<▲図:銀行口座の登録フロー> |
今回のアップデートは「資金決済に関する法律」における資金移動業の登録が完了したことを受けてのもの。新機能/サービスの中でも大きなものでは「PayPayマネー」があげられる。
PayPayマネーは、現金への払い出し(出金。本人確認手続きが必須)が可能なPayPay残高。
本人確認手続き完了後にユーザーが銀行口座などからチャージしたPayPay残高はPayPayマネーとしての扱いとなり、指定の銀行口座への振り込みによる出金が可能だ。また、本人確認手続きが完了したユーザー同士であれば、相互にPayPayマネーを送金することもできる。
ちなみにPayPay残高は合計4種類存在することになり、やや複雑化してきている。
・PayPayマネー
・PayPayマネーライト
・PayPayボーナス
・PayPayボーナスライト
マネーと名の付くものはいわゆる電子マネーで、有効期限もなく、譲渡や送金もできる。ただし、払い出しはPayPayマネーのみの対応で、PayPayマネーライトはできない。では、このPayPayマネーライトは一体何なのか? というと、本人確認手続きが済んでいないユーザーが銀行口座や「ヤフオク!」の売上金等からチャージした場合の電子マネーのこと。本人確認手続きさえ完了していれば、基本的には使うことのない種類の電子マネーだともいえる。
一方、ボーナスと名の付くものは、いわゆるポイントで、譲渡や送金、払い出しはできない。また、PayPayボーナスライトは有効期限が付与日から60日間と制限がついている。これは従来で言えば「期間固定Tポイント」のようなもので、ショッピングの際に付与されたり、キャンペーン特典として提供されたりする。
ポイントとはいえPayPayボーナスもPayPayボーナスライトもPayPayマネー、PayPayマネーライトとあわせてショッピングの際の支払いなどに充当できる。
PayPayが本格的に電子マネーサービスに進化したわけだが、気になるのはソフトバンクグループにはすでに「Yahoo!マネー」もあること。しかし、同種のサービスが複数乱立し、混乱を招くような状態にはならない。というのも、Yahoo!マネーは9月30日付けでPayPayが承継することとなり、PayPayに統合されたからだ。すなわち今後はYahoo!マネーではなくPayPayマネーがソフトバンク及びヤフーの主要電子マネーサービスになる、ということだ。
Yahoo!マネーの残高が残っている方は、PayPay残高に移行することになる。
また、従来はYahoo!マネーが対応していた約300の地方公共団体や事業者の請求書による公共料金支払いに関してもPayPayが引継ぎ、「PayPay 請求書払い」で取り扱うことになる。すなわち「PayPay 請求書払い」は一気に対象の請求書が増えることになる。
PayPayはかなり多機能の電子マネー/決済/共通ポイントサービスとなってきたので、ソフトバンクやヤフーの関連サービスを利用する上では必須になりつつある。
【情報元、参考リンク】
・Android版PayPayアプリはこちら(Google Play)
・iOS版PayPayアプリはこちら(App Store)
・PayPay/プレスリリース(PDF)