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【実機レポート】使いやすさを求めたシンプルでタフなスマホ「Qua phone QX」【au2017夏モデル】

「Qua phone(キュアフォン)」シリーズも世代を重ねてきた。今夏モデルの新機種は「Qua phone QX」(京セラ製)で、7月中旬に発売予定だ。本記事では、このQua phone QXの実機レポートをお届けしたいと思う。

<▲写真:Qua phone QXのカラーは3色。左からピンク、ブラック、ホワイト>

それにしても、初めてこの名を聞いた時、「Qua phoneてなんだ?」と僕は思った。そして、未だに「Qua」という単語の意味は知らない。まあ、ただの名前だ。意味を知る必要などないのかもしれない。ちなみに、ウェブで調べて見ると、Quaの英語での意味は「…として、…の資格で」と書かれている(weblio調べ)。初代の発表の際、コンセプトや意味を聞いたような聞いていないような感じで、やはり良くわからない。

Qua phoneシリーズを見て、印象に残るのは「シンプルそう」だということ。

<▲写真:背面もシンプルなデザイン>

実際、このスマートフォンはシンプルでオーソドックス。何かデザイン上のアクセントを付けた方が良いのではないか? と思うくらいだが、まあ、それが逆に特徴なのだろう。実際にシンプルなのだが、実はQua phone QXには変わった部分もある。下に掲載した写真でディスプレイの下に見える物理ボタン。これはホームボタンではなく、電源ボタンなのだ。おそらく多くの人が間違えるだろう。

<▲写真:Qua phone QX。画面下の一見ホームボタンに見えるものは電源ボタン>

なぜここに電源ボタンを持ってきたのかというと、スマートフォンを左手で持って電源ボタンを操作する場合、この位置の方が右手で押しやすい、ということのようだ。逆に右手でスマートフォンを持った場合には左手で電源ボタンを押しやすいとのこと。また、スマートフォンをテーブルの上に置いた状態でも電源を入れやすい、という。ディスプレイの面を上にした状態でスマートフォンをテーブルの上に置いていて、電源ボタンを押す場合、確かに横にあるよりも押しやすい。

ただ、個人的にはこの設計をあまり良いとは思えないが、一般的にどう受け止められるのか? はわからない。もしかしたら5年後にはこういうのが主流になるのかもしれない。

一応このQua phone QXのターゲットは、スマートフォンが初めての人などのようだ。

ちなみに、現在、指紋認証センサーをボディ背面に配置したモデルがやたら多いが、これは明らかに操作効率的にはマイナスだと思う。正面にあったほうが確実に素早く操作できると僕は思う。

<▲写真:背面には「Qua phone」のロゴがある>

ともかく電源ボタン以外はシンプルな見た目のQua phone QXだが、もう一つ大きな特徴は、タフなボディだということ。

京セラの端末はほとんど全てタフな設計になっているが、Qua phone QXも「MIL-STD-810G」という米国国防総省の調達基準、すなわち米軍が使うものとして必要とされるタフネス基準を満たす設計だ。耐衝撃性能、防水・防塵性能、耐振動、温度耐久と、様々な面でタフだ。ディスプレイには強度のある「Dragontrail X」というガラスを採用している。

そんなタフネス設計でいて、ごく普通のシンプルなスマホのルックスをしている。

<▲写真:下面にはストラップホールがある。microUSB端子が中央ではなく右に寄っているのは珍しい>

そして、音声通話の際、音を伝えるのは通話用スピーカーではなく、ディスプレイ全体を振動させることで行なっている。この「スマートソニックレシーバー」も京セラ端末ではお馴染みだが、ディスプレイ全体を振動させて音を伝えるので、耳を当てる位置がどこでも大丈夫だし、周囲がうるさい環境下でも聞きやすい。

一見シンプルに見えながら、タフで通話しやすい、という「携帯電話」の本質的な部分に魅力を持つ機種の一つなのだ。

<▲写真:ディスプレイは5インチHD液晶>

とはいえ、弱点がないわけではない。ストレージが16GB、メモリが2GBなのだ。ストレージが32GB、メモリが3GBだったら、現代のスマートフォンとしてかなりのお勧め機種だったろう。HD液晶に2GBメモリ、16GBストレージというのはSIMフリースマホ市場でのエントリー機種、格安スマホでは一般的なスペック構成。Qua phoneも代を重ねてきたわけだし、もう少しスペックアップして欲しいところ。エントリースマホ市場に向けて売るつもりなのだろうが、このスペックで売れるのか、少し心配だ。というのも、これならOSバージョンに拘らなければ、旧機種でも良い、ということになりかねないし、実際、初心者はそれほど多くのアプリを使わないと考えると、旧機種で十分かもしれない。

基本スペックを最後に確認していこう。

OSは新機種だけあってAndroid 7.1、ディスプレイは5インチHD液晶、メモリは2GB、ストレージは16GB、CPUはオクタコアのMSM8937、LTEの通信速度は下り最大150Mbps、上り最大50Mbpsに対応し、Wi-FiはIEEE802.11a/b/g/n/ac準拠で、Bluetoothは4.2。リモコン用途には使えないが赤外線通信も搭載する。最近の機種では珍しい。カメラはメインが1,300万画素で、サブが500万画素だ。ちょっと意外に思うかもしれないが、ワンセグ/フルセグは搭載していない。ハイレゾオーディオもサポートしない。おサイフケータイには対応するが、NFCには非対応。バッテリー容量は2,600mAhで、ボディのサイズは約73×146×8.9mmで、重さは約139gだ。

安価にAndroid 7.1搭載でタフなスマートフォンを求める場合にはQua phone QXということになると思う。

(記事:一条真人。加筆:GAPSIS編集部)

【情報元、参考リンク】
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