<▲図:新ブランド「SoftBank on LINE」のプラン> |
役割分担は明快。ワイモバイルはソフトバンクと比べて若干安く、端末のラインナップもエントリー、ミドルと、いわゆる低価格・中価格帯の製品を中心に取り揃えてきた。料金プランも若干安価だ。それでいて、MVNOとして展開されている一般的な格安SIM/スマホサービスと違い、自前のインフラなので、通信速度の制限などもない、という点が大きな特徴だ。
<▲図:ソフトバンク、ワイモバイル、新ブランドの料金プランのまとめ> |
通信キャリアサービスと格安SIM/スマホサービスの間に存在するのがワイモバイル、といっていいと思う。
そしてソフトバンクといえば、格安SIM/スマホサービス「LINEモバイル」を提供するLINEモバイル株式会社を来春、100%子会社化する予定となっている。
LINEモバイル株式会社は元々、ソフトバンク/ヤフーとは全く関係のない独立した会社であったため、MVNOとして最初はNTTドコモ(以下、ドコモ)の回線インフラを借り受けてサービスインした。その後、auとソフトバンクの回線インフラも借り受け、現在はマルチキャリアのサービスとして、ドコモ、au、ソフトバンク、いずれの回線も選択できる状態となっている。
すなわち、ドコモ、au、ソフトバンク、どのキャリアのスマートフォンでも使えるという便利な状態だ。
とはいえ、そのLINEモバイルがソフトバンクの100%子会社になることによって、現行サービスの行方が気になる。さらには月間20GB、月額2,980円の料金プラン「LINEがギガノーカウント」を引っ提げて来春登場予定のソフトバンクの新ブランドの通信サービスとの絡みも気になる。
本記事では、その辺りを詳しく見ていきたい。
まず、新ブランドのサービスだが、ブランドコンセプト「SoftBank on LINE」を掲げ、来春にもサービスインする予定だが、現時点では正式なブランド名・サービス名は公開されていない。そのため、本記事でも「新ブランド」と記していきたい。一見「SoftBank on LINE」というブランド名/サービス名かと勘違いするが、そうではなく、ブランドコンセプトに過ぎないという。
また、LINEモバイル株式会社をソフトバンクの100%子会社にするという発表があった関係で、新ブランドのサービスもLINEモバイル株式会社が手掛けるものと思い込みそうだが、どうやら違うようだ。少なくとも、現在のLINEモバイル株式会社が新ブランドのサービスを展開することはないと明確に同社から表明されている。
結局、発表はしたものの詳細を煮詰めていくのはこれからという段階なのだろう。
では、現行のLINEモバイルのサービスはどうなるのだろうか?
それについては既に情報公開されている。少なくとも新ブランドの登場と関係なく、今後も継続提供されるという。そのため、既存のユーザーは心配せずとも今後も同じプランのままサービスを利用できるし、新ブランドへの強制移行/切替が行われるようなこともない。
ただし、LINEモバイルの現行サービスへの新規受付に関しては、ソフトバンク及びLINEと協議をしていく予定とされており、現時点では来春以降も新規加入できるのかどうかは不透明だ。
しかし、突然受付終了となることは考えられないので、現行のLINEモバイルへのサービス加入を検討している方は、慌てて申し込まなくても全く問題ない。とはいえ、協議をしている時点で、新規受付終了となる可能性はゼロではないのかもしれないし、LINEモバイルのサービス自体、何かの変更がなされる可能性も否定できない。
いずれにしても、新ブランドの登場、LINEモバイル株式会社の完全子会社化によって、ソフトバンク傘下の携帯電話サービスは来春以降大きく変わる。
個人的には、現行のLINEモバイルは格安SIM/スマホサービスの中ではオススメしやすい優良サービスの一つだと思うので、来春以降も月々数百円で500MB程度の小容量・低価格、といったサービスを今まで通り提供して欲しいところ。
【情報元、参考リンク】
・GAPSIS/ソフトバンクの新料金プラン発表まとめ
・ソフトバンク/プレスリリース
・ソフトバンクオンラインショップ
・ワイモバイルオンラインストア
・LINEモバイル