<▲図:事業実施計画> |
デジタル活用を支援する講習会とは、具体的にはスマートフォンの基本的な使い方、スマートフォンを使っての行政手続等の方法を教える、いわゆるスマートフォン講習会のことを指している。
内閣府による世論調査によれば70歳以上の方の約6割がスマートフォン等の情報通信機器を使っていないと回答しているという。一方で世の中はデジタル化が進み、その速度はコロナ禍で急激に増している。こうした背景を受け、「誰一人取り残さない、人に優しいデジタル化」の基本方針も踏まえての本事業だという。
早くも6月より開催予定とされているため、地域・施設によっては来月頭にも参加者募集が始まるかもしれないが、当然、講習会自体の執行は総務省ではなく外部団体が行い、その公募も行われた。より正確には、執行団体は日本データ通信協会に決まり、その日本データ通信協会を通じた実施団体の公募が行われ、一次締切は5月14日だった。上限枠に達しなかった場合には二次、三次と公募が行われる。
<▲図:事業実施団体の公募について> |
5月31日には一次締切分の実施団体の内示が行われ、6月7日以降に段階的に講習会が開始されるという流れだ。
実施団体は2つの類型に区分され、「類型A」は携帯キャリアショップのように講習会等を行うことのできる拠点を全国に有している「全国展開型」、「類型B」は地方公共団体と連携して公民館等の公共的な場所で実施する「地域連携型」。総務省は今年度中に類型Aでは約1,700カ所、類型Bでは約100カ所での実施を計画している。
<▲図:事業実施団体の類型について> |
そして類型Aでは1カ所あたり50回、合計85,000回、類型Bでは1カ所あたり25回、合計2,500回、AB合わせると87,500回だが、約9万回の実施を目標数値に掲げている。参加者数は類型Aでは1回あたり4人で85,000回なので合計34万人、類型Bでは1カ所あたり20人、合計50,000人、合わせて約39万人+αで約40万人目標としている。
さらにスマートフォン講習会実施に必要とする支援人員は合計で約3,000人と算出している。
類型Aは主に携帯キャリアショップだが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため1回あたり4人の参加者を想定しているという。
講習内容は前述したようにスマートフォンの基本的な使い方の他、マイナンバー等の行政手続き、アプリのインストール方法、地図アプリやキャッシュレス決済アプリの使い方などにも及ぶという。いずれにしても、ニーズの高い内容とセットで取り扱うとしている。さらに、講習会型だけでなく相談会型の支援も行うとしており、講習内容を復習、定着できる手段も検討していく。その一つとして振り返り動画の作成なども行うようだ。
<▲図:標準教材・講師用教材について> |
なお、本講習会の周知広報については高齢者が目を通す機会の多い「市政だより」等、各自治体の広報誌への掲載の他、高齢者への影響力の大きい「テレビ」や「ラジオ」も活用するという。6月以降、スマートフォン講習会のテレビCMなども登場するのかもしれない。
<▲図:ロゴマークについて> |
ロゴマークも作成され、ゼッケンやワッペン、のぼりなども用意される。今後、総務省のスマホ講習会を実施するキャリアショップでは、のぼりやワッペンを見かけるようになるかもしれない。
最終的には今後5年間で延べ1,000万人の参加を目指すという。
<編集後記>
返信削除より詳しい内容は総務省が公開している資料に記載されていますのでご参照下さい。