それはそうだ。作り手はユーザーが使いやすいように作っているのだから。
それをケースに入れて使ってしまうユーザーが多い。
ここには、両者の考えの違いがある。
一方は素の状態でユーザーが使いやすいように考えて作り、一方はそれを傷付けまいとケースに入れてしまう。両者の考えは全く噛み合っていない。
ユーザーがケースを使ってしまう理由の一つには、スマートフォーンがあまりに壊れやすいということがある。
特に一昔前のスマートフォンはあまりに壊れやすかった。ちょっと落としただけで簡単に壊れてしまう。スマートフォンは精密機器なので当然だ。ディスプレイが割れたiPhooneを使っている女子は数多いという話はこの連載でもしたことがある。
今ではディスプレイのガラスも丈夫な「ゴリラガラス」(米Corning社の化学強化ガラス)が一般的になり、より割れにくくなっているのが幸いだ。
ボディにしても「MIL規格」(米国国防総省の調達基準で過酷な条件)に対応したものが増えてきて、ちょっと落としたぐらいでは壊れにくくなってきている。個人的には一般に販売するスマホはすべてMIL規格準拠にして欲しい。
そうした保護性を確保した上であれば、ケースに入れるとか入れないというのは、必然ではなくユーザーの嗜好によるものとなる。
さて、そんな話を踏まえた上で聞いてほしい。
世の中には、持ちにくいスマホ、ホールドしにくいスマホというものがある。
その代表選手は僕にとって「Xperia Z2」だった。デザイン性を追求するあまり、Xperia Z2は非常に滑りやすく、ホールドしにくい製品となっていた。
<▲図:Xperia Z2。背面はガラスパネル> |
そして今、そのDNAを継承したスマホが「ZenFone 3」だと思う。もちろんだがメーカーは違う。
<▲図:ZenFone 3> |
<▲図:ZenFone 3も背面はガラスパネル> |
ZenFone 3はXperia Z2と同じく背面がガラスでオシャレだが、非常に滑りやすい。
僕はこのZenFone 3をよく使っているが、あまりに滑りやすいので、冬の間はケースに入れて使っていた。ところが、春になったらホールド性が向上したので、ケースから出して使うようになった。
冬は空気が乾燥しているためか非常に滑ったボディが、最近では気温上昇による適度な発汗によるものか、湿度のせいなのか、ケースなしでもなんとか滑らずに持ち歩けるのだ。
季節が変わってスマホのホールド性が変わるなんて、僕は以前は考えたこともなかった。
そして、もしかしたら、そんなことを感じるのは世界で僕だけなのかも知れない。
<▲図:春になってケースなしで使うようになってきた> |
記事執筆者プロフィール
一条真人
ITジャーナリスト
Twitter:@ichijomasahjito、Facebook:masahito.ichijo、
ブログ:一条真人メモ
クラウドサービスからスマートデバイス、デジタルAVまで、デジタル関連のアイテムが大好き。「ハッカー」(日本文芸社)、「PCプラスワン」(笠倉出版)などパソコン雑誌の編集長を経て、小説なども出版して現在にいたっています。PC、IT関連の本は50冊以上書かせてもらいました。スマートフォンは初代Xperia(あまりに美しいデザイン!)、iPhoneなど数機種使っています。
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本コラムは毎月第2・第4火曜日更新予定!
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