<▲図:新発想の料金プランとして登場する「povo」> |
povoは「新料金ブランド」とされており、「ブランド」というワードが現行のauの通信サービスとは違うのではないか? という混乱を招きかねないが、そうではなく回線自体は現行auと同様だが、申込みがオンライン専用となるため、新しい系統の料金プラン、新しい発想のプランとして「新料金ブランド」を謳うようだ。
NTTドコモ(以下、ドコモ)のオンライン専用プラン「ahamo(アハモ)」やソフトバンクの新ブランドコンセプト「SoftBank on LINE」で展開予定の月間データ量が20GBで月額2,980円のプランに対抗し、月間20GBで月額2,480円(税抜)に抑えた。一方で、ドコモとソフトバンクが国内音声通話に関しては1回5分以内は無料とする一方で、auのpovoではそれは含まれていない。
<▲図:料金及び追加トッピングについて> |
povoでは、思い切って国内音声通話の無料通話特典を省き、他社よりも500円安い設定とした。
一方で、1回5分以内の国内音声通話を無料にしたいのであれば月額500円の追加オプションで可能になる。すなわち、国内音声通話の無料特典についてはユーザーが自由に選べるようにしたのだと言える。これは正直な話、音声通話がLINEなどのインターネット回線経由の通話サービスが中心のユーザーであればありがたいはずだ。
1回5分といった1回あたりの時間制限なく国内音声通話をかけ放題にしたいのであれば月額1,500円の追加オプションで対応することもできる。
なお、データ通信に関しては、仮に20GBを超えた場合でも通信速度制限は最大1Mbps程度とされているので、使えないことはないというレベルなので、意外と数日程度なら我慢できるかもしれない。
こうした細かなオプションを「トッピング」と呼び、KDDIでは今後もトッピングを増やしていく予定だとしている。
すなわち、ベースとなる基本プランをシンプルかつ安価にし、追加要素は全てトッピングという形のオプションにするというのが、このpovoのコンセプトになるという。
この点はドコモ、ソフトバンクと若干異なる部分だ。
なお、povoは新料金ブランドとして、現行の料金プランとはやや異なる点がいくつかあるので、注意が必要だ。
冒頭で触れたようにオンライン申込専用の上、サポートもオンラインのみなので、何か困ったことがあっても店頭でのサポートを受けられないので、その点には特に注意したい。また、回線インフラはauと同じだが、機器構成に若干の違いが出てくるようで、5G対応は今夏まで待たなければならないという。海外ローミングへの対応可否も現時点では不透明。auのキャリアメールは使えない。
対応機種についても現時点では明かされていない。今後の発表待ちとなる。
次に「データ使い放題MAX 5G/4G」だが、こちらは新料金ブランドでの展開ではないので、混乱なく理解できると思う。店頭など既存の申込チャネルでの申込及びサポートを受けられる。
<▲図:「データ使い放題MAX 5G/4G」の料金表> |
基本料金は月額6,580円で、データ通信は基本的には使い放題。ただし、テザリング、データシェア、世界データ定額に関しては合計で30GBまでとされている。さらに、国内音声通話は30秒あたり20円での従量課金となっている。
また、対象の固定回線とのセット利用で割引されるサービス「auスマートバリュー」や「家族割プラス」といった既存の割引サービスの適用も可能なので、1人での利用だと5,480円、家族2人だと4,980円、3人だと4,480円まで下げることが可能となっている。
なお、次の記事で紹介するが、KDDIは格安SIM/スマホサービスのブランドである「UQ mobile」(UQモバイル)でも新料金プランを発表した。こちらは3GBで月額1,480円となっている。
【情報元、参考リンク】
・KDDI/プレスリリース1、2
・povo公式サイト
・au Online Shop