<▲図:左がTagで、右は内蔵されるバッテリー> |
同社は、このセラミックバッテリーをはじめとした次世代バッテリー技術を「Power Leaf」と命名し、今後、様々な製品展開をしていくという。
リチウムイオンバッテリー自体、魅力的な特性を備え、現在のモバイル製品を支える大きな役割を果たしてきたが、経年劣化や故障などによって発熱や発火が起こる可能性もあり、実際に、リチウムイオンバッテリーの発火事例というのはスマートフォンを始め、様々な製品で起きている。もちろん原因の全てがリチウムイオンバッテリーにあるわけではなく、他の原因から起きたものもあるが、発火の懸念があることは確かだ。
一方、次世代技術を使ったセラミックバッテリーは、曲げることも可能なので、当然曲げに強く、衝撃にも強く、さらには切断しても液漏れや発火が発生しない特性を持つという。そのため、とても安全なバッテリーだという。
また、薄型軽量で、自由な形に加工可能なフレキシブルさも持っているので、製品展開に関しても、従来よりも自由度が上がっている。しかも、薄型軽量なので、持ち運びもしやすい。
同社は、この次世代バッテリー技術Power Leafを採用した第一弾の製品としてネームタグ型のモバイルバッテリー「Tag」を開発し、7月20日から開催されている「SoftBank World 2017」で展示している。
一見するとただのネームタグにしか見えず、まさかモバイルバッテリーだとは思わない。非常に薄く、バッグやスーツケースにも手軽に取り付けられ、持ち運びも楽そうだ。ズボンのベルトなどにも付けられるだろう。
サイズは約62×175×5.0mmで、重さは約53.0g。バッテリーの容量は約700mAh。
<▲図:Tag> |
モバイルバッテリーとしての特徴は、自然放電が少なく、フル充電から1年が経過しても約90%の残量を確保できること。さらに、切断したとしても液漏れや発火が起きないので安全だということ。そして薄型軽量だ。
ただし、実用上は物足りない部分もあり、出力はわずか0.4Aしかない。そのため、スマートフォンを急いで充電したいようなときには完全に力不足だ。しかし、それなりに時間を取れるときであれば、Tagだけでも十分充電できる。
普段使いのモバイルバッテリーとしては出力が低いので物足りないが、予備のモバイルバッテリーとしてカバンなどに取り付けておくのはかなり良さそうだ。発売日や販売チャネル、価格等はまだ明らかにされていないが、近いうちにリリースされることを期待したい。
【情報元、参考リンク】
・Power Laef Tag製品ページ
・ソフトバンク C&S/プレスリリース