<▲写真:Galaxy Feel SC-04J> |
ハードウェア以外の注目点として、新しい買い方、というか割引スタイルである「docomo with」の第一弾対応機種の一つという点もある。24回にわたって通信費から毎月割り引くという「月々サポート」ではなく、端末自体は定価で購入して(分割払いもできる)、通信費からずっと毎月1,500円(8%の消費税を加えると1,620円)割り引く、というのが「docomo with」。「月々サポート」との違いは、「24回」ではなく「ずっと」という点。すなわち、長期間同じ機種を使う場合にお得、というわけだ。一方で、ちょうどいい損益分岐点となる時期まで使わないとお得ではない、ということにもなる。
<▲写真:「docomo with」について。ずっと毎月1,500円引き> |
<▲写真:カラーは3色。色合いも良い> |
それにしても、最近のスマホメーカーは大画面モデルに注力しているので、力の入ったコンパクトモデルが減ってしまったことを寂しく感じていた。逆に力を入れすぎて、持ち歩き易いのに過度にハイスペックというのも違う気がする。そうした中、Galaxy Feelは、そこはかとなく適度で良い感じだ。
<▲写真:しっくりくるボディで質感も良い。ホームボタンも搭載> |
<▲写真:背面も綺麗な仕上がり> |
まず、ボディを手に取ったところ、剛性感が高くしっかりした印象で、そのクオリティに良いものを感じた。ディスプレイのサイズは4.7インチで、この小さな画面のお陰でボディもスリムで、実に持ちやすくていい。数値でいうと、ボディサイズは約138×67×8.3mm、重さは約149gだ。実は数字だけ見ると、5.8インチのディスプレイを採用する「Galaxy S8」と同じような幅と重さなのだが、Galaxy S8は縦長で比率が異なるので、単純な比較はできないし、Galaxy Feelがコンパクトなことは確か。
<▲写真:右側面に電源ボタン> |
そして、前面下部には指紋センサーを装備したホームボタンを搭載していて、使いやすい。
最近は指紋センサーを背面に搭載した機種も多いが、個人的には前面に搭載しているほうがロック解除が速く、使いやすいのではないかと思う。少なくとも背面センサーは慣れないとスピーディにロック解除するのは難しいのではないだろうか?
ちなみに外観からわかる、他の特徴として、左側面にあるボリュームキーとストラップホールも挙げられる。ボリュームキーはセパレートタイプなので、手探りでも押しやすい。ストラップホールは海外メーカー品には珍しいが、あるとありがたい、というユーザーも多いだろう。
<▲写真:左側面にはボリュームキー、下の方にあるのはストラップホール> |
<▲写真:ストラップホールがあるのでストラップも装着できる> |
さて、冒頭だけで、すでにこの機種の特徴を語り尽くしてしまった気分だが、あと半分、頑張ろう。半分頑張る前に結論をちょっと書いてしまうと、安価なエントリーモデルということもあって、特徴らしい特徴はこれくらいで、あとはオーソドックスなのだ。
<▲写真:Galaxy Feelの特徴を記したパネル> |
最近の機種なので、防水・防塵に対応していることも良い。防水はIPX5/8相当で、防塵はIP6X相当。SIMフリースマートフォン市場における格安スマホだと、コンパクトサイズで防水・防塵対応という機種がほぼ無いので、この機種のアドバンテージと言える。さらに「おサイフケータイ」機能にも対応している。国内定番機能では、ワンセグもサポートする(※フルセグには非対応)し、ハイレゾオーディオも再生できる。
<▲写真:下面。microUSB端子とオーディオ端子がある。 これらはキャップ無しでの防水・防塵に対応> |
カメラ機能では、最近は各社標準搭載しつつあるが、美顔モードを搭載している。気になるのは、ドコモのプレスリリースでの記述だ。
「自分に自信がつく『美顔モード』も最初から搭載」
(ドコモのプレスリリースより引用)
ドコモは、ユーザーの皆が、美顔モードで写真を撮らないと自信がなく、毎日クヨクヨ生きているとでも思っているのだろうか? こんな文章を見た日には、この端末を買いたいという人も半減してしまうかもしれない。この製品自体はコンパクトモデルとして非常に優れている印象で、多くの人にオススメだと思うが、この文章はどうかと思う。サムスン電子も、ファーウェイのように、日本市場向けには通信キャリア経由ではなく、SIMフリー端末として販売することも検討したほうがいいのかもしれない。今やファーウェイのSIMフリースマホは日本市場を制覇するような勢いだ。
と、紹介フレーズへの筆者の拘りで記事の最後を締めくくろうとしてしまったが、実際のところ、モノとしてのGalaxy Feelは良い。ドコモももう少しシンプルにこの機種の良さをアピールして欲しいと思う。
<▲写真:発表会場に用意されていたパネル> |
最後に基本スペックをチェックしていきたい。
<▲写真:スペック表(※クリックして拡大)> |
OSはAndroid 7.0。GalaxyシリーズとXperiaシリーズは、他社製品と比べてより長くOSのアップデートが提供される傾向にあるので、実はこの点もGalaxyの魅力の一つかもしれない。ただし、Galaxy Feelもそうかはわからない。CPUはサムスン電子のExynos7870で、これは1.6GHzのオクタコアだ。メモリは3GBで、ストレージは32GB。安価なモデルながら意外と基本部分のスペックは良い。これによって、パフォーマンスもなかなか良くなっている。ハイレゾオーディオに対応することで外部メモリのサポートも気になるが、最大256GBまでのmicroSDXCカードを使える。ディスプレイの解像度は720×1,280ドットで、よくある格安スマホと同じだが、パネルは有機EL(Super AMOLED)なので発色が良い。
バッテリーの容量は3,000mAhなので、結構長く使えるだろう。
ネットワークはLTEの下り最大262.5Mbps、上り最大50Mbpsに対応。ハイエンドモデルのような700Mbps超のスピードはサポートしないが、普通の用途なら十分。メインカメラの画素数は1,600万画素で、サブカメラは500万画素だ。
カラーバリエーションはオパールピンク、インディゴブラック、ムーンホワイトの3色。側面はメタルフレーム。
ちなみに価格はドコモオンラインショップで見ると、36,288円。端末代は24回分割払いもでき、1回あたりは1,512円。docomo withの割引額は、消費税を入れると1,620円なので、2年間は差し引き108円引き、それ以降は毎月1,620円(消費税が10%になると+2%分加算)引きとなる。
従来の「月々サポート」だと24回で終わってしまうが、Galaxy Feelの場合は、2年間で端末代をペイできて、要するに実質タダで買ったことになる上、その後も毎月1,500円通信費が安くなるので、長期間使う場合には本当に結構お得だと言える。
(記事:一条真人)
【情報元、参考リンク】
・ドコモオンラインショップ/Galaxy Feel SC-04J製品ページ