<▲図:メインカメラが「トリプルカメラ」構成になったP20 Pro> |
「P」シリーズは、ファッショナブルリーダーであり、高性能とオシャレさを併せ持つ、同社のトップレンジシリーズの1つだ。ちなみに人工知能プロセッサを搭載したことで話題となった「HUAWEI Mate 10 Pro」は「Mate」シリーズで、ハイエンドビジネスモデルに位置付けられる。
<▲図:ノッチデザインを採用したP20 Pro> |
このP20 Proの外観を見ると、「iPhone X」に似ている。
ディスプレイは6.1インチの有機ELで、狭額縁設計で、インカメラをノッチ部分に搭載する。このあたりはPシリーズだなあという感じ。それにしても世界のスマホがみんなiPhoneのデザインをパクるようになると、また新しい流れが起きそうでオモシロイ。
しかし、この機種の特徴はディスプレイではなくカメラ機能にある。それはヒットした前シリーズの「P10」シリーズや「P9」シリーズでも知られていると思う。いわゆる「Leica(ライカ)」印のカメラで、ライカとの共同開発によるPシリーズのカメラ性能は優れ、「ダブルレンズカメラ」ブームの一翼を担ったのもPシリーズ。
そのシリーズの最新機種となるわけで、やはりカメラにも注目。
P20 Proには3つのカメラが搭載される。これはインカメラを合わせての話ではなく、背面のメインカメラのみだ。いわゆる背面メインカメラが「トリプルカメラ」構成になったというわけ。ダブルからトリプルへ。40MPのメインカメラ、20MPのモノクロカメラ、8MPのズームレンズカメラで構成され、全てライカ印のレンズを採用する。
それぞれに役割があり、40MPカメラでは、より精細な映像を捉える。そして、20MPのモノクロカメラは、従来のライカレンズ搭載機と同様に、メインカメラで撮影した映像に情報を補完し、よりフレームを明確にした映像を生成するために使われる。モノクロセンサーのカメラでディテールを補完した精緻な映像を作り出すことができる。
イメージセンサーは、新設計の1/1.7インチという大型のもので、繰り返しの説明になるが精細な映像を撮影できる。レンズの明るさも特筆すべきもので、40MPのメインカメラにはF1.8、モノクロカメラにはF1.6という明るいレンズを採用している。なんと、ISO 102400という超高感度での撮影もできるという。実用感度はまた別に論じる必要はあるが、いずれにしても暗所に相当強いことは確かだろう。
8MPのズームレンズカメラでは5倍までのハイブリッドズームを可能にし、離れたものも精細にとらえたり、自由度のある画角で撮影することができる。ハイブリッドというのは、言うまでもなく、光学とデジタルを合わせて。 ちなみにズームレンズカメラのレンズのF値は2.4。
従来のライカレンズ搭載機では美しい写真は撮れるものの、画角が限られるので、自由度の高い写真撮影をできないという弱点があったのだが、それを光学ズームレンズの追加搭載で改善しているのがナイスだ。
ただし、光学ズームレンズを搭載したスマホは過去にもある。
P20 Proは、機能的には足し算でできた製品であり、ファーウェイが次のステップでどんなスマホを作りたいのか? という点までは見えてこない気もする。もしかしたら、超広角レンズの追加で4カメラ搭載か?
ちなみに、冒頭でAI搭載で話題になった機種としてMate 10 Proを挙げたが、P20 Proにも搭載され、カメラではやはりAIを活用している。
自動的にシーン/被写体を認識し、適切な設定を施してくれる他、AIを活用しての手ブレ補正機能もある。
【情報元、参考リンク】
・HUAWEI P20 Pro製品情報ページ
・ファーウェイ公式通販サイトVモール
記事執筆者プロフィール
一条真人
ITジャーナリスト
Twitter:@ichijomasahjito、Facebook:masahito.ichijo、
ブログ:一条真人メモ
クラウドサービスからスマートデバイス、デジタルAVまで、デジタル関連のアイテムが大好き。「ハッカー」(日本文芸社)、「PCプラスワン」(笠倉出版)などパソコン雑誌の編集長を経て、小説なども出版して現在にいたっています。PC、IT関連の本は50冊以上書かせてもらいました。スマートフォンは初代Xperia(あまりに美しいデザイン!)、iPhoneなど数機種使っています。
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本コラムは毎月第2・第4火曜日更新予定!
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