NTTドコモ(以下、ドコモ)は28日、2019年度の決算説明会を開催した。今回は平時とは異なり、物理的会場に記者を集める通常の形式ではなくオンラインイベントとしての開催となった。営業収益および営業利益が前年同期比でそれぞれ3.9%減、15.7%減の減収減益になっているが、それでも額としては営業収益は4兆6,513億円、営業利益は8,547億円となっている。
営業収益について言えば、例えば通信事業は前年同期から2,901億円減の3兆6,870億円だが、スマートライフ領域は伸びて前年同期から1,082億円増の9,977億円だ。
また、携帯電話契約数は8,033万契約で、今春スタートした第5世代移動通信システム「5G」の契約数は4万弱とされている。現状の推移では月末までに4万件を突破する見込み。
新型コロナウイルスの影響を受けていると考えられるが、5Gの契約数はほぼ予定通りだとされている。そして、新型コロナウイルスの影響は5Gの基地局整備にも及んでいる。当初は3月末までに全国150か所で500局、6月には47都道府県、そして来年の3月末には全政令指定都市を含む500都市、同じく来年2021年6月末には1万局、そして2022年3月末には2万局というスケジュールだったが、少なくとも来年の6月末を目途に1万局という数字を達成するのはすでに難しくなっているという。
当然ながら現実的にはドコモにとっても5G基地局整備のスケジュールは不透明だろう。少なくとも新型コロナウイルスの拡大が止まり、終息に向かい始めない限り、ドコモに限らず、どのキャリアも5G基地局整備の具体的な見通しは明確にならないだろう。とはいえ、遅延があっても整備が着々と進むことも確かだろう。
ドコモは今回の説明会において今年度の業績予測についても困難だとしている。これもドコモに限らず、多くの企業が同様で、今年度の業績予測、来年度以降の予測についても全く分からない状況に陥っている。
それでも携帯電話サービスは現代の人間が生きていく上での重要なインフラの一つであり、衣食住に関連するサービスと同様、比較的収益が堅い事業のはずだ。そのため、今後も会社が傾くほどの壊滅的な打撃を受けるような可能性は低いだろう。
しかし、新製品、すなわち新しい端末の販売に関しては、例年と比べて大きく落ち込むかもしれない。経済的に厳しい状況下において、少なくとも数万円はする新端末への機種変更は多くのユーザーにとって難しいと考えられるからだ。懐が比較的余裕だという方、端末が壊れたり、調子が悪い、パフォーマンスが悪いといった何らかの問題を抱えている方などが購買層の中心となると、端末の販売台数はそれなりに減るかもしれない。
少なくとも2月の時点で国内の携帯電話出荷台数には減少傾向が見られているので、決して楽観できない。
しかも、通信各社は25歳以下のユーザーを対象に月々50GBまでのデータ量チャージ代の無償化などの対策を取ったり、キャリアショップの営業縮小を行うなど、収益減に繋がる措置をいくつも行っているので、影響は決して小さくないだろう。
ともかく、新型コロナウイルスの一刻も早い終息が望まれる。
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