KDDI及びUQコミュニケーションズは14日、UQコミュニケーションズが手掛ける「UQ mobile」事業を会社分割によってKDDIが10月1日付けで承継すると発表した。
UQコミュニケーションズは現在、au回線を使った格安SIM/スマホサービスであるUQ mobileと、自社でインフラを展開するUQ WiMAXサービス、2つの通信サービスを運営しているが、このうちUQ mobileを手放し、UQ WiMAXに注力していくことになる。
UQ mobile事業を手に入れるKDDIは、UQ mobileという名称を廃止してサービス自体をauに完全統合するわけではなく、auとUQ mobileを併存させる形で今後の事業展開をしていく方針を示している。そのため、現在UQ mobileを利用しているユーザーは10月1日以降もUQ mobileのまま継続利用できるし、新たなユーザーがUQ mobileに加入することもできる。
「ソフトバンク」と「ワイモバイル」、2つのブランドを展開するソフトバンクとほぼ同じような携帯電話サービスのブランド構成を採ることになるといっていいだろう。
UQ mobileがKDDIに移ることで、auとUQ mobileの全国の営業拠点の再編・統合が行われ、地域に根付いた新たな営業体制を構築するという。さらに、料金や商品などサービスの提供構造を強化し、より柔軟で分かりやすいサービスにしたいという。加えて、両社で重複する業務や店舗運営の効率化を図り、5G本格化に向けた経営資源の効率化を行っていくということだ。
もともとはUQ mobileはKDDIの子会社、KDDIバリューイネイブラーが運営開始したサービスだったが、4年以上前にUQコミュニケーションズに吸収合併され、以降はUQコミュニケーションズが運営してきた。それまでのUQコミュニケーションズはUQ WiMAXのみだったが、ここ数年はUQ mobileとUQ WiMAXの二本柱で運営されていた。
しかし、再びUQ WiMAXサービスに専念する体制に戻ることになる。
UQ WiMAXは、モバイルWi-Fiルーターによって外出時のインターネット回線としても活用できるが、ホームルータータイプを使って家での固定回線代わりに利用するユーザーも多い。もちろんモバイルWi-Fiルータ―タイプは家でも使えるので、外でも家でもWiMAX、というユーザーも多い。UQ WiMAXは工事不要で端末が届けばすぐに使える、という点も魅力的だ。また、ビッグローブ、ニフティ、GMOとくとくBB、ソネットなど他社へ回線インフラを貸し出し、他社名義のサービスでの展開もされている。
なお、UQ mobileの契約数は1月26日の時点で200万件とされている。
今後、auとUQ mobileの2ブランド体制で携帯電話サービスを展開するKDDIが、auとUQ mobileの料金プラン及びサービス内容をどのように見直していくのか注目だろう。
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