同社は昨年11月24日、Huluの動画配信システムを2017年2月に全面リニューアルすると発表していた。今回のリニューアルでは主にモバイル機器での視聴環境が強化され、現在はPCでの視聴に限られているリアルタイム配信作品の視聴がスマートフォン、タブレットでも可能になる。
一昔前と違い、現在のHuluでは「FOXチャンネル」のようにスケジュール配信(リアルタイム配信)する作品があったり、音楽ライブやスポーツ中継など指定の日時に配信される完全リアルタイムの作品もあり、ラインナップされている全ての動画が好きな時間に何度でも視聴できる、というわけではない。スケジュール配信/リアルタイム配信作品を導入することで、従来よりも新しいシーズンの海外ドラマをレンタルDVD/Blu-rayなどよりも先行して視聴できたり、リアルタイム配信ならではの番組を視聴できるようになっていて、コンテンツの魅力は増している。
逆に、配信形態の異なる作品が混在することで、少し複雑化している、とも言える。そして、こうした配信形態の作品を快適に視聴できるシステムにはなっておらず、現在はPCのみの視聴に限られている。
ところが、例えばFOXチャンネルなどのスケジュール配信作品に関して、競合サービスである「dTV」では、使い勝手がいい。頭に戻っての視聴ができたりと、同じFOXチャンネルでもHuluよりも視聴環境が良いので、Huluのシステム改良も期待されていた。
今回の全面リニューアルにはそれ以外の点でも期待がある。
Huluは元々、一つのアカウントに登録できるデバイスの台数に制限がないことも大きな魅力となっていたが、新たな魅力が追加される。新システムでは「マルチプロフィール」機能が導入される予定だ。ただ単に登録台数の上限なしで複数機器で視聴できる(※同時視聴は1台のみ)ことも魅力だが、今後は家族複数人で利用しているような例では、それぞれが自分のプロフィールを作って、視聴履歴やお気に入りなどを個別に管理できるので、かなり使い勝手が良くなるはずだ。
海外ドラマが好きな人、アニメが好きな人、邦画が好きな人、など、好みは人それぞれ。プロフィール管理が個別にできるようになると、視聴履歴も分けられるので、複数人で一つのアカウントを使う場合にとても便利になる。
また、検索機能も絞込み機能などで強化され、メニューのUIもPC版、モバイル版、テレビなどでそれぞれに最適化されたものが用意される。
筆者はHulu、Netflix、dTVに加入しているが、今回のリニューアルはdTVとNetflixの良いところを取り入れ、モバイル機器での視聴環境を強化し、スケジュール配信/リアルタイム配信作品の環境を強化する、というものなので、リニューアル後はシステムに関してはHuluが一番使いやすくなるのではないかと期待している。
なお、今回のリニューアルに伴い、一部のデバイスがサポート対象外になる。ソニー製の一部テレビ、BDプレーヤー、Wii、3DS、パナソニック製の一部テレビやBDレコーダー、シャープやLGエレクトロニクスのテレビ、Xbox 360などだ。
しかし、こちらに関しても、サポートがリニューアルまで約3ヶ月間延期される。
サポートが終了するデバイスの一覧は下記のページから確認できる。
→サポート終了デバイス一覧
→リニューアル後も継続して視聴できるデバイス一覧
【情報元、参考リンク】
・新しいHuluへ
・Hulu
・Google Play/Huluアプリ