもAmazon appstoreも、どちらもGoogle PlayやApp Storeと比べてユーザーに積極活用されている状況とは言い難いと思いますし、これがキッカケで配信ラインナップが増え、魅力を増すことになると、それはそれでユーザーとしても嬉しいですね。