そのFeliCaの次世代ICチップが開発され、新たにクラウド連携によるデータ管理が可能になったり、第三者の不正利用を防ぐFeliCaセキュアID機能を搭載するなどグレードアップしている。
新しいFeliCaのチップ及び搭載カード製品の量産開始時期は11月頃の予定とされている。そのため、世の中に出回り始めるまでにはまだしばらくかかるだろう。
<▲図:カードのイメージ> |
FeliCaは先ほども触れたように携帯電話以外にも多くの活用事例があり、その中でも我々一般消費者にとって最も身近なのは各種交通機関の乗車券や電子マネー、アクセスコントロール兼用の社員証などだろう。
すでにFeliCaはこれまでに全世界で累計14億個以上ものカード向けICチップ及びモバイルICチップが出荷されているという。
新しい世代のFeliCaのICチップでも現行チップの機能との互換性も確保している。それに加えた新機能として、前述したようにクラウド連携が可能なので、各種電子決済や会員サービス等のオンラインサービスにおける利用では、各サービス事業者が顧客情報の管理やサービス内容の変更・更新をクラウド上で柔軟に行うことができる。また、セキュアID機能では、ISO/IEC 9798-4準拠のアルゴリズムを実装し、ID読み出し時の改ざん検知が可能だという。
異なるサービス事業者間で、それぞれの既存システムを生かしながら、互いのサービスを追加し、データ連携できる「拡張オーバーラップ機能」も追加されている。従来は異なるサービス機能を統合する場合、システムの改修等、新たな投資が必要だったが、新機能によって既存のインフラを生かしつつ、開発負担を抑えた統合が可能とされている。
【情報元、参考リンク】
・ソニー/FeliCa Standard SD2 RC-S120製品ページ
・ソニー/プレスリリース