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【一条真人的Androidライフ】第127回:Galaxyがまたもディスプレイを制したか? 縦長画面が市場を席巻

11月28日、ファーウェイ・ジャパンが開催した新機種の発表会に行ってきた。言うまでもないが発表されたのは「HUAWEI Mate 10」シリーズだ。予想通りというか(海外ですでに発表しているし)、AI機能搭載の新しいKirinプロセッサを搭載した製品で、「HUAWEI Mate 10 Pro」が12月1日に日本市場でも発売となる。多くの人はAI周りの機能に注目しているようだが、僕が最も「これは!」と思ったのはそのディスプレイだ。

<▲写真:左からWiko VIEW(18:9)、ZenFone4(16:9)、Galaxy Note8(18.5:9)。18:9ディスプレイ搭載機はスマートで持ちやすい>

今回発表されたスマートフォンは上位機種のMate 10 Proと下位機種の「HUAWEI Mate 10 lite」の2機種。どちらとも18 : 9の比率のディスプレイを搭載している。つまりは同じサイズでも従来の16 : 9のディスプレイよりも縦長のディスプレイということになる。この利点の一つは、ボディの幅をあまり広げずに大画面スマホを実現することだろう。

<▲図:Mate 10 Proも縦長のディスプレイを採用する>

多くの人にとって、例えば6.8インチの16 : 9ディスプレイを搭載したASUSの「ZenFone 3 Ultra」は片手で持つにはサイズが大きすぎると思う。ところが、6.4インチで18.5 : 9のディスプレイを搭載する「Galaxy Note8」は割と無理なく持てる。これはボディの幅を大きくせずに縦の長さを増しただけだからだ。

そもそも最初にこの縦長ディスプレイを採用してきたのはサムスン電子の「Galaxy S8/S8+」だ。ちなみに「Galaxy S8+」のディスプレイは6.3インチだが、18.5 : 9比率のおかげで持ちやすいものになっている。

今回、ファーウェイのMate 10 Proも採用したことで、18 : 9前後の比率の縦長ディスプレイが世界を席捲してきているのを感じる。

ハイエンド機種だけではなく、最近日本市場に投入されたフランスのメーカーWikoの「VIEW」のような3万円以下クラスの普及機でさえ搭載するようになってきているのだ。Wikoはフランスで大きなシェアを持つメーカーだが、その戦略は実にアグレッシブだ。このディスプレイを搭載したことで、VIEWは3万円以下クラスの市場で高い戦闘力を持つ端末になった。

ともかく、Galaxyは18 : 9前後という新しいディスプレイ・ディメンションのドアを開けてしまったようだ。また、極端なまでの狭額縁ベゼルに関しても一つのパイオニアなのかもしれない。

思えばGalaxyがディスプレイの壁を突破したのは二回目だ。一回目は5.3インチという、当時としては大画面のディスプレイを搭載した初代「Galaxy Note」をリリースし、大画面スマホの時代を作ったことだ。

最近、やや停滞気味な気がしないでもないスマホ市場がこの縦長ディスプレイの一般化によって少し活性化する予感がしている。


記事執筆者プロフィール
一条真人
ITジャーナリスト
Twitter:@ichijomasahjito、Facebook:masahito.ichijo
ブログ:一条真人メモ

クラウドサービスからスマートデバイス、デジタルAVまで、デジタル関連のアイテムが大好き。「ハッカー」(日本文芸社)、「PCプラスワン」(笠倉出版)などパソコン雑誌の編集長を経て、小説なども出版して現在にいたっています。PC、IT関連の本は50冊以上書かせてもらいました。スマートフォンは初代Xperia(あまりに美しいデザイン!)、iPhoneなど数機種使っています。

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