具体的には、試合会場でスマートフォンを使って体験できる「AR観戦」、米4DREPLAY,Inc.が開発・販売するシステムを活用した自由視点映像の配信が実施される。
どちらも会場に足を運ばないと体験できない点は残念といえば残念だが、逆に会場で観戦する方はこれまでにない情報量での観戦ができる。
まず、AR観戦は、会場内で配布されるチラシに記載のQRコードを自分のスマートフォンを使って読み取ることで楽しめるサービスで、複数の機能/コンテンツから構成される。
全部で下記の4つのコンテンツが提供される。
- 視点ジャンプ
- ARエール
- スコア・実況
- 4DREPLAY
視点ジャンプは、バレーボールコートを両エンドラインの後方から撮影する視点などからのマルチアングルで観戦できる機能。自分が座っている席からの肉眼だけでは見えない状況をスマートフォンで手軽に確認できるのはとても便利そうだ。
ARエールは、スマートフォンのカメラをかざすとAR空間上にマスコットキャラクター「バボちゃん」の画像を投稿し、選手を応援できるような機能。スコア・実況は、言葉通り、試合状況やスコアを表示する機能で、4DREPLAYは、後述する4DREPLAY技術を活用して40台のカメラで撮影された映像を視聴できる機能。ただし、4DREPLAY映像に関しては、自分のスマートフォンで視聴できるのは編集された映像のみで、視点操作はできない。
4DREPLAYをフルに楽しむためには会場配備された専用端末を使う必要がある。
改めて4DREPLAYについて説明すると、タイムスライス方式という技術を使うことで、短い処理時間で自由視点映像を生成し、様々なカメラアングルで映像を鑑賞できる、というもの。今回の春高バレーでは、男子・女子決勝戦の映像をそれぞれ40台のカメラで撮影し、その映像は専用端末へ配信される。観戦者は前述したように、会場に配備された専用端末で視聴が可能だ。
KDDIに限らずドコモもソフトバンクも2020年の東京五輪に向けて観戦者に5Gを活用した拡張的な体験ができるよう関係各社と協力して準備を進めている。今回の春高バレーでもその一端を体験できると思うので、会場に足を運ぶ方は試してみよう。
【情報元、参考リンク】
・KDDI/プレスリリース