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日本のAmazonでもファーウェイ製品の販売中止、OS等への懸念も掲載。AndroidだけでなくWindows搭載MateBookなども対象

米国の国防問題及び米中貿易摩擦に絡んで米国政府から輸出・取引規制を掛けられている中国のファーウェイ及び関連68社だが、その影響は日本市場にも波及しており、通信キャリア及び格安SIM/スマホサービス各社はファーウェイ・ジャパンが今夏投入予定だった新製品「HUAWEI P30」シリーズの発売延期を次々と明らかにしている。

<▲図:P30シリーズだけでなくタブレットやPCも含めて販売見合わせへ>

各社がP30シリーズの発売延期を決めた背景は、米国政府によるファーウェイへの取引規制を受けて米Googleがファーウェイへの取引停止を表明したことにある。

米国政府は既存製品への保守・運用サポートを考慮し、それを理由とした取引・輸出に関しては90日間の猶予を与えている。Googleも引き続きGmail、Googleマップ等のサービス及びセキュリティアップデートは提供するとしている。しかし、Google自体が米国政府の判断に従って各種対応をとらざるを得ないため、今後の対応の詳細は政府次第という面が強い。Googleだけでなく英ARMなども取引停止を明らかにしており、世界各国の企業がファーウェイ離脱の動きを見せている。

結果、量販店もファーウェイ製品の取り扱いを躊躇せざるを得ない状況になりつつあり、日本のAmazon.co.jpも同様の動きを見せている。Androidを搭載するスマートフォン、タブレットだけでなく、「MateBook」シリーズも含めたファーウェイ製品の販売を見合わせている。加えて、製品ページへの注意書きも追記している(下記参照)。

「本製品はOS(オペレーションシステム)等についての懸念が発生しています。本製品に関するお問い合わせはメーカーコールセンターまでお問い合わせ下さい。
HUAWEIお客様サポート 0120-798-288 【フリーダイヤル】受付時間:9:00~20:00(年中無休)」

英国のEU離脱問題においても決着が着く前に各国の企業が英国からの離脱を決めているように、状況が不透明な場合は先を見越して判断を下していくため、仮に米国がファーウェイに対する制裁措置を解除するなど何らかの緩和措置をしたとしても、もはや手遅れかもしれないし、今の流れを見る限り、米国政府が制裁措置を撤回等、緩和する可能性は低そうだ。

特に通信機器の場合は重要な情報インフラを構成する機器のため、国防問題が締め出し理由となっている。

今後も米中の動向に注目していきたいところだが、現在ファーウェイ製品を使っているユーザーは現実的な問題として、今後も自分のスマートフォンやパソコンが使えるのか、OSアップデートやセキュリティアップデートを受けられるのかという点が気になっていると思う。

少なくともファーウェイ・ジャパンは既存製品についてはサポートすると表明しているが、OS提供元は米国企業のGoogleやMicrosoftであり、彼らの判断に影響を与えるのは米国政府なので、ファーウェイ・ジャパンも100%の保証は不可能だというのが現実だろう。そしてそれも分かるだけ、尚更ユーザーはアフターサポートに対して不安になっていると思う。

繰り返しになるが、結局のところ米中関係の動向を見守っていくしかない。

なお、Amazon.co.jpに関しては、Amazonによる販売は見合わされているが、マーケットプレイスを利用した各ショップによる販売は継続されている。それもあってのOSへの懸念の注意書き追記なのだと思う。

【情報元、参考リンク】
Amazon/ファーウェイ製品のページ

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