AIタクシーは早くもタクシー車両2,500台で順次導入される。東京23区、武蔵野市、三鷹市では東京無線タクシーが1,350台、名古屋市ではつばめタクシーグループが1,150台のタクシー車両でAIタクシーを活用した運行を順次開始することが決まっている。
AIタクシーで何ができて、どのようなメリットを得られるのか? というと、未来、より正確にいうと現在から30分後までの未来におけるエリアごとのタクシー乗車予測データを提供してくれる。予測データ算出には様々なデータを使い、それらのデータを人工知能が分析して、最終的に乗車需要を10分ごとに予測してくれる。
<▲図:需要予測結果を活用した情報提供イメージ例> |
分析に使われるデータは、タクシーの運行データ、気象データ、周辺施設データなど。さらにはドコモの「モバイル空間統計」のリアルタイム版も活用し、日本各地の性別や年齢層など、属性ごとの人数分布の移動による変化をリアルタイムに把握しながら分析してくれる。
ドコモでは今回の正式サービス提供に向けて、2016年度から実証実験を行ってきたが、それによって一定の効果を確認できたという。
AIタクシーを利用することで得られるメリットは、各ドライバーの運行効率化によって、収益向上に貢献できるという点のほか、乗客のタクシー待ち時間の短縮、非日常的な乗車需要増への迅速な対応などとされる。非日常的な需要増への対応というのは、電車の遅延や大規模イベントなどによって突発的に発生する需要増のこと。AIタクシーでは、人数分布の移動による変化をリアルタイムに把握できるため、こうした対応も迅速にとることができるようになる、と期待できる。
AIタクシーの提供価格は営業区域数とタクシーの車両台数によって異なるが、初期導入費用は30万円からで、月額利用料は車両1台あたり900円前後となる。また、導入を検討したい場合には、初期導入費用0円でのお試しプランもある。
<▲図:提供パターン> |
【情報元、参考リンク】
・NTTドコモ/プレスリリース