<▲図:Xiaomi Mi 11 Ultra> |
シャオミはAndroidスマートフォン「Redmi」シリーズを日本市場に投入済みで、明日31日には1億画素カメラを含めた4眼カメラを搭載する「Xiaomi Redmi Note 10 Pro」の日本市場向けの発表を控えている(こちらの記事参照)。非常に注目集まる中での今回の発表で、Xi 11 Ultra/Pro/Liteの日本市場投入も期待される。
仮に日本市場に投入されるとしても、今回発表された仕様とは若干異なる可能性もあるが、基本スペックに変わりはないだろう。
シャオミは2万円台から4万円辺りの価格帯ながらハイエンドに近い要素を持つ、非常にコストパフォーマンスに優れた製品が人気を集めているが、今回発表されたMi 11 Ultra、Mi 11 Proは極めてスペックを高めたモデルで、価格は10万円前後のモデルだ。一方、Mi 11 LiteはMi 11シリーズの廉価版モデルに相当し、約4万円と、手を出しやすい価格帯の設定だ。
なお、発売日はMi 11 Ultra、Mi 11 Proが4月2日、Mi 11 Liteが4月16日の予定だ。
それでは各機種の概要を見ていきたい。
Xiaomi Mi 11 Ultra
<▲図:Xiaomi Mi 11 Ultra> |
今回発表されたMi 11シリーズにおいて最も高いスペック、豪華な仕様を誇るのがMi 11 Ultraだ。ただし、Mi 11 Proもベースは同じなので、UltraとProを比べた場合にProを選ぶという方も多いと思う。
Mi 11 Ultraの最大のポイントは背面カメラだ。
超豪華な背面カメラとサブディスプレイ
最近のハイエンドスマートフォンはマルチレンズ/マルチセンサー、複数のカメラで構成される製品が増え、しかも、その構成カメラ数も徐々に増えてきているが、Mi 11 Ultraの背面カメラは3眼構成にとどまっている。しかし、その中身が驚異的だ。<▲図:上段左から順にメインカメラ、超広角カメラ、dToFセンサー、サブディスプレイ、下段が望遠カメラ> |
3眼のうち、一番左に配置されるメインカメラは有効画素数約5,000万画素で、サイズが1/1.12型と非常に大型のCMOSセンサーを採用する。このセンサーはサムスン電子との共同開発品で、名称は「GN2」。1/1.12型と聞いても、現在のスマートフォンで多く採用されているCMOSセンサーのサイズ感が分からないと思うが、同社は比較対象として「iPhone 12 Pro」を挙げ、センサーサイズが1/2.55型のiPhone 12 Proの5倍の大きさに相当すると紹介している。
デジタルカメラの画質を大きく左右する要素はレンズの質とセンサーの性能だが、中でもセンサーサイズは極めて大きな影響を与える。大きければ大きいほど光を取り込めるため、様々な面で良い。実際、暗所でも非常に高画質での撮影が可能だとしている。また、64点測光センサー(dToFセンサー。超広角カメラの右側に配置)も搭載する。
メインカメラのレンズのF値は1.95で、4軸の光学式手振れ補正も搭載する。
そしてメインカメラの右隣には超広角カメラを搭載する。有効画素数約4,800万画素のソニー製のイメージセンサー「IMX586」で、画角128度の超広角での撮影が可能だ。レンズはF値2.2。
それらのカメラの下には超望遠カメラを搭載する。こちらもセンサーは約4,800万画素のソニー製「IMX586」。最大5倍までの光学ズーム、最大10倍までのハイブリッドズーム、最大120倍までのデジタルズームと、その数は驚異的だ。
さらに、dToFセンサーの右には1.1インチの小型ディスプレイまで搭載する。
このディスプレイの解像度は126 x 294ドットで、前面カメラで自撮りを行う際にファインダーとして使うこともできるし、日時や通知などを表示する純粋なサブディスプレイとしても使える。ちなみにMi 11 Proにはこのサブディスプレイが無い。また、超望遠カメラの仕様が異なり、Mi 11 Proでは最大0倍までのズームにとどまる。
なお、前面カメラは約2,000万画素、F値2.2、画角78度のレンズを採用したシングルカメラだ。
さて、それではスマートフォンとしての基本スペックに話を移したい。
基本スペック
スペックも非常に高い。OSはAndroid 11ベースの「MIUI 12」。そしてプロセッサは米Qualcommのハイエンド向け製品「Snapdragon 8シリーズ」の「Snapdragon 888」、そしてディスプレイは約6.81インチの有機ELで、解像度は3,200 x 1,440ドット、同社製品ではお馴染みになりつつあるがリフレッシュレート120Hzに対応し、タッチ検出レートは480Hzと、非常にレスポンスに優れるディスプレイとなっている。「HDR10+」「Dolby Vision」などにも対応する。また、Wi-Fi(無線LAN)では、IEEE802.11ax準拠の「Wi-Fi 6」の拡張版である「Wi-Fi 6E」をサポートしている。Wi-Fi 6Eは、Wi-Fi 6の2.4GHz、5GHz対応に加えて、6GHz帯をサポートしている。今は別として長く使う場合、将来的には魅力になってくるだろう。
<▲図:さすがに背面カメラはそれなりに出っ張っている> |
ボディが防水・防塵仕様になっていることも地味に良い点といえるだろう。
<▲図:harman/kardon監修のスピーカーも特徴> |
バッテリー容量は5,000mAhで、最大67Wの急速充電と最大67Wのワイヤレス充電に対応する。僅か36分程度でフル充電できるという。
本体サイズは約164.3 x 74.6 x 8.38mmで、重さは約234g。
生体認証では画面内指紋認証センサーを搭載する。
メモリとストレージ容量の組み合わせによって価格が変わり、8GB/256GBモデルが5,999元、12GB/256GBモデルが6,499元、12GB/512GBモデルが6,999元となっている。
Xiaomi Mi 11 Pro
背面カメラの仕様において、望遠カメラの最大ズームが120倍ではなく50倍になっている点と、サブディスプレイが搭載されていない、という点が異なる。それ以外の仕様は基本的にMi 11 Ultraに準じている。
メモリとストレージの組み合わせは、8GB/128GBモデルが4,999元、8GB/256GBモデルが5,299元、12GB/256GBモデルが5,699元となっている。
Xiaomi Mi 11 Lite
Mi 11 LiteはMi 11 Ultra/Proとは根本的に異なる仕様なので、Mi 11シリーズではあるものの別物と考えるべきスマートフォンだ。
CPUは「Snapragon 780G」で、ディスプレイは約6.55インチと微妙に小さい。リフレッシュレートは120Hzではなく90Hz対応にとどまる。ところが、最薄部が約6.81mmと、非常に薄いボディに、重さ約159gと軽いので、これはこれでとても魅力的だ。しかも、価格も8GB/128GBモデルが2,299元、8GB/256GBモデルが2,599元と安価。
背面カメラの構成は約6,400万画素のメインカメラ、約1,300万画素の超広角カメラ、そしてマクロカメラの3眼構成だ。
<編集後記>
返信削除もはや凄まじいですね。Mi 11 Ultraの背面カメラは高級コンデジと比較できるほどの性能だということで、実際に使ってみたいですね。