<▲図:MAQのボールと充電器> |
センサー内蔵ボールMAQを活用することで、「伸びのあるストレート」や「キレのある変化球」などの球質を可視化することが可能となり、精度の高い練習をサポートできるという。感覚的な部分などを数値化して分析できるので、理論的な練習を手軽な機器ですることが可能になる。しかも、分析もスマートフォン向けアプリででき、大規模システムを必要としない点は普及に向けても大きな利点だと言える。
今後、MAQはプロ野球や大学野球などで実証テストを行い、来春の販売に向けて開発を進めていくとのこと。販売価格は本体が19,800円、充電器は15,000円が想定されている。
MAQのボールは硬式球と基本的には同じような構造になっているが、硬式球の中心がゴム材(中心はコルク)になっているのに対して、シリコンゲルに覆われたセンサーモジュールを埋め込んでいる。その周囲にはポリカーボネート製のカプセルで覆っている。ミズノによれば、センサー周りを除く材質は硬式球と同じで、質量、バランスも変わらず、投球時の違和感はないという。
<▲図:公式球とMAQの構造の違い> |
また、カプセル内にはコイン形のリチウム二次電池も内蔵している。この電池は開発中のワイヤレス充電器に置くだけで充電できるようになっているので、この点も手軽だ。
内蔵するセンサーは愛知製鋼製の高感度磁気センサー「MIセンサ」で、ボールの回転に伴う微弱の地磁気変動を高速測定することで回転数に関する詳細データを取得できるという。しかも、毎秒50回転に迫るプロ野球選手の投球も検知できる。
なお、MAQの開発には日立マクセル、愛知製鋼、アプリの開発にはトンガルマンが協力し、共同で開発が進められている。
【情報元、参考リンク】
・ミズノ/プレスリリース