第三者割当の内訳は下記の通り。
- 日本郵政株式会社:131,004,000株
- Image Frame Investment (HK) Limited:57,382,900株
- Walmart Inc.:14,536,000株
- 有限会社三木谷興産:4,366,800株
- 有限会社スピリット:4,366,800株
特に注目すべきは日本郵政で、同社からは約1,500億円の調達となり、資本・業務提携を結ぶ。楽天に対する日本郵政の出資比率は8.32%となる。また、日本郵政とはすでに連携が行われていたものの、今回の資本・業務提携によってさらに強化される。具体的には、下記の内容の業務提携となり、今後詳細を協議していくという。
■物流
- 共同の物流拠点の構築
- 共同の配送システム及び受取サービスの構築
- 日本郵便及び楽天の両社が保有するデータの共有化
- 新会社設立を含む物流DXプラットフォームの共同事業化
- RFC(楽天フルフィルメントセンター)の利用拡大及び日本郵便のゆうパック等の利用拡大に向けた、日本郵便・楽天両社の協力・取り組み
■モバイル
- 郵便局内のイベントスペースを活用した楽天モバイルの申込み等カウンターの設置
- 日本郵便の配達網を活用したマーケティング施策の実施
■DX
- 楽天グループから日本郵政グループに対するDXに精通する人材の派遣
- 楽天グループによる日本郵政グループのDX推進への協力
■金融
- キャッシュレスペイメント分野等での協業
- 保険分野での協業
■EC
- 物販分野での協業
楽天モバイルは料金プランに関しては、これ以上ないほど魅力的なだけあり、最大の課題は自社のインフラ整備にある。そのインフラ、基地局整備に関しても当初の計画を前倒し、急ピッチで取り組んでいる。そこに更なる資金調達及び設備投資ということで、楽天モバイルのユーザーにとっては通信品質/通信サービス強化に繋がるため、良いニュースだろう。また、今後の楽天モバイル加入を検討している方にとっても見逃せない提携だと言える。
それは設備投資に約2,400億円を追加で投入できるという話に留まらない。日本郵政グループとの提携強化は楽天モバイルのユーザー獲得においても大きく寄与するかもしれない。特に郵便局内のイベントスペースを活用した申込み等のカウンター設置は、楽天モバイルがユーザーとの物理的接点拡大のペースを一気に引き上げる可能性を秘めている。オンライン申込みが苦手な方、高齢の方などをユーザーに引き込む貴重な営業場所になるかもしれない。
基地局に関しては郵便局の屋上への設置も予定されているようだ。
情報元、参考リンク
<編集後記>
返信削除楽天が約2,400億円を調達し、その全てを年内の楽天モバイルの設備投資のみに充てるというのはビッグニュースですね。また、郵便局への基地局設置やカウンター設定も大きいですね。特にカウンター設置は、楽天モバイルショップや家電量販店などではアプローチできない方との接点になりそうなので、意外と大きいかもしれないですね。