<▲図:今年も先生と1年を振り返るぞっ……!!> |
ということで、2015年(こちらの記事)と同様に、「スマホ講座」の2016年を振り返ってみようと思います。今年はどんな年だったかなぁ……?
■採用が広がった「USB Type-C」
<▲図:筆者初のUSB Type-Cデバイスとなった「Nexus 5X」> |
USB 3.1規格と同時に策定された新しいUSB端子の形状規格「USB Type-C」。
裏表(上下?)のない利便性の高いこの端子が、2016年はAndroid端末にも本格的に採用され始めました。
<▲図:「Xperia XZ」も外部端子がUSB Type-Cに> |
スマホ講座でも何度か取り上げています。
・第42回:SIMフリースマホでテレビ(地デジ)を見る方法。ワンセグ非対応機種でも後付けチューナーで視聴可能(Nexus 5X購入報告)
・第55回:Androidスマホで増加傾向!「USB Type-C」ってナニモノ?
また、USB Type-Cと同時に、電源供給能力を高める「USB Power Delivery(USB PD)」も規格策定され、ノートPCを中心に採用が進んでいます。
・第56回:USBでもっと給電したい! 「USB Power Delivery」ってなに?
課題は、USB Type-CやUSB PDに対応するケーブル類や周辺機器の値段が高いことですが、普及が進めば安くなってくるはずです。2017年は、もっと普及して、価格もこなれてくるでしょう。
■海外からの持ち込み端末に対する要件緩和
スマホに「詳しい」人は、海外で購入、あるいは海外から輸入したものを使おうとすることが多い傾向にあります。しかし、海外で購入、あるいは輸入した端末を日本国内で適法に使うためにはこれまでは高いハードルがありました。
それが、電波法に関する総務省令の改正によってハードルが少しではありますが低くなりました。
海外端末に関する注意事項は過去のコラムでも取り上げているので、今一度確認してみてください。
・第43回:使ったら法律違反の可能性!? 海外からスマホを買う前に気を付けたいこと
この記事では、FCC(米国)あるいはCE(欧州)の基準に適合しているWi-Fi Certifiedの無線LAN機器、あるいはBluetooth SIGの認証を取得したBluetooth機器は日本入国から90日以内なら合法的に使えるようになったことをご紹介しました。
<▲図:90日以内の持ち込みなら、「技適」のない無線LAN・Bluetooth機器も持ち込めます> |
その記事では触れ忘れたことですが、携帯電話無線機の国際ローミングに関する基準も総務省令改正で緩和されており、海外SIMで国際ローミングできる端末なら、国内通信事業者(キャリア)のSIMカードと入れ替えて通信することも合法化されました。ただし、SIMカードを入れ替えた際の通信を許可・拒否するかの権限はキャリアに委ねられています。
とはいえ、携帯電話としてのスマホと、Wi-Fi・Bluetooth機器としてのスマホで合法基準にズレがあることは変わりないので、日本国内に住んでいる人が技適のないスマホを使うことは法的リスクの面からお勧めはできない状況のままです。安易に買わないようにしましょうね。
■国によって違うプリペイドSIM事情
2016年は公私にわたって海外渡航を何度かしました。その度に、現地のプリペイドSIMカードを購入してきました。
<▲図:スペインのプリペイドSIM> |
日本から持ち込んだ端末にこれらのSIMカードを入れて使った訳ですが、当然ながら現地の周波数帯(Band)にうまくマッチできない端末は利便性が落ちる訳です。特にアメリカのBandは他の海外諸国とも異なるため、より注意が必要です。
・第54回:旅行者は要注意! アメリカの携帯電話事業者の周波数帯事情
<▲図:アメリカのプリペイドSIM> |
Android専門サイトであるGAPSISで言うのも何ですが、そういう意味ではiPhoneの対応Bandの広さは非常に大きな魅力です。
ただ、最近はキャリアのAndroidスマホもグローバルブランドなものは対応Bandが広がりつつあります。海外利用を想定して、もっと対応するBandを増やしてほしいのですが、コスト的に不利なので……。
ちなみに、韓国や香港のプリペイドSIMは下の写真のようなものです。
<▲図:韓国のプリペイドSIM> |
<▲図:香港のプリペイドSIM> |
ということで、2016年を駆け足で振り返りました。来年も「せう先生のスマホ講座」をよろしくお願いいたします!!
記事執筆者プロフィール
せう
ブログ:せうの日記、Twitter:@shoinoue
静岡県三島市で産まれ、静岡県駿東郡長泉町で生まれ育ったアメリカ系日本人3世。見た目が日本人離れしている反動で、身の回りの道具は日本で開発されたものだらけである。ITmedia、andronaviを始めとするWeb媒体を中心に執筆活動を展開。自前のブログ「せうの日記」も宜しくお願いします。
ブログ:せうの日記、Twitter:@shoinoue
静岡県三島市で産まれ、静岡県駿東郡長泉町で生まれ育ったアメリカ系日本人3世。見た目が日本人離れしている反動で、身の回りの道具は日本で開発されたものだらけである。ITmedia、andronaviを始めとするWeb媒体を中心に執筆活動を展開。自前のブログ「せうの日記」も宜しくお願いします。
→「せう先生のスマホ講座」の他の記事はこちら
本コラムは毎月第1・第3日曜日更新予定!
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タイトルは2015年で正しいのですか?ん?と思っちゃいましたけど。
返信削除ご指摘ありがとうございます。ご指摘通りの間違いです。編集の際に気付かず、そのまま公開しておりました。公開後、いくつか指摘の声があり、修正しました。ご迷惑おかけしました。
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