【島田純のMobile×Travel】第92回：セブン-イレブンへの自転車シェアサービス「ちよくる」のポート開設が難航中？

GAPSIS編集部 2017年6月6日

ドコモ・バイクシェアがセブン-イレブン・ジャパンと提携し、都内6区（千代田区・中央区・港区・新宿区・文京区・江東区）のセブン-イレブンに、自転車のシェアサービスにおけるレンタル・返却が可能なポートを設置することは、過去の連載にてお伝えした通りです。

＜▲図：セブン-イレブンに設置された「ドコモ・バイクシェア」の自転車ポート＞

提携によるセブン-イレブンへの自転車ポートの開設もあり、東京都心ではドコモ・バイクシェアに乗って移動するユーザを見かける機会が増えてきましたが、一方でセブン-イレブンとの提携に関しては少々心配な点があります。

それは、ドコモ・バイクシェアとセブン-イレブンの提携が発表された時点では「2017年6月末までにセブン-イレブン100店舗にポート設置を目指す」とされていましたが、6月4日の時点で都内6区のセブン-イレブンに開設されたサイクルポートは10店舗にとどまっています（他区と連携していない大田区の3店舗は除外）。

これまでの増設ペースを考えると、残り約25日間で90店舗へ新たにサイクルポートが開設されることは現実的とは思えず、当初予定（目標？）としていたセブン-イレブン店舗へのポート開設は、予定よりも大幅に難航している様子が覗えます。

ドコモ・バイクシェアとセブン-イレブンの提携が発表された時、当然ながら、いちユーザとしてはドコモ・バイクシェアが提供する自転車をレンタル・返却できるお店がわかりやすい形で拡大する点で大歓迎でしたが、同時に「6月末までに100店舗に導入できるのかなぁ……」という点には少なからず心配をしていた点も事実です。

セブン-イレブンへの自転車ポート開設が遅れている理由は明らかにされていませんが、少なくともドコモ・バイクシェアやセブン-イレブン・ジャパンが想定していたよりも、自転車ポートの設置はスムーズに進んでいないようで、仮に同様の提携が他社とも広がった際に、同じような問題が発生しないかと心配してしまいます。

＜▲図：ポートマップ＞

また、セブン-イレブンへの提携とは別に、2017年3月25日からは東京都大田区でもドコモ・バイクシェアのサービス「大田区コミュニティサイクル」が提供開始されました。

東京都内では、既に都内6区（千代田区・中央区・港区・新宿区・文京区・江東区）にてサービスが提供されていますが、大田区はこれらの6区と隣接していないためか、現時点では大田区以外で自転車のレンタル・返却ができない独立サービスとなっています。

おそらく、「大田区コミュニティサイクル」と既存の都内6区との相互乗り入れに関しては、港区と隣接する品川区でのサービス提供開始を待つ必要があるかと思うのですが、品川区でのサービス提供開始予定については今のところ公式アナウンスがありません。大田区でのサービス提供後、それほど時間がかからずに他区との乗り入れが開始されることを密かに期待していたのですが、ひょっとするとこちらも少々時間を要するのかもしれません。

なお、ドコモ・バイクシェアの提供する自転車サービスでは、自転車側のカードリーダーが日本語だけでなく、英語・韓国語・簡体字をサポートするものが増えているなど、ポート拡大だけでなく地道なサービス改善が続けられています。ポート拡大だけでなく、今後はよりカンタンに初期登録が完了するなど、より便利なサービスとなることを願っています。