<▲図:両社がタッグを組んで新型コロナウイルス対策支援へ> |
GoogleとAppleといえば、両社ともスマートフォン・プラットフォームの2大メーカーで、Googleが手掛けるAndroid、Appleが手掛けるiOSによって市場をほぼ独占している。それだけに莫大な数のユーザーが世界中におり、新型コロナウイルスの拡大阻止に向けた様々な形での支援が期待される。
両社が現在予定している取り組みは、スマートフォンとBluetooth機能を活かしたもの。
ユーザーが新型コロナウイルスの感染者との濃厚接触をしているかどうかが確認しやすくなる。Bluetoothは規格による違いはあるものの、近距離無線通信技術であり、対応機器同士が通信圏内に入ると検知できる。具体的にはClass1で最大100m、Class2で最大10m、Class3で最大1mだ。Buetoothを使うことで、スマートフォン同士が近づいた時に、双方の端末が検知、記録できるので、例えば、ある一日で、Aさん、Bさん、Cさんと駅ですれ違い、会社ではDさん、Eさんと、帰宅時にはFさんと近づいたとすると、その情報が残っていく。
これだけだと意味をなさないが、すれ違った方の中から新型コロナウイルスへの感染者が判明した場合に大きな意味を持つ。その人とすれ違った人がデータとして記録されているので、迅速かつ手軽に濃厚接触の可能性を知らせることができる。スマートフォンに通知することで、過去2週間に濃厚接触した可能性を素早く知ることができるわけだ。
もちろん、感染が判明した人が、自らアプリで感染報告を行う必要があるが、報告さえすれば、濃厚接触した可能性のある方はすぐに知ることができ、さらなる感染拡大を防ぐために、自主隔離に入ることが可能になるだろうし、必要な対応をすることができる。
まず、両社は公衆衛生当局が提供するアプリを利用するAndroid及びiOS端末間での相互運用を実現するAPIを5月にリリースする。アプリ自体はGoogle Play、App Storeからダウンロードできるようになる見込み。
さらに数ヶ月を掛け、両社はAndroid、iOSに機能を組み込み、濃厚接触の可能性をより広範に検出できるプラットフォームへの拡充を目指すという。APIとOSレベルの機能から成る包括的な検出プラットフォームの実現によって、各国の様々なシステムとの連携もしやすくなり、機能強化も可能となる。
なお、この機能/サービスでは、個人を特定できるような個人情報をGoogle、Appleが閲覧したり、保存するわけではないものの、セキュリティを強固にし、ユーザーのプライバシーを保護していくと、とされている。
現在は自身に何らかの症状が出ない限り、もしくは検査をしない限り、感染の可能性を知る術はないが、この機能なら手軽に知ることができるので、新型コロナウイルス拡大阻止の助けになることは確実だと考えられる。
ともかく一刻も早く終息して欲しい。
【情報元、参考リンク】
・Apple/プレスリリース