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夢資金提供企画実施中のHTC。一人で何役もこなす川木さんが激闘の日々を告白。HTC U11のヒットを願う

HTC NIPPONが11日から応募を開始したキャンペーン「おひとりさま助け合いプロジェクト」。プレス向けには10日に発表され、私も読んだわけだが、正直目が点になった。詳細はこちらの記事公式サイトをご覧頂くとして、簡単に説明すると、当選した11名の夢を叶えるための資金を提供する、というプロジェクトだ。


夢といっても対象となるのは一人でやってみたい夢に限定される。さらに、実現可能な夢に限られるので、実現までのルートが見当もつかないようなものはダメだろうが、実現しそうなものであれば必要な資金を提供してくれるようで、ありがたいキャンペーンとなっている。

このキャンペーンの公式サイトがオープンしたわけだが、ぜひ読んでみてほしい。HTCファンはもちろん、そうでない方も必読だ。

今回の企画には本当に驚いたが、もっとビックリしたのはそのキャンペーンサイト内の記事や動画だからだ。


HTC NIPPONの開発担当シニアマネジャーを務める川木富美子(かわき とみこ)さんの記事と動画をとにかく見てほしい。今回のキャンペーン画像になぜか川木さんが写っていたので、最初の段階から「え? 何この企画」、「ひとりスマホメーカーって何?」と疑問に感じたが、とにかく色々すごい。

今回のキャンペーンで、なぜかHTCは「ひとりスマホメーカー川木」というワードを使っている。

これは、川木さんが入社から10年以上、営業と法務を片手間に、開発、品質管理、マーケティングの総責任者を一人で担当していることから来ている。そこで「ほぼ ひとりスマホメーカー」と言っているようだ。昼夜働き続ける姿勢から、泳ぎ続けないと死んでしまう「サメ」という、嬉しくないあだ名まで付けられているという。実際にはもちろんHTC NIPPONは一人だけの会社ではなく、色々な方が頑張って日本市場向けの機種が出来上がって、我々ユーザーが楽しめているわけだが、少数精鋭で大変そうなのは伝わる。


例えば、入社時にとある機種が大炎上していたそうで、スマホなのに通信すらままならなかったという。そして、入社3日目くらいの時、担当の通信キャリアに詰められ、大会議室に先方が35人くらいいる中、たった一人で謝り続けたという。誰しもこうした辛いシーンには一度や二度、いやもっと多い人もいると思うが、とにかく社会人になれば、そうした経験はあると思うが、入社3日目で、というのはちょっとキツイ。



また、インタビュー記事によると、この10年間でヒット商品が1機種もないという……。HTCのスマートフォンは、私もauの「HTC J butterfly」を好きで使っていたし、そもそも日本市場にAndroidスマートフォンをもたらしてくれた「HT-03A」は、長年のAndroidファンであれば知っていると思うし、「HTC Desire」シリーズなども周囲では結構使っている人がいた。他の機種も同じで、それなりにヒットした機種はあったように思うが、どうやら大ヒット商品はない模様。

そこで、今夏モデルの新機種「HTC U11」の大ヒットを願っているとのこと。

川木さん曰く、知ってさえもらえれば、店頭で触ってさえもらえれば、HTC U11の良さを理解してもらえると思うとのこと。そして感想をぜひTwitterで投稿してほしいそうだ。川木さんは毎晩ネットの口コミをチェックしているようで、2ちゃんねる、Twitter、レビューサイトのランキングのアップダウンも欠かさず確認している。評判が良ければぐっすり眠れるとのこと。

HTCは、VRシステムの「HTC VIVE」がPC VR市場でヒットしたように、何かキッカケがあればスマートフォンもヒットしそうな気もするが、近年のスマートフォンは一昔前と違って、エントリークラスの機種でも結構それなりのパフォーマンスで動くし、機能も性能も各社横並びになり、差別化が難しくなっている。その中でもブランド力があればそれなりに売れると思うが、HTCのブランド力はライトユーザー層には弱いと思う。

国内のAndroidスマートフォンの黎明期だと、まともなパフォーマンスを発揮するAndroidスマートフォンといえば、HTCとサムスン電子だけ、という期間も一時的にあったので、その時代から上手く事が運んでいれば良かったのかもしれないが、途中で失速し、市場から存在感が薄れた時期がある。

その後、ASUSがSIMフリー市場を大きく切り開き、ZenFoneの名を一気に浸透させ、その後ファーウェイが複数の機種でSIMフリー市場を席巻。一方、通信キャリア市場では、Galaxyもかつての勢いはなく、LGエレクトロニクスも厳しく、LenovoやZTEも厳しく、海外メーカーは苦戦している。なので、決してHTCだけが厳しい状況という訳ではないと思うが、HTCには結構コアなファンもいると思うので、復活してほしいところだ。

ということで、関心がある方はキャンペーンサイトをチェックし、夢を応募してみよう。

【情報元、参考リンク】
おひとりさま助け合いプロジェクト公式サイト
HTC Japan公式Twitterアカウント

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