<▲図:Google Home Mini、サイズ的には持ち運び余裕> |
今回は、Google Home Miniを旅行・出張先で使ってみたので、その使い勝手や問題点などをレポートします。
■Google Home Miniの持ち運びはそれほど大変ではない
Google Home Miniの大きさは直径98mm×高さ42mmで、持ち運びもそれほど苦になるサイズではありません。
また、Google Home(大きい方)を使うためには、専用の充電アダプタが必要となりますが、コンパクトなGoogle Home Miniは汎用的なmicroUSBケーブルで動作します。
Androidスマートフォン(最近はType-C端子搭載デバイスが増えましたが……)用の充電環境を流用すれば、Google Home Miniを持ち運んで使うこと自体は、それほど大変なことではないでしょう。
<▲図:Google Home MiniはmicroUSB端子で動作> |
■Wi-Fiルータが必須
Google Home/Home Miniは、Wi-Fiネットワーク接続して利用するデバイスです。このため、旅行・出張先のホテルなどでGoogle Home/Home Miniを使う場合でも、モバイルWi-Fiルーターや、トラベルルーターなどのWi-Fi環境が必要となります。
<▲図:WiMAX 2+ルーター + Google Home Mini> |
もちろん、ホテルなどにあるWi-Fi環境を使うのも一つの手段ではありますが、普段利用していないネットワークでの利用となるため、予期せぬトラブルが発生する可能性があることには十分注意しましょう。
日頃からモバイルWi-Fiルーターなどを固定回線代わりにしている場合(=旅先でも自宅と同じWi-Fi環境が構築される)を除いて、ホテルなどでGoogle Home/Home Miniを利用するには、Google Home/Home MiniをWi-Fi接続するためのセットアップ操作が必要となります。
セットアップ操作が完了すると、自宅で使っているのと同様にGoogle Home Miniが使えるようになる……と思ったのですが、大きな落とし穴がありました。
それは、Google Home Miniに登録される住所の変更手続が必要となることと、モバイル回線経由で利用するGoogle Home Miniでは、滞在先エリアの「radiko」が再生できないという点です。
■「デバイスのアドレス」の設定変更は必須
Google Home/Home Miniに「ねぇ(ok)、Google 天気」などと話すと、Google Home/Home Miniに登録された住所に基づいた結果を返事してくれます。
例えば、東京都新宿区が住所として設定されている場合には、特に「新宿区の天気」と尋ねなくても、新宿区の天気情報が返ってきます。
しかしながら、旅行・出張中に必要となるのは「いまGoogle Home Miniが設置されている場所」(=現在地)の情報です。現在地に基づいた情報を取得するためには、Google Home/Home Miniに登録されている住所を変更する必要があります。
デバイスのアドレス(住所)変更操作は、「Google Home」アプリからカンタンに実行できます。
設定変更方法は以下の通り。
「Google Home」アプリを起動>メニュー>その他の設定>設定>デバイスを選択>デバイスのアドレス
デバイスのアドレス変更を行うと、「ねぇ(ok)、Google 天気」と話しかけた際に返ってくる天気の情報が、登録した住所に基づいたものに変更されます。
設定変更は特別に手間のかかる作業ではないのですが、普段は変更を行うことがないだけに、「Google Homeの住所変更が必要」という事前知識を持っていないと、変更の必要性には気付きにくく、またセットアップ時のフローの中にも住所を変更するように促すメッセージなどが表示されないため、今のところは自発的にユーザー側で設定変更する必要があるようです。
■登録住所の変更後も滞在エリアのradikoは聞けず
デバイス側の住所変更が完了した後も、筆者が試したモバイル回線(WiMAX 2+)を使う限り、radikoを使って視聴できるラジオ番組が現地向けのものではありませんでした。東京の自宅で視聴している番組しか視聴することができませんでした。
札幌市内に滞在した時も、「ねぇ(ok)、Google STVラジオ聞かせて」→「STVラジオはお住まいの地域では利用できません。」という、つれない返事です。
このトラブルの原因として考えられるのは、radikoのエリア判定に使われるのが、ユーザーが申告して登録する「Google Homeアプリで登録された現在地」ではなく、Google Home/Home Miniが接続されているインターネット回線のIPアドレスに基づき住所が推定されるためのようです。そのため、WiMAX 2+回線でのradiko利用は東京エリアからの利用だとシステム上は判断されているようです。
本稿を執筆しているタイミングは、東京都心でも数年に一度の大雪が降り、交通機関にも大きな影響が発生しています。
筆者が滞在している札幌エリアから各地への移動にも影響が出る心配があるので、現地情報をradikoで視聴しようと思っていたのですが、残念ながらGoogle Home/Home Miniを使って、滞在中エリアのラジオ番組を視聴することはできませんでした。
<▲図:札幌滞在中に札幌のラジオ番組が聴けない……> |
■これ「Home」ですから……
こういった経験から、
「『スマートスピーカー』と呼ばれる製品であれば、住所の変更ぐらいデバイス側で検出して設定変更を促して欲しい……」
なんて話を友人としていたところ、「いや。でも、Google 『Home』だから……仕方ないんじゃ?」と言われて、はっと気がつきました。
たしかに、Google Home/Home Miniはその名の通り自宅(や会社)などに設置し、デバイスが拠点間を移動しないことを前提にサービスが提供されているのでしょう。
とはいえ、スマートスピーカーは自動車を運転中などで手が離せない状態で使うにも便利なため、近くにあるスマートフォンと連携して位置情報を取得するなど、もう少し「実際の位置情報」と上手に連携して欲しいなと思います。
記事執筆者プロフィール
島田純
ブロガー/フリーライター
Twitter:@shimajiro、ブログ:shimajiro@mobiler
ブログとモバイルと旅が好きなフリーランスのブロガー/ライター。
モバイルWi-Fiルータやデータ通信関連が得意です。
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本コラムは毎月第1・第3火曜日更新予定!
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