<▲図:dカーシェアについて> |
簡単に言えば、クルマの貸し借りサービスだが、借りる側は企業のカーシェアリングサービス所有のクルマ、レンタカーのクルマ、そして個人所有のマイカーから選ぶことができる。一方、マイカーを所有する個人は、dカーシェアに登録すれば、自分のマイカーを人に貸して、利用料を得ることもできる。
一番大きな特徴は三つ目のマイカーの貸し借りだ。
従来であればマイカーを人に貸すといっても、家族や友人、同僚など実際の知り合いに限られていたと思う。しかし、dカーシェアにマイカー登録をすることで、マイカーの貸し出しで利益を得ることができる。しかも、貸し出し料金は自分で決めることができる。高級車の場合は高く設定するなど、自分の判断で決められる。ただし、貸し出し料の全額をマイカー所有者が得られるわけではなく、貸し出し料およびキャンセルされた場合のキャンセル料の10%は、dカーシェアのプラットフォーム利用料としてドコモが差し引く。
マイカーを貸し出す際、気になるのは保険だが、マイカーの借り手が東京海上日常の1日保険へ加入するようになっている。また、「dカーシェアサポートセンター」が24時間365日稼働しているので、何らかのトラブルの際にはサポートセンターに問い合わせればいい。
マイカーの貸し借りの際、どこでどのように貸し借りをするかなどの相談はマイカーのオーナー、借りて、ドコモの3者によるチャット機能で行うことができるようになっている。また、相互評価システム、レビューシステムなどを活用し、相手のことを知ることもできる。評価が悪いユーザーの場合は貸さない、などの判断ができるようになっている。
また、マイカー登録の際には免許証、車検証のチェックもある。
dカーシェア自体の利用登録料や月額利用料は発生しない。
借りる場合はオリックスのカーシェアリングサービス所有のクルマか、マイカー、もしくはレンタカーから選ぶことができる。料金はそれぞれ異なる。オリックスのカーシェアリングサービスの場合は15分220円から、レンタカーは冒頭で紹介したニッポンレンタカーのほか、トヨタレンタリースなど7社から選ぶことができ、料金はそれぞれ。
カーシェアリングサービスのクルマの場合はかなり手軽に乗車まで漕ぎ着けることができる。
スマートフォン向けアプリから予約を行い、クルマの開錠までできてしまうので、クルマの場所さえ近ければ、最速では数分で乗車できてしまうだろう。
マイカーを全く知らない人に貸すことには抵抗もあると思うが、一昔前と比べるとクルマの取得費も上がっており、少しでも回収したい、と考える方もいると思う。ところが、今まではそれを行うことは困難だったが、貸し借りのプラットフォームがあれば、手軽に利益を得られるかもしれない。今後の普及に注目のサービスだ。ちなみに、個人間のカーシェアリングサービスとしてはDeNAの「Anyca」などもある。
なお、dカーシェアを使ってマイカーを貸し出して得た利益に関しては、所得税法上は「雑所得」扱いとなるので、年間の売上が数万円程度に止まるのであれば、特に複雑にはならない。ただし、東京都心部などのように借り手を多く得られそうな場所に在住の方、多くの利益を上げられそうな方は確定申告が必要になるので、必要な情報を個人的に学ぶ必要がある。ドコモとしては確定申告など収益に関する税務関係のサポートは行わず、ユーザーの責任でお願いする、というスタンスなので、注意してほしい。
「dカーシェア」のアプリは下記のリンク先からダウンロードできる。
【情報元、参考リンク】
・dカーシェア