今回の実験は自動車での高速移動時に行う必要があることもあり、7日に富士スピードウェイで行われている。この実験は特急列車などで高速移動しているユーザーが5G端末を利用することを想定したもの。
これまでは高周波数帯では電波強度の減衰が大きく、高速移動中の無線データ伝送は難しいと考えられていたという。
そこで今回の実験では、「Massive MIMO」の特長である超多素子アンテナを用いて電波の放射エリアを特定方向に集中させる「ビームフォーミング」機能と、高速移動する端末の動きに合わせて電波の放射方向を制御する「ビーム追従」機能を用いている。
また、ドコモはファーウェイと組んで、4.5GHz帯の周波数帯を用いた実験も行っている。
この実験は10月3日から26日に横浜市のみなとみらい21地区において共同で実施されたもので、屋外に設置された23台の端末との間で、合計で11.29Gbpsの高速・大容量通信を実現している。多数の端末接続、高速・大容量通信、低遅延伝送を検証するための実験で、やはりMassive MIMOの特長の一つである多数の端末を同時接続するマルチユーザMIMO多重技術と、各端末の通信状況に応じて最適化した信号を超多素子アンテナから送信することで通信品質を最大化しつつ、他の端末への干渉を防ぐ送信プリコーディング技術を活用している。
<▲図:みなとみらい21地区での実験模様> |
【情報元、参考リンク】
・NTTドコモ/プレスリリース